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朝の経済レポート
経済・為替市況 2025年11月13日(木) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米国10月消費者物価指数(CPI)の発表: 今夜発表される最重要指標。結果がFRBの金融政策、特に利下げ時期の観測を大きく左右するため、全市場が注目しています。
- ドル円、155円台到達後の動向: 約9ヶ月ぶりの円安水準を記録しましたが、CPIの結果次第で乱高下する可能性があり、予断を許さない状況です。
- 英国7-9月期GDP速報値: 欧州時間の主要指標。英国経済の現状を測る上で重要であり、イングランド銀行の金融政策への思惑に繋がります。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 2025年11月12日の米国市場では、政府機関閉鎖の終結への期待からダウ平均株価が続伸し、史上最高値を更新しました。しかし、これまで相場を牽引してきたハイテク株は売られ、ナスダックは反落。セクターローテーションの動きが見られました。
見通し: 本日発表の10月消費者物価指数(CPI)が最大の注目点です。インフレの動向がFRBの金融政策、特に利下げ時期の観測に大きく影響するため、市場は結果を固唾をのんで見守っています。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 2025年11月12日の日本市場は反発。日経平均株価は前日比220円高の51,063円で引けました。前日の米国株高と円安進行が支援材料となりましたが、ソフトバンクグループ株の急落が相場の重しとなる場面もありました。
見通し: 米国CPIの発表を前に、様子見ムードが強まる可能性があります。為替市場では、ドル円が155円台を維持できるか、CPIの結果を受けた動きが焦点となります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 経済の弱い動きが続いており、政府は民間投資促進策を発表しましたが、市場の反応は限定的です。「独身の日」商戦も消費の力強さに欠ける結果となり、上海総合指数は小幅に続落しました。
見通し: 14日に発表される10月の主要経済指標を前に、様子見ムードが続く見込みです。政府の景気刺激策が今後効果を発揮するかが注目されます。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 2025年11月12日の欧州市場では、主要株価指数が続伸し、過去最高値を更新しました。米政府機関閉鎖解除への期待に加え、ECB高官の楽観的な発言も好感されました。ドイツの10月CPI確報値は予想通りで、市場への影響は限定的でした。
見通し: 米国CPIの結果が欧州市場にも波及する見込みです。インフレ鈍化が確認されれば、ECBの利下げ期待も高まり、株価をさらに押し上げる可能性があります。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 2025年11月12日、RBA副総裁が生産性の低迷とインフレへの警戒感を示し、将来の利下げ余地が限られていると発言しました。豪ドルは対円で上昇しましたが、対米ドルでは下落しました。
見通し: 本日発表される10月雇用統計が注目されます。労働市場の強さが示されれば、RBAのタカ派姿勢を裏付け、豪ドルを支える可能性があります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 3週間ぶりの高値水準で推移。FRBの利下げ期待やドル安が支援材料となっています。
原油 (WTI): 反落。3日続伸の後、利益確定売りに加え、OPECが2026年の供給過剰見通しを示したことが嫌気されました。
🪙 仮想通貨
BTC: 10万ドル台で推移。米政府機関閉鎖の終了期待が流動性回復に繋がるとの見方がある一方、ETFへの資金流入の弱さが上値を重くしています。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:50 | 🇯🇵 | 10月国内企業物価指数(前月比) | 0.3% | 0.3% | ★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 10月国内企業物価指数(前年同月比) | 2.7% | 2.5% | ★ |
| 09:01 | 🇬🇧 | 10月RICS住宅価格指数 | -15 | -14 | ★ |
| 09:30 | 🇦🇺 | 10月新規雇用者数 | 1.49万人 | 1.50万人 | ★★ |
| 09:30 | 🇦🇺 | 10月失業率 | 4.5% | 4.4% | ★★ |
| 16:00 | 🇬🇧 | 7-9月期GDP(速報値) | 0.3% | 0.2% | ★★★ |
| 19:00 | 🇪🇺 | 9月鉱工業生産 | -1.2% | 0.8% | ★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 10月消費者物価指数(CPI) | 0.3% | – | ★★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 前週分新規失業保険申請件数 | – | – | ★★ |
注記:
本日は要人発言の予定はありません。米国CPIは市場の最重要注目指標です。
