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朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年04月14日(火) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米イラン停戦協議が決裂、ホルムズ海峡封鎖を表明: 週末の米国・イラン協議は合意に至らず、トランプ大統領がホルムズ海峡の封鎖開始を表明しました。原油は一時104ドル台まで急騰し、世界的なエネルギー供給不安とインフレ再燃への警戒が強まっています。日経平均は一時691円安となる場面もありましたが、後場にかけて下げ渋り421円安で引けました。
- 今夜21:30に米国PPI(3月)発表: 原油高によるインフレ圧力が意識される中、生産者物価指数は市場予想+1.2%(前回+0.7%)と加速見込み。結果次第ではFRBの利下げ観測に影響を与え、ドル円・米株に大きく波及する可能性があります。
- 半導体セクターが相場の下支え: 先週末の米国市場ではTSMCの好決算を受けてSOX指数が連日で史上最高値を更新。Broadcom +4.7%、CoreWeave +10.9%と堅調で、地政学リスクの逆風の中でもAI・半導体関連は選別的に買われる展開が続いています。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 4月10日(金)の米国市場は、NYダウが47,916.57ドル(-269.23、-0.56%)、S&P500が6,816.89(-7.77、-0.11%)と小幅安で引けた一方、NASDAQは22,902.89(+80.48、+0.35%)と8日続伸しました。TSMCの1-3月期売上高が前年同期比35%増と過去最高を更新し、半導体株に買いが集中。SOX指数は連日で史上最高値を更新しています。一方、4月のミシガン大消費者態度指数(速報値)は47.6と市場予想52.0を大幅に下回り、1年先インフレ予想は4.8%(前月3.8%)に上昇するなど消費者心理の悪化が示されました。VIXは19.23に低下し、200日移動平均線(18.18)が射程に入っています。
見通し: 週末の米イラン協議決裂を受け、日曜のNYダウ先物は500ドル安、ナスダック100先物は300ドル安で推移。ホルムズ海峡封鎖による原油高とインフレ再燃リスクが重荷です。今夜21:30発表の3月PPIが市場予想(+1.2%)を上回れば、FRBの利下げ先送り観測が強まりドル高・株安の展開も。ただしSOX指数が史上最高圏にあり、AI・半導体関連が下支え役となる可能性があります。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 4月13日(月)の日経平均は56,502.77円(-421.34、-0.74%)で引けました。米イラン協議の決裂とホルムズ海峡封鎖表明を受け、寄り付きから売りが先行し一時691円安まで下落。しかし、時間外の米株先物が下げ幅を縮めたこともあり、後場にかけて下げ渋りました。TOPIXは3,723.01(-0.45%)、グロース250は-1.91%と広く売られたものの、好決算のTSIHD(+21%)、安川電機(+5.2%)、良品計画(+4%超)など材料株には選別的な買いが入る「選別相場」でした。ドル円は米イラン協議不調を受けてリスクオフのドル買いが進み、159円台後半まで上昇後、159.22円付近で取引を終えました。
見通し: 本日13:30に鉱工業生産(確報値)の発表を控えています。日経225先物はナイトセッションで57,490円(+630円)と反発しており、ボリンジャーバンドの+2σ(57,010円)が支持線として意識されています。シカゴ先物は57,385円で清算。原油価格が落ち着けば自律反発の余地がありますが、ホルムズ情勢の続報次第では再び下押しリスクも。決算シーズンに入り、個別材料株への物色は継続する見通しです。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: USD/CNHは6.8176で横ばい。中国経済は2026年に入り堅調なスタートを切っており、1-2月の鉱工業生産は前年同期比+6.3%と市場予想(+5.0%)を上回りました。貿易面では1-2月の貿易黒字が2,136.2億ドルと予想を上回る好調さ。輸出+21.8%、輸入+19.8%とAI関連セクターが牽引しています。ただし、不動産セクターの低迷と国内消費の弱さは継続しており、Citi Researchは外需と内需のK字型回復パターンが定着しつつあると指摘しています。
見通し: 本日11:00に3月貿易収支の発表が予定されています(前回:6,375.5億元)。1-2月の好調な輸出が3月も維持されているかが焦点。ホルムズ海峡封鎖によるエネルギーコスト上昇は中国の輸入コストを押し上げる要因となり、貿易黒字の縮小につながる可能性があります。政府の成長率目標は4.5-5.0%に設定されており、財政拡大策の効果に注目が集まります。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: EUR/USDは1.17645(+0.05%)と小幅高。4月に入りユーロドルは上昇トレンドを形成しています。EUR/JPYは週末186.70円で終えた後、米イラン協議決裂を受けた対ドルでのユーロ売りとリスク警戒の円買いにより、週明け朝に186.09円まで下落する場面がありました。ウクライナ高官が和平合意に向けた進展があるとの認識を示しており、地政学的には欧州にとってポジティブな材料となっています。
見通し: ユーロ圏の2026年実質GDP成長率は前年比+1.2%と予想されており、2025年7月の米EU通商合意(追加関税上限15%)により不確実性が大きく低下しています。ドイツを中心に財政拡張の効果が本格的に発現し始める見通し。ただし、ホルムズ海峡封鎖によるエネルギーコスト上昇は欧州経済にとって逆風であり、ECBの金融政策判断にも影響を与え得ます。ユーロドルは200日移動平均線が目先の注目ポイントです。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: AUD/USDは0.70881(-0.08%)、NZD/USDは0.58652(-0.06%)。週明け月曜日の豪ドルは大きな下窓を開けてスタートし、AUD/USDは先週末0.7064ドルから一時0.6986ドルまで急落しました。その後0.7040ドル台まで反発し、リスク警戒のドル高が一巡した後は落ち着いた動きとなりました。NZドルも同様に0.5838ドルから0.5792ドルまで急落後、0.5849ドル付近まで回復。RBA副総裁は「インフレを下げるには金利を引き上げる必要がある」とタカ派的な発言を行い、RBAの利上げ姿勢が改めて意識されています。
見通し: 本日は豪州4月ウエストパック消費者信頼感指数と3月NAB企業景況感指数の発表が予定されています。RBA副総裁のタカ派発言とRBNZの急激なタカ派転換が注目されており、オセアニア通貨は金利面では支援材料があるものの、原油高によるリスクオフ環境では上値が重くなりやすい状況です。原油価格の動向と今夜の米PPIの結果が、豪ドル・NZドルの方向性を左右するでしょう。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 金価格は4,770.79ドル(+30.47、+0.64%)と続伸し、史上最高値圏で推移しています。米イラン協議の決裂とホルムズ海峡封鎖表明を受け、安全資産への需要が底堅く推移。財政・金融の安定性に対する不安感の高まりが金の歴史的な上昇を支えているとの分析もあります。ただし、週明けの東京時間には一時4,717.89ドル(-0.71%)まで下落する場面もあり、ドル高進行が上値を抑える局面もありました。
原油 (WTI): WTI原油は96.53ドル(-1.64、-1.67%)で引けました。4月10日(金)の終値は97.87ドルでしたが、週末の米イラン協議決裂とホルムズ海峡封鎖表明を受けて、4月13日(月)には一時104ドル台まで急騰。サンデーCFDでは90ドルを割る場面もありましたが、封鎖表明後に95ドル台まで戻しました。ホルムズ海峡は世界のエネルギー供給の約20%が通過する要衝であり、封鎖が現実化すれば原油価格はさらに上昇する可能性があります。日本はエネルギー輸入国のため、原油高は株安・円安要因として警戒が必要です。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは74,275ドル付近で推移しています(日中レンジ: 70,527〜74,900ドル)。週明けは米イラン協議の決裂を受けて一時71,000ドル付近まで下落し、リスク資産としての脆弱性が露呈しましたが、その後急速に反発。地政学リスクの高まりの中でも、70,000ドルの心理的節目が堅い下値支持線として機能しました。今夜の米PPIの結果やホルムズ情勢の展開が、次の方向性を左右する見通しです。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 11:00 | 🇨🇳 中国 | 貿易収支(3月) | 6375.5億元 | N/A | ★★ |
| 13:30 | 🇯🇵 日本 | 鉱工業生産(確報値・2月) | -2.1% | -2.1% | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 米国 | 生産者物価指数(PPI・3月) | +0.7% | +1.2% | ★★★ |
注記:
上記の経済指標は、発表時刻や内容が予告なく変更される場合があります。最新情報は各国統計局・中央銀行の公式サイトでご確認ください。重要度は★★★が最も高く、市場への影響が大きいとされる指標です。本日は豪州4月ウエストパック消費者信頼感指数および3月NAB企業景況感指数の発表も予定されています。RBA副総裁は早朝に「インフレを下げるには金利引き上げが必要」とタカ派発言を行っています。
