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朝の経済レポート
経済・為替市況 2025年09月26日(金) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米PCEデフレーター (21:30): FRBが最重要視するインフレ指標。市場予想を上回る結果となれば、利下げ期待がさらに後退し、ドル高要因となる可能性があります。
- FRB高官発言 (深夜): バー副議長、ローガン総裁、デイリー総裁と、投票権を持つメンバーの発言が続きます。PCEの結果と合わせて、今後の金融政策の方向性を見極める上で極めて重要です。
- 日本の消費者物価指数 (08:30): 日銀の追加利上げ時期を占う上で重要な指標。特に、サービス価格の動向が注目されます。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 昨日は予想を上回る強い経済指標が相次ぎ、FRBによる早期利下げ観測が後退。長期金利が上昇し、ドルは主要通貨に対して全面高の展開となりました。ドル円は一時149円93銭まで上昇し、150円の大台を試す動きとなっています。
見通し: 本日発表のPCEデフレーターがインフレの根強さを示す内容となれば、ドル高の流れがさらに加速する可能性があります。FRB高官らがタカ派的な発言を維持するかどうかも焦点です。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 昨日の日本市場は、円安進行を好感し、日経平均株価、TOPIXともに3営業日連続で最高値を更新しました。輸出関連株を中心に買いが優勢となりました。
見通し: 本日の東京CPIが市場予想を上回る結果となれば、日銀の追加利上げ期待が高まり、円を買い戻す動きにつながる可能性があります。ただし、米国の金融政策の方向性次第では、円安の流れが継続する可能性も十分に考えられます。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 不動産市場の不振が続き、内需の弱さが目立っています。政府は景気支援策を打ち出していますが、効果は限定的で、景気の先行き不透明感が強まっています。
見通し: 景気の減速傾向が続くとみられ、人民元は対ドルで軟調な展開が予想されます。ただし、対円では円安の影響で上昇しており、この傾向が続くか注目されます。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 昨日の欧州市場は高安まちまち。米国の金融政策の方向性を見極めたいとの雰囲気が強く、積極的な売買は手控えられました。ユーロは対ドルで下落しました。
見通し: 本日はラガルドECB総裁の発言が予定されています。インフレや今後の金融政策についてどのような見解を示すか注目されます。ユーロ圏の景況感を示す指標も発表され、景気の方向性を探る手がかりとなりそうです。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 8月のCPIが予想を上回る伸びとなったものの、RBA(豪準備銀行)の利下げ期待は根強く、豪ドルは対ドルで上値の重い展開が続いています。
見通し: RBAは当面、政策金利を据え置くとの見方が大勢です。米国の金融政策の動向に、より影響を受けやすい地合いが続くとみられます。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 米長期金利の上昇にもかかわらず、地政学リスクへの懸念や、将来的な利下げ期待を支えに、底堅く推移しています。
原油 (WTI): 米国の在庫減少やロシアの輸出減少懸念から一時上昇しましたが、その後は利益確定売りに押されるなど、需給双方の要因で不安定な値動きとなっています。
🪙 仮想通貨
BTC: 米国の利下げ期待が後退したことを受け、下落基調が続いています。11万ドルを割り込む場面も見られ、上値の重い展開が予想されます。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)
時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|
08:30 | 🇯🇵 | 9月 東京都区部消費者物価指数 (生鮮食料品除く) | +2.5% | +2.8% | ★★★★☆ |
09:30 | 🇪🇺 | ラガルドECB総裁 発言 | – | – | ★★★★☆ |
14:30 | 🇯🇵 | 野口日銀審議委員 発言 | – | – | ★★★☆☆ |
21:30 | 🇺🇸 | 8月 個人消費支出(PCE)デフレーター (前年比) | +2.6% | +2.7% | ★★★★★ |
21:30 | 🇺🇸 | 8月 個人所得 (前月比) | +0.4% | +0.3% | ★★★★☆ |
23:00 | 🇺🇸 | 9月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値 | 55.4 | 55.8 | ★★★☆☆ |
27日 02:00 | 🇺🇸 | バーFRB副議長 発言 | – | – | ★★★★★ |
27日 02:40 | 🇺🇸 | ローガン・ダラス連銀総裁 発言 | – | – | ★★★★☆ |
27日 04:30 | 🇺🇸 | デイリー・サンフランシスコ連銀総裁 発言 | – | – | ★★★★☆ |
注記:
本日発言予定のバーFRB副議長、ローガン・ダラス連銀総裁、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁は、いずれも2025年のFOMCで投票権を持っています。