目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年05月07日(木) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米国・日本間介入警戒続く:昨日(05/06)ドル円は一時158円手前へ上昇後、日本当局への介入警戒から155円台へ急落し、NY引けは156.39円。引き続きドル高・円安と介入警戒の綱引きが焦点。
- ADP雇用統計(発表済み):05/06発表の米ADP雇用者数は4月+10.9万人(予想+12.0万人)と予想をやや下回る。明日(05/08)の米雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率)に向けた先行指標として市場が注目中。
- 米国株は続伸:NY市場(05/06)はダウ+498ドル(49,910ドル)、ナスダック+1.29%、S&P500は7,348ポイントへ上昇。米・イラン核合意期待と原油急落が株式市場を押し上げた。
- 欧州サービスPMI確報値(本日16:50〜):フランス・ドイツ・ユーロ圏のサービス業PMI確報値が相次いで発表。速報値(フランス46.5 / ドイツ46.9 / ユーロ圏47.4)と一致するか注目。
- 米新規失業保険申請件数(本日21:30):予想20.5万件(前回18.9万件)。前回から増加する見込み。明日の雇用統計への地ならしとなる重要指標。
- 金価格は史上最高圏継続:金(XAU/USD)は4,691ドルで+2.93%の大幅上昇。地政学リスクと安全資産需要が旺盛。WTI原油は97.85ドルへ急落(-6.25%)、米・イラン合意期待が急落の背景。
🇺🇸 米国経済・為替
動向:5月6日(水)のNY市場は大幅続伸。ダウ平均は49,910.59ドル(+498ドル、+1.01%)、ナスダック総合は25,838.94(+1.29%)、S&P500は7,348.35(+0.97%)で引けた。米国とイランの核合意が「1ページの覚書(MOU)」として近づいているとの報道(Axios)を受けて地政学リスクが後退し、原油価格が急落。エネルギーコスト低下期待から株式市場は幅広く上昇した。同日21:15発表のADP雇用者数(4月)は+10.9万人(予想+12.0万人、改定前回+6.1万人)と予想をやや下回ったが、先月から大幅回復しておりサプライズ的な悪材料とはならなかった。為替はドル円が一時158円手前まで買われた後、日本当局の介入警戒感から155円台へ急落し、NY終値は156.39円。ユーロドルは1.1748ドルで引けた。
見通し:本日は21:30の米新規失業保険申請件数(予想20.5万件)と1-3月期の非農業部門労働生産性速報(予想+0.6%)が焦点。明日(05/08)に米雇用統計(非農業部門雇用者数・予想+6.0万人、失業率・予想4.3%)を控え、本日の指標は地ならし材料として注目される。イラン合意の進展次第では原油下落が続き、株式市場の支援材料になり得るが、ドル円は介入警戒(155〜158円レンジを想定)が上値を抑える構図が続く見込み。
🇯🇵 日本経済・為替
動向:5月6日(水)は振替休日のため東京市場は休場。ドル円はNY市場で155円台まで急落する場面があったものの、158円手前への買い戻しが入るなど乱高下が続いた。市場では日本当局による円買い介入が実施されたとの観測が広まっており、上値を積極的に追いにくい地合いとなっている。本日(05/07)は8:50に日銀・金融政策決定会合議事要旨(3月18・19日分)とマネタリーベース(4月・前回-11.6%)が公表される。
見通し:日本市場は本日から通常営業再開。ゴールデンウィーク明けの実需フロー(輸出企業の円転など)がドル円の動向に影響しやすい。介入警戒は155〜158円台前半で特に意識され、158円台での上値は重い見通し。日銀議事要旨では追加利上げに関する議論内容が焦点となり、タカ派的な発言が確認されれば円高圧力が高まる可能性がある。
🇨🇳 中国経済・為替
動向:5月6日(水)の上海総合指数は4,160.17(+1.17%)と3日続伸。労働節(ゴールデンウィーク)明けの取引再開後も堅調な推移が続いている。米・イラン合意期待によるリスク選好ムードと、中国国内景気回復への期待が株式を支えた。USD/CNHは6.8126台で小動き(-0.01%)。
見通し:本日は中国からの主要経済指標発表はない。米中関係については依然として高関税体制が継続しており、関税交渉の動向が引き続き上値・下値のリスク要因となる。4月の財新サービスPMIは52.6と好調を維持しており、内需関連株のサポートが継続するかが注目点。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向:5月6日(水)の欧州株は続伸。英FT100指数は+1.1%高、独DAX指数は+0.95%高で取引を終えた。ユーロドルは1.1748ドル(+0.07%)と、EUR/JPYは183.69円(-0.02%)で引けた。ユーロ圏のサービスPMI確報値(4月)はフランス46.5、ドイツ46.9、ユーロ圏47.4といずれも速報値と変わらず確認され、景気底打ち期待は続くも50を割り込んだまま。ECBのチポローネ理事は「不必要なコストなく物価目標を達成すべき」と発言、利下げ余地を示唆した。
見通し:本日はフランス鉱工業生産(15:45・予想+0.5%)とユーロ圏PPI(18:00・前年比予想+1.5%)が発表される。PPIは前回-3.0%から大幅プラス転換の予想であり、ユーロ圏のインフレ動向を見直す材料となり得る。ユーロドルは1.17〜1.18台のレンジが継続するか注目。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向:本日(05/07)10:30に発表された豪州消費者物価指数(CPI・3月)は前年比+4.6%(予想+4.8%)、第1四半期CPI(前期比+1.4%・予想通り)を記録した。トリム平均は前年比+3.5%で中銀目標を上回って推移。5月5日(火)のRBA(豪準備銀行)は政策金利を4.35%に引き上げ(市場予想も4.35%)、引き締め姿勢を維持。豪ドル/米ドルは0.7240(+0.02%)、豪ドル/円は113.12円(-0.07%)。NZD/JPYは93.19円(+0.09%)。NZの1-3月期失業率は5.3%(予想5.4%)と改善。
見通し:豪州CPIは予想より低かったが依然として高水準であり、RBAの追加利上げ観測は完全には消えていない。次回RBA会合に向けて賃金データや小売指標に注目が集まる。豪ドルは米ドル高・介入警戒による円高の綱引きで、対円では上値が重い展開が続く見込み。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド:金(XAU/USD)は4,691.05ドル(+2.93%、+133.49ドル)と続伸し、高値圏を維持。地政学的リスク(米・イラン情勢)と安全資産需要が根強く、史上最高値圏での推移が継続している。銀(XAG/USD)も77.35ドル(+6.2%)と急騰。
原油 (WTI):WTI原油は97.85ドル(-6.25%、-6.53ドル)と急落。米・イラン核合意に向けた「1ページのMOU」が近いとのAxiosの報道が供給増加期待を呼び、大幅下落となった。ただし合意の詳細が不明なため、過度な楽観は禁物。原油価格の下落は米国の輸入コスト低下を通じてインフレ緩和への期待感を高め、リスク資産にプラスの波及効果をもたらしている。
🪙 仮想通貨
BTC:ビットコイン(BTC/USD)は81,502ドル(+0.16%、+129ドル)と小幅上昇。米国株の上昇を受けてリスク選好ムードが漂う中、水準を維持している。ADP雇用統計が予想を下回ったことで「FRBの利下げ余地がある」との見方もサポート要因。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:50 | 🇯🇵 日本 | 日銀・金融政策決定会合議事要旨(3月分) | — | — | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 豪州 | 消費者物価指数(3月・前年比)【発表済: 4.6%】 | 3.7% | 4.8% | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 豪州 | 第1四半期CPI(前期比)【発表済: 1.4%】 | 0.6% | 1.4% | ★★★ |
| 15:30 | 🇨🇭 スイス | 消費者物価指数(4月・前月比) | +0.2% | +0.4% | ★★ |
| 15:45 | 🇫🇷 フランス | 鉱工業生産指数(3月・前月比) | -0.7% | +0.5% | ★★ |
| 16:50 | 🇫🇷 フランス | 非製造業PMI確報値(4月) | 46.5 | 46.5 | ★★ |
| 16:55 | 🇩🇪 ドイツ | 非製造業PMI確報値(4月) | 46.9 | 46.9 | ★★ |
| 17:00 | 🇪🇺 ユーロ圏 | 非製造業PMI確報値(4月) | 47.4 | 47.4 | ★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 英国 | サービス業PMI確報値(4月) | 52.0 | 52.0 | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 ユーロ圏 | 生産者物価指数(PPI)(3月・前月比) | -0.7% | +2.9% | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 ユーロ圏 | 生産者物価指数(PPI)(3月・前年比) | -3.0% | +1.5% | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 米国 | 前週分 新規失業保険申請件数 | 18.9万件 | 20.5万件 | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 米国 | 前週分 失業保険継続受給者数 | 178.5万人 | 180.0万人 | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 米国 | 1-3月期 非農業部門労働生産性・速報値(前期比) | +1.8% | +0.6% | ★ |
| 21:30 | 🇺🇸 米国 | 1-3月期 単位労働コスト・速報値(前期比年率) | +4.4% | +2.5% | ★ |
| 23:00 | 🇺🇸 米国 | 建設支出(3月・前月比) | -0.3% | +0.2% | ★ |
注記:
・時刻はすべて日本時間(JST)です。
・本レポートの市場概況は2026年5月6日(水)の引け値に基づいています。
・5月6日(水)は日本が振替休日のため東京市場は休場でした。
・豪州CPI(10:30)は本日すでに発表済みのため結果を本文に反映しています。
・明日(5月8日・金)は米国・カナダ雇用統計(21:30・非農業部門雇用者数・予想+6.0万人、失業率・予想4.3%)が最大の注目イベントです。
・本レポートは情報提供を目的としており、投資判断の根拠となるものではありません。投資は自己責任でお願いします。
