目次
朝の経済レポート (修正版)
経済・為替市況 2025年10月10日(金) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- FRB高官(投票権保有者)の連続発言:トップティアの経済指標がない中、市場の注目はバー、ボウマン、グールズビー各氏ら投票権を持つメンバーの発言に集中。金融政策に関するあらゆるヒントが材料視される展開に。
- 07:00のブロックRBA総裁の議会証言:アジア太平洋時間のメインイベント。豪州のインフレや今後の政策に関する発言は、豪ドルの方向性を左右する重要な手がかりとなる。
- 23:00発表のミシガン大学消費者信頼感指数:本日最も重要な米経済指標。消費者のインフレ期待や景況感を示すデータとして、いつも以上に注目が集まる。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 昨日の米国市場は、S&P 500とナスダックがAI関連株主導で史上最高値を更新する一方、ダウはほぼ横ばいとまちまちな展開。FOMC議事要旨で年内利下げ期待が示されたことがリスク資産への買いを誘った。ドル円は米金利上昇に伴い152円台後半まで上昇。
見通し: 本日は主要な経済指標の発表がないため、FRB高官らの発言に市場の神経が集中する。特に投票権を持つメンバーの発言が相次ぐため、タカ派・ハト派どちらに傾くかで金利やドル相場が変動する可能性がある。夜のミシガン大学消費者信頼感指数の結果も、個人消費の先行指標として注目される。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 昨日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落。円安進行を好感して朝方は上昇したものの、米ハイテク株安を受けて後場に失速した。短期的な過熱感や、高市新総裁の経済政策への期待が交錯する展開。ドル円は152円台まで円安が進行。
見通し: 国内では企業物価指数が発表されるが、市場の関心は海外要因、特に米FRB高官らの発言内容と、それを受けた米金利の動向に集まる。ドル円相場は米金利の動きに連動しやすく、方向感の定まらない展開が予想される。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 国慶節連休が明け、旅行者数・消費額は過去最高を記録したと報じられたが、不動産市場の低迷は依然として深刻で、経済の重石となっている。オフショア人民元は対ドルで軟調に推移。
見通し: 本日は主要な経済指標の発表はなく、国外の材料、特に米ドル相場の動向に影響を受ける展開となりそう。不動産問題の根深さから、中国経済の先行き不透明感は継続。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 昨日の欧州株は概ね上昇。EUの鉄鋼産業への支援策が好感された。ユーロドルはフランスの政局不安が上値を抑え、1.16ドル台前半で推移。対円では円安に連れて177円台に浮上。
見通し: 本日はラガルドECB総裁の発言が予定されているが、時刻は不明。発言内容が金融政策のヒントを含むか注目される。しかし、基本的には米国の金融政策見通しを受けたドル相場の動向にユーロも連動する展開が予想される。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 昨日の豪ドルは対円で100円台を維持し堅調。国内では家賃の高騰がインフレを押し上げる懸念材料となっている。金価格高騰を受けて、金鉱株は利益確定売りに押された。
見通し: 本日朝7時にブロックRBA総裁とケント副総裁が議会証言に臨む。インフレや今後の政策に関する発言は豪ドルの変動要因となるため最注目。証言内容がタカ派的と受け止められれば、豪ドル買いにつながる可能性がある。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 昨日、1グラムあたり21,268円と大幅に上昇。米利下げ期待や地政学的リスクから安全資産として買われている。FRB高官らの発言がハト派的であれば、金利低下観測から更なる上昇も。
原油 (WTI): 昨日は62ドル台で反発。OPECプラスの小幅増産やロシア産原油の供給懸念が価格を支えた。米高官発言などから透ける景気見通しが需要動向に影響を与えそう。
🪙 仮想通貨
BTC: 昨日は史上最高値更新後に一時急落するも、その後反発し12万3000ドル台で推移。大規模な資金移動が売り圧力となった模様。金融市場全体のリスクセンチメントに左右されやすく、米株市場の動向に連動する可能性。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)
時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|
01:45 | 🇺🇸 | バーFRB理事 発言 | – | – | ★★★★☆ |
02:00 | 🇺🇸 | カシュカリ総裁とバー理事 対談 | – | – | ★★★★☆ |
04:45 | 🇺🇸 | ボウマンFRB理事 発言 | – | – | ★★★★☆ |
07:00 | 🇦🇺 | ブロックRBA総裁、ケント副総裁 議会証言 | – | – | ★★★★☆ |
08:50 | 🇯🇵 | 9月 国内企業物価指数 (前年比) | +2.3% | +2.5% | ★★★☆☆ |
22:45 | 🇺🇸 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 発言 | – | – | ★★★★☆ |
23:00 | 🇺🇸 | 10月 ミシガン大学消費者信頼感指数 (速報値) | 55.1 | 54.1 | ★★★☆☆ |
未定 | 🇪🇺 | ラガルドECB総裁 発言 | – | – | ★★★★☆ |
注記:
本日発言予定のFRB高官のうち、バー理事、ボウマン理事、グールズビー・シカゴ連銀総裁は、いずれも2025年のFOMC投票権を保有しています。カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は投票権を保有していません。