目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年05月27日(水) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- NZ中銀(RBNZ)政策金利決定(11:00 JST): 全会一致で2.25%の据え置きが確実視される。市場の焦点はブレーマン総裁会見(12:00)でのインフレ・成長見通し。利下げサイクル終了を示唆する発言があれば NZD 売りの材料となる。
- 米・イラン和平協議進展で WTI 原油が $96 台まで急落: ホルムズ海峡封鎖リスクが急速に低下。エネルギーコスト低下が世界的な株高を牽引し、5/26(火)は日経平均が +2.87%、S&P 500 と NASDAQ が最高値を更新した。
- 日経平均 65,158 円(+1,819 円)と大幅上昇: AI 関連銘柄主導で 3 営業日連続の 4 桁上昇。年初来高値(65,408 円 / 5月25日)圏での推移が続く。
- 本日の米国指標(MBA 住宅ローン 20:00・リッチモンド連銀 23:00): 米国経済の強さを確認できれば、ドル円の 159 円回復と株高継続を後押し。弱ければ利下げ期待が高まりドル売りへ。
- ドイツ製造業新規受注(15:00)・ユーロ圏小売売上高・PPI(18:00): 先週の好調な PMI に続き、欧州実体経済の改善が確認されるか注目。PPI が前月比マイナスならインフレ緩和でユーロ安材料となりうる。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 5月26日(火)の米国株式市場は、前日のメモリアルデー休場明けにリスクオン相場で再始動した。米・イランの和平協議進展期待(パキスタン仲介で「合意間近」)から WTI 原油が $96 台まで急落し、企業コスト改善期待が追い風となった。S&P 500 は 7,519.12(+0.61%)、NASDAQ 総合は 26,656.18(+1.19%)とともに史上最高値を更新。ダウ工業株 30 種は 50,461.68(-0.23%)と小幅安。ドル円は原油安・ドル売り圧力で一時 158.70 円台まで下落したが、海外市場では 158.80〜90 円台の小動きに終始した。なお 5月25日(月)は米国(メモリアルデー)・英国が祝日で両市場とも休場。
見通し: ドル円は 158〜160 円のレンジを想定。本日 20:00 の MBA 住宅ローン申請(前回 -2.3%)と 23:00 のリッチモンド連銀製造業指数(予想 +4、前回 +3)が強ければ、ドル買いが再燃し 159 円台を固める展開が見込まれる。一方、米イラン合意が正式確認されて原油が $95 台を割り込めば、インフレ緩和期待から FRB の利下げ前倒し観測が強まり、ドル安・円高方向に転じるリスクがある。高水準の消費者物価(CPI +3.3%)が続く中、今週後半の PCE デフレーターへの注目も高まっている。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 5月26日(火)の日経平均は 65,158.19 円(+1,819.12 円 / +2.87%)と大幅反発し、年初来高値(65,408 円 / 5月25日)圏に迫った。AI 関連銘柄が 3 営業日連続の 4 桁上昇を牽引。原油安が日本の交易条件改善につながるとして円高圧力は限定的で、クロス円はほぼ全面的に円売り優勢となった。日 10 年国債利回りは 2.703%(-0.060pt)と低下し、緩和的な金融環境が株式市場の上昇を後押し。
見通し: ドル円は 158〜160 円のレンジを想定。下値は原油安継続による円買い(輸入コスト改善)が支えとなる一方、株高に伴うリスクオンの円売りが上昇圧力を加える。NZ 中銀が据え置き後も利下げ余地に言及すれば NZD/JPY が上昇し、クロス円全体の円売りが波及しやすい。日経平均が 65,000 円を維持する間は株高・円売りの構図が続きやすいが、高値警戒感からの利益確定売りで 64,000 円台に調整するリスクシナリオも念頭に置く必要がある。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 上海総合指数は 5月26日(火)に 4,152.568(+39.669)と続伸。USD/CNH(人民元)は 6.786 とほぼ横ばいで推移した。米・イラン和平協議の進展でホルムズ海峡経由のエネルギー調達コストが低下する可能性があり、製造業への恩恵期待が上海株を支援。本日 10:30 に国家統計局が 4 月の工業利益(前年比、前回 +15.5%)を発表予定。
見通し: 本日の工業利益が引き続き二桁成長を維持すれば上海株の上昇圧力が続く。原油安は中国の製造業コスト低下に直接的なプラスとなり、元の安定につながりやすい。ただし米中間の半導体輸出規制をめぐる動向が引き続きリスク要因。米イラン和平協議が正式合意に至れば、エネルギー安定供給の恩恵が大きい中国にとって追い風材料となる。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 5月26日(火)のドイツ DAX は 25,389.10(+500.54)と大幅上昇。EUR/USD は 1.1633(+0.07%)と小幅高。原油安がエネルギー輸入国である欧州の景況感を押し上げた。5月25日(月)は英国が銀行休日で欧州市場も動意薄だったが、翌 26 日にリスクオンが加速した。本日 15:00 にドイツ製造業新規受注(4 月分、前回 +5.0%)、15:45 にフランス消費者信頼感指数(予想 83、前回 84)、18:00 にユーロ圏小売売上高(予想 0.0%、前回 -0.1%)と PPI(予想 -0.4%、前回 +0.7%)が発表予定。
見通し: EUR/USD は 1.16〜1.17 のレンジを想定。ドイツ製造業受注が前月比プラスを維持すれば欧州株・ユーロの上昇が続きやすい。ユーロ圏 PPI が予想通り前月比 -0.4% となればインフレ圧力の一段の緩和を示し、ECB の追加利下げ期待が高まってユーロに下押し圧力が加わるリスクがある。フランス消費者信頼感が 83 を下回れば個人消費の先行き不安として欧州株の重しに。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 5月26日(火)は AUD/USD が 0.7168(-0.02%)と小幅安、NZD/USD は 0.5837(横ばい)。米・イラン和平協議進展で原油が急落し、資源国通貨である豪ドルへの下押し圧力が続いた。本日 09:30 に豪州ウエストパック景気先行指数(前回 -0.09%)を発表。最大の注目は 11:00 の RBNZ 政策金利決定(全会一致で 2.25% 据え置き予想)で、続いて 12:00 にブレーマン総裁定例会見が行われる。なお豪州 CPI(月次 / 4 月分)は 5月28日(木)発表予定。
見通し: AUD/USD は 0.714〜0.720 のレンジを想定。ウエストパック指数がプラスに転換すれば豪ドル買いの材料となるが、原油安継続が資源国通貨の上値を抑える。NZD/USD の鍵はブレーマン総裁会見で、「インフレリスクを重視・当面は据え置き」の姿勢を明確にすれば NZD 上昇(0.585 超)のシナリオ、「利下げ再開を検討」と示唆すれば NZD 売りが加速して 0.578 割れも視野に入る。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: $4,502.578(-0.11%)。史上最高値圏を維持しつつも、米・イランの和平協議進展でリスク回避需要がやや後退し小幅下落。$4,500 を節目として底堅い動きが続く。本日の MBA・リッチモンド連銀が弱ければ FRB 利下げ期待が高まり、金の再上昇($4,520 超)を後押しする展開も。一方、米イラン合意確定で地政学リスクが大幅低下すれば $4,450 台への調整もあり得る。
原油 (WTI): $96.815(-0.1%)。米・イラン和平協議で「合意間近」との報道が相次ぎ、ホルムズ海峡封鎖リスクが急低下。WTI は週初から $10 超の下落となった。本日の米国週次 EIA 原油在庫(20:00 頃)も注目。合意が正式確認されれば $90〜92 台への一段安も視野に入るが、交渉の決裂・再緊張化リスクが残る場合は $100 再試もあり得るシナリオ。
🪙 仮想通貨
BTC: $75,855(-1.7%)。週初の高値 $78,129 から $75,765 の安値まで下落し、$76,000 付近でのサポートを試す展開。リスクオン相場でも株高・仮想通貨安という分化が続く。FRB の利下げ後退観測や高インフレ環境が機関投資家の仮想通貨への資金流入を抑制している可能性がある。$75,000 が重要なサポートレベルで、割れるようなら $70,000 台前半への調整リスクが高まる。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 09:30 | 🇦🇺 豪州 | ウエストパック景気先行指数[前月比] | -0.09% | – | ★★ |
| 10:30 | 🇨🇳 中国 | 工業利益[前年比] | +15.5% | – | ★★ |
| 11:00 | 🇳🇿 NZ | RBNZ 政策金利 | 2.25% | 2.25% | ★★★ |
| 12:00 | 🇳🇿 NZ | ブレーマン RBNZ 総裁 定例会見 | – | – | ★★★ |
| 15:00 | 🇩🇪 ドイツ | 製造業新規受注[前月比](4月分) | +5.0% | – | ★★ |
| 15:45 | 🇫🇷 フランス | 消費者信頼感指数 | 84 | 83 | ★★ |
| 16:00 | 🇨🇭 スイス | 雇用統計(Q1 ILO 速報値) | 4.7% | – | ★★ |
| 17:00 | 🇨🇭 スイス | UBS 景気期待指数 | -30.3 | – | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 ユーロ圏 | 小売売上高[前月比] | -0.1% | 0.0% | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 ユーロ圏 | 生産者物価指数(PPI)[前月比] | +0.7% | -0.4% | ★★ |
| 20:00 | 🇺🇸 米国 | MBA 住宅ローン申請指数[前週比] | -2.3% | – | ★★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 カナダ | 鉱工業製品価格[前月比] | +2.4% | +1.3% | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 米国 | リッチモンド連銀製造業指数 | +3 | +4 | ★★ |
注記:
重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。時刻はすべて日本時間(JST)。豪州 CPI(月次 / 4月分)は5月28日(木)10:30 JSTの発表予定のため本日の表から除外。前回値・予想値はデータ取得時点の情報であり、変更される場合があります。
