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朝の経済レポート
経済・為替市況 2025年12月23日(火) | 日経平均5万円台回復と金価格最高値更新
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米第3四半期GDPと耐財受注の発表: 今晩22:30に発表される米国のGDP速報値と耐久財受注は、2026年の利下げペースを占う上で最大の焦点です。景気の底堅さが確認されればドル買い要因となりますが、予想を下回れば利下げ観測が再燃する可能性があります。
- 金価格の史上最高値更新(1オンス4,449ドル): 地政学リスクの高まりや2026年の利下げ期待を背景に、金価格が歴史的な水準に達しています。安全資産への資金流入が続く中、さらなる上値追いとなるか注目が集まります。
- 日経平均5万円の大台維持: 昨日の日経平均は5営業日ぶりに5万円台を回復しました。日銀の利上げを「ハト派的」と捉えた円安進行と、米半導体株高の追い風が続くか、本日の東京市場の維持力が試されます。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 12月22日の米国株式市場は3日続伸。NYダウは48,362ドル、ナスダックは23,428ポイントで終了しました。エヌビディアの中国向け半導体出荷報道やテスラのロボタクシー関連の好材料がハイテク株を牽引しました。11月のコアCPIが予想を下回り、利下げ期待が継続していることも支援材料となりました。
見通し: 今晩はGDPや消費者信頼感指数など重要指標が集中します。高値圏での利益確定売りをこなしつつ、堅調な経済データが出てくるかがポイントとなります。長期金利の動向にも注意が必要です。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 昨日の日経平均は895円高の50,402円と急反騰しました。日銀の金利引き上げ(0.75%)にもかかわらず、植田総裁の会見が緩和維持に前向きと受け止められ、円安が157円台まで進行。これが輸出株や半導体関連株への強烈な買い戻しを誘いました。三村財務官による円安牽制発言もあり、介入への警戒感も漂っています。
見通し: 米株高を受けて堅調なスタートが期待されますが、5万円台での攻防が続くと見られます。14:00のCPI発表や為替の動向に左右される展開となりそうです。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 上海総合指数は3900ポイントを回復し、底堅い動きを見せています。新規の外資企業設立が増加している一方で、国内の消費や住宅市場の冷え込みが2026年に向けた懸念材料として残っています。人民元は対ドルでやや弱含みの推移です。
見通し: 政府の景気刺激策への期待と実体経済の弱さが拮抗しています。2026年の成長目標達成に向けた追加施策のニュースが待たれる状況です。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 欧州市場はクリスマス休暇を控え小幅安。英GDPの伸び悩みなどが嫌気されましたが、ユーロは対ドルで1.17ドル台まで上昇。米国の利下げ期待がユーロ高を支えています。
見通し: 休暇モードで商いは細りますが、今晩の米指標を受けたユーロドルの変動には注意が必要です。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドルは対円で104円台まで上昇。RBAによる2026年初頭の利上げ観測が強まっており、金利先高観が豪ドルをサポートしています。国内の生産性改革案なども話題となっています。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 史上最高値の4,449ドルを記録。地政学的リスクの高止まりに加え、各国中央銀行の買い、さらには来年の利下げを織り込む動きが背景にあります。国内価格も2.4万円を突破しています。
原油 (WTI): 1バレル58ドル前後で推移。米国とベネズエラの緊張など地政学的リスクが供給不安を煽り、下値の硬い展開が続いています。
🪙 仮想通貨
BTC: 1,399万円付近。金や株式が最高値を追う中、ビットコインは高値から約30%下の水準で停滞しており、リスクオン資金の分散が見られます。2026年に向けた再浮上のきっかけ待ちです。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)
| 時刻 (日本時間) | 国 | 指標名/イベント | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 14:00 | 🇯🇵 | 11月全国消費者物価指数(CPI) | 2.9% | — | ★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 7-9月期実質GDP(速報値) | 3.8% | 3.2% | ★★★★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 11月耐久財受注(速報値) | 0.5% | -1.5% | ★★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 新規失業保険申請件数 | — | — | ★★ |
| 23:15 | 🇺🇸 | 11月鉱工業生産指数 | — | — | ★★ |
| 24:00 | 🇺🇸 | 12月消費者信頼感指数(CB) | 88.7 | 91.7 | ★★★ |
| 24:00 | 🇺🇸 | 12月リッチモンド連銀製造業指数 | — | — | ★★ |
