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朝の経済レポート
経済・為替市況 2025年08月04日 | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米雇用統計ショックの余波:先週末の米7月雇用統計が市場予想を大きく下回り、景気減速懸念が台頭。ドル円は一時147円台まで急落しました。週明けの市場がこの「ドル安・円高」の流れをどう織り込んでいくか、特に日経平均株価への影響が注目されます。
- 欧州サービス業PMI改定値:本日、ドイツとイギリスの7月サービス業PMI改定値が発表されます。製造業の不振が伝えられる中、経済の底堅さを支えるサービス業の動向は、ユーロやポンドの方向性を占う上で重要な手がかりとなります。
- 米製造業新規受注:今夜発表される米6月製造業新規受注は、設備投資の先行指標として注目されます。雇用統計に続き、こちらも弱い結果となれば、米経済の減速懸念が一段と強まり、ドルの一段安につながる可能性があります。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 金曜日に発表された7月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回り、失業率も悪化。これを受けて景気減速懸念が強まり、長期金利は低下、ドルは主要通貨に対して全面安となりました。株式市場もダウ、S&P500、ナスダックの主要3指数がそろって下落しました。
見通し: 週明けも雇用統計ショックの余韻が残り、上値の重い展開が予想されます。本日は製造業新規受注の発表が予定されており、市場の景気減速懸念を和らげる内容となるか注目されます。FRB高官の発言予定はなく、市場は金利の動向を睨みながらの展開となりそうです。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 金曜日の海外市場で米雇用統計の悪化を受けてドル円が一時147円台まで急落。週明けの東京市場は円高を嫌気した売りが先行する可能性があります。先週の日経平均株価は週間で下落しており、上値の重さが意識されています。
見通し: 本日はマネタリーベースの発表がありますが、市場への影響は限定的でしょう。当面は、米国の金融政策に対する市場の見方の変化と、それに伴うドル円の動向が最大の焦点となります。企業決算の発表は続きますが、為替の動向次第では輸出関連株を中心に売り圧力が強まる可能性があります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 先週金曜日に発表された7月の財新製造業PMIが好不況の節目である50を割り込み、景気の減速懸念が改めて示されました。人民元は対ドルで軟調に推移しています。
見通し: 中国経済の先行き不透明感は、引き続きアジア市場全体のリスク要因として意識されます。中国政府による追加の景気刺激策への期待はありますが、具体的な動きが見られるまでは、人民元の上値は重いとみられます。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 先週金曜日は、米ドル全面安の流れを受けてユーロは対ドルで上昇しました。しかし、欧州自身の経済指標も強弱まちまちであり、積極的なユーロ買いにはつながっていません。
見通し: 本日発表されるドイツやユーロ圏全体のサービス業PMI改定値が注目されます。予想から大きくかい離するようだと、ユーロ相場が動く可能性があります。今週は木曜日にBOEの金融政策発表を控えており、それまでは様子見ムードが広がりやすい地合いです。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 先週金曜日に発表された豪第2四半期PPIが市場予想を下回り、RBA(豪準備銀行)による利下げ観測が強まっています。豪ドルは対円では上昇しましたが、対米ドルでは上値の重い展開でした。
見通し: RBAの利下げ観測が、当面の豪ドルの上値を抑える要因となりそうです。中国経済の動向や、世界的なリスクセンチメントの変化に引き続き注意が必要です。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 米長期金利の低下を好感し、堅調に推移しています。米国の利下げ期待が続く限り、金価格は底堅く推移する可能性が高いでしょう。
原油 (WTI): 世界経済の減速懸念から需要の先行き不安が強まり、上値の重い展開が続いています。先週金曜日は1バレル67ドル台まで下落しており、目先の反発力は限定的とみられます。
🪙 仮想通貨
BTC: 週末も大きな動きはなく、1700万円台でのもみ合いが続いています。市場全体のリスクオフムードが、仮想通貨市場の上値を抑えている格好です。テクニカル的には短期的な弱気シグナルが点灯しており、下値リスクへの警戒が必要です。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)
時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|
08:50 | 🇯🇵 | 7月 マネタリーベース (前年比) | -3.5% | – | ★☆☆☆☆ |
16:55 | 🇩🇪 | 7月 サービス業PMI (改定値) | – | – | ★★★☆☆ |
17:30 | 🇬🇧 | 7月 サービス業PMI (改定値) | – | – | ★★★☆☆ |
23:00 | 🇺🇸 | 6月 製造業新規受注 (前月比) | +8.2% | -5.0% | ★★☆☆☆ |
注記:
本日はカナダが祝日(Civic Holiday)のため休場です。また、主要な中央銀行総裁・理事の発言は予定されていません。