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朝の経済レポート 2025年07月18日



朝の経済レポート 2025年07月18日

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朝の経済レポート

経済・為替市況 2025年07月18日 | 市場動向と経済指標カレンダー

🎯 本日の最重要注目ポイント

  • 日本の全国消費者物価指数(CPI)発表 (8:30): 今後の日銀の金融政策を占う最重要指標。市場予想を上回る結果となれば、追加利上げ観測が強まり、急速な円高が進む可能性があります。
  • FRB高官のタカ派姿勢とドル金利の動向: 前日、複数のFRB高官が利下げに慎重な姿勢を表明。強い米経済指標も相まって、米長期金利が高止まりすれば、引き続きドル買い・円売り圧力が継続する可能性があります。
  • 豪州の早期利下げ観測と豪ドルの行方: 昨日の弱い雇用統計を受け、市場では8月のRBA利下げ確率を90%と織り込んでいます。この観測が豪ドルの上値を重くしており、本日も関連ニュースに注目が集まります。

🇺🇸 米国経済・為替

動向: 昨日の米国市場では、FRB高官らが相次いでインフレへの警戒感を示し、利下げに慎重な姿勢を表明。同時に発表された6月の小売売上高が市場予想を上回り、個人消費の底堅さを示したことから、米長期金利が上昇。ドル円は一時148円台後半まで上値を伸ばしました。株式市場は、金利上昇が重しとなりつつも、パウエル議長解任騒動の沈静化を受け、主要3指数ともに小幅に上昇しました。

見通し: FRBの利下げ開始時期が後ずれするとの観測が強まっており、日米金利差を背景としたドル高・円安地合いは継続しやすいと考えられます。本日はミシガン大学消費者信頼感指数に注目。消費者のインフレ期待が再燃するようなら、さらなるドル買い要因となる可能性があります。

🇯🇵 日本経済・為替

動向: 東京市場では、前日の米国市場の流れを引き継ぎ、ドル円が一時148円台後半まで上昇。日経平均株価は、半導体関連株がTSMCの好決算を受けて上昇したことに支えられ、反発して引けました。しかし、本日の最重要イベントである全国CPIの発表を前に、積極的な売買は手控えられました。

見通し: 本日発表の全国CPIが最大の焦点です。市場予想は前年同月比+2.2%ですが、これを上回る、特に2%台後半のような強い数字が出た場合、日銀の追加利上げ観測が一気に高まり、円買いが強まる(ドル円は下落)シナリオが想定されます。逆に、予想を下回る場合は円売り安心感が広がり、再び150円を目指す展開も考えられます。

🇨🇳 中国経済・為替

動向: 昨日の中国株式市場(上海総合指数)は、米中関係の緊張緩和への期待や、当局の景気下支え策への期待から3日ぶりに反発しました。先日発表された4-6月期GDPが予想を上回ったことも、投資家心理を支えています。

見通し: 不動産市場の低迷という構造的な問題を抱えつつも、政府による断続的な経済対策が下支えとなる展開が続きそうです。人民元は、米ドル高の影響を受けやすい状況ですが、当局が急激な元安を抑制する姿勢を見せているため、一定のレンジ内での動きが続くと予想されます。

🇪🇺 ユーロ圏経済・為替

動向: 昨日の欧州株式市場は、米国の政治リスク後退を好感し、総じて反発しました。しかし、ユーロドルは上値が重い展開。米金利高を背景としたドル高圧力に加え、域内の景気減速懸念がユーロの重しとなっています。

見通し: 本日はドイツ連銀総裁の発言が予定されており、ECBの金融政策スタンスに関するヒントが得られるか注目されます。タカ派的な発言が出ればユーロは一時的に買い戻される可能性がありますが、米ドル主導の相場展開が続きやすく、ユーロドルの本格的な上昇には繋がりにくいと見られます。

🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替

動向: 昨日のオーストラリア市場は、6月の雇用統計が市場予想より弱い結果となったことを受け、RBA(豪準備銀行)による早期利下げ期待が急速に高まりました。これを受け、豪州株(ASX200)は大幅に上昇しましたが、豪ドルは対米ドルで下落しました。

見通し: 市場の焦点は完全にRBAの金融政策に移っています。8月の利下げが強く意識される状況下では、豪ドルの上値は極めて重いでしょう。ニュージーランドも同様に、金融緩和期待が先行しており、オセアニア通貨は当面、軟調な推移が続くと予想されます。

🥇 ゴールド & 🛢️ 原油

ゴールド: 米長期金利の上昇とドル高が重しとなり、下落。金利を生まない資産であるゴールドは、金利上昇局面では魅力が相対的に低下するため、売られやすい地合いです。FRBの利下げ期待が後退する限り、上値の重い展開が続きそうです。

原油 (WTI): 続落。米国の戦略備蓄の放出観測や、世界的な景気減速による需要後退懸念が価格を押し下げています。中東の地政学リスクは下支え要因ですが、目先は需要サイドの弱さが意識されやすいでしょう。

🪙 仮想通貨

BTC: 史上最高値圏である12万ドル近辺での高値保ち合いが続いています。米国の規制明確化への期待から機関投資家の資金流入が観測されており、底堅い展開です。ただし、短期的には利益確定売りに押される場面もあり、ボラティリティの高い状況は続くと考えられます。

🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)

時刻 指標名/発言者 前回 予想 重要度
05:00 🇺🇸 対米証券投資 (5月) ★★☆☆☆
08:30 🇯🇵 全国消費者物価指数 (CPI) (6月) +2.5% +2.2% ★★★★★
17:00 🇪🇺 経常収支 (5月) ★★★☆☆
17:15 🇩🇪 ドイツ連銀 ナーゲル総裁 発言 ★★★★☆
21:30 🇺🇸 住宅着工件数 (6月) 127.7万件 137.0万件 ★★★★☆
23:00 🇺🇸 ミシガン大学消費者信頼感指数 (7月速報値) 65.6 66.0 ★★★★☆

注記:

記載されている時間は日本時間です。経済指標の結果や要人発言の内容によっては、市場が急変動する可能性がありますのでご注意ください。

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