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朝の経済レポート
経済・為替市況 2025年09月05日(金) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- **米国雇用統計 (21:30 JST):** 本日最大の注目材料。非農業部門雇用者数や失業率が市場予想から乖離した場合、FRBの利下げ期待が大きく変動し、為替・株式市場に強いインパクトを与える可能性があります。
- **ユーロ圏GDP確定値 (18:00 JST):** ユーロ圏の経済成長の最終的な評価が示されます。速報値からの修正があれば、ECBの金融政策スタンスへの思惑に繋がり、ユーロ相場を動かす可能性があります。
- **重要指標を前にした市場心理:** 昨日の米国市場では強弱混合の経済指標で相場が揺れ動きました。市場全体が本日の雇用統計の結果を固唾をのんで見守っており、発表までは積極的な取引が手控えられ、神経質な展開が予想されます。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 昨日の米国株式市場は、ADP雇用統計の悪化(利下げ期待)とISM非製造業景況指数の改善(景気底堅さ)という相反する材料を受け、結果的に反発しました。為替市場ではドルが乱高下し、方向感に欠ける展開となりました。
見通し: 全ての市場参加者の注目が、今夜発表される雇用統計に集まっています。結果が市場予想より弱い場合、9月のFOMCでの大幅利下げ期待が高まりドル安が加速する一方、強い場合は期待が後退しドルが買い戻される展開が予想されます。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 昨日の日本株は、前日の米ハイテク株高の流れを引き継ぎ大幅に反発し、4万2500円台を回復しました。ドル円は米指標を受けて148円台で方向感なく推移しています。
見通し: 基本的に今夜の米国雇用統計待ちの姿勢が強く、積極的な売買は手控えられそうです。統計発表までは、米長期金利の動向を睨みながらの展開となるでしょう。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 金融規制当局が株式市場の投機抑制を検討しているとの報道が嫌気され、上海総合指数は続落。人民元も対ドルで軟調に推移しています。
見通し: 当局の規制強化への警戒感が、引き続き株式・為替市場の上値を抑える要因となりそうです。来週発表される貿易統計やCPIが、今後の経済の方向性を占う上で注目されます。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 昨日の欧州市場は、米雇用統計と来週のECB理事会を前に様子見ムードが強く、株価はまちまちの動きでした。フランスの政局不安もユーロの上値を重くしています。
見通し: 本日発表のGDP確定値が注目されます。予想からの修正があれば、ECBの金融政策への思惑からユーロが動く可能性がありますが、基本的には米雇用統計の結果が最大の変動要因となるでしょう。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 昨日発表された豪州の第2四半期GDPは予想を上回り、7月の貿易黒字も拡大するなど、経済の底堅さが示されました。しかし、RBA総裁は追加利下げに慎重な姿勢を崩していません。
見通し: 豪ドルは国内の好材料と、米国の金融政策を巡る思惑との綱引き状態にあります。米雇用統計の結果が、今後の豪ドルの方向性を左右する重要な要素となります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 米国の利下げ期待を背景に、安全資産として買いが継続。史上最高値圏での推移が続いており、3,600ドルを目指す展開となっています。
原油 (WTI): OPECプラスの追加増産観測や、米国の労働市場減速による需要低下懸念から、1バレル63ドル台まで下落。弱気な見方が優勢となっています。
🪙 仮想通貨
BTC: 1600万円台半ばで推移。米国の規制明確化への期待がある一方、歴史的にパフォーマンスが振るわない9月ということもあり、方向感を探る展開が続いています。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)
時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|
15:00 | 🇩🇪 | 製造業受注 (7月) | – | – | ★★★☆☆ |
15:45 | 🇫🇷 | 国際収支 (7月) | – | – | ★★☆☆☆ |
18:00 | 🇪🇺 | GDP(確定値) (第2四半期) | +0.3% | +0.3% | ★★★☆☆ |
21:30 | 🇺🇸 | 非農業部門雇用者数 (8月) | +7.3万人 | +7.5万人 | ★★★★★ |
21:30 | 🇺🇸 | 失業率 (8月) | 4.2% | 4.3% | ★★★★★ |
21:30 | 🇺🇸 | 平均時給 (前月比) (8月) | +0.3% | +0.3% | ★★★☆☆ |
注記:
本日はFRBメンバーの発言予定はありません。経済指標の結果が市場の金融政策に対する見方を直接左右する一日となります。