目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年06月02日(火) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 🇪🇺 ユーロ圏 CPI速報値(5月)18:00 JST:予想前年比+3.2%(前回+3.0%)と2ヶ月連続の加速が見込まれる。結果がECBの利下げペースを左右する最重要データ。
- 🇯🇵 日経平均が最高値更新(66,934円):6月1日(月)の取引でSBGとキオクシアがけん引し、前場に初の67,000円台をマーク。AI・半導体バブルが周辺銘柄へ拡散中。
- 🇺🇸 JOLT求人件数(4月)23:00 JST:予想6,866千件(前回同値)。FRBの利下げ判断に影響する労働市場の実態を確認。横ばいか、さらなる軟化が焦点。
- 🇦🇺 豪州 経常収支・住宅建設許可件数 10:30 JST:経常収支予想-234億AUD(前回-211億AUD)、住宅建設許可件数予想-1.6%(前回-10.5%)。RBA政策判断に直結する材料として注目。
🇺🇸 米国経済・為替
動向(6月1日): 前週末からの株高モメンタムが継続し、S&P500は7,595.77(+0.21%)、ナスダックは26,972.62(+0.20%)と7連騰を記録。AI・半導体投資ブームがデータセンター・PC・サーバー周辺へ広がり業績拡大が評価された。原油(WTI)は94.51ドル(-0.61%)と下落継続し、過度なインフレ懸念が後退。長期金利も低下し株高を後押し。エネルギー株はエクソン+2.5%、シェブロン+1.9%と逆行高。ドル円は米・イラン和平交渉の難航(暫定合意覚書後に双方から修正要求)を背景にドル買いが優勢となり一時159.76円まで上昇。引け値は159.67円(ほぼ横ばい)。DXY(ドル指数)は99.19。
見通し: ドル円は159〜160円台のレンジを想定。米・イラン和平交渉が難航する中、リスク回避的なドル買いが下値を支える。本日23:00発表のJOLT求人件数(4月・予想6,866千件)が予想を上回れば労働市場の底堅さが確認され、ドル高・FRB利下げ観測後退の流れに。下振れれば利下げ期待が再燃し、ドル円は158円台への押し戻しも。米国株はS&P500の7,600ポイントが次の節目で、ナスダック連騰の継続には半導体株への継続的な資金流入が鍵となる。リスクシナリオ:米・イラン交渉が完全破綻すれば原油急騰→インフレ再燃→FRB利下げ期待消滅の連鎖で株安・ドル高の複合的な動きとなるリスクがある。
🇯🇵 日本経済・為替
動向(6月1日): 日経平均は前週末比604円高の66,934円と連日の最高値更新。前場中頃に初の67,000円台(900円高)をマーク。前週末の米株高を受けハイテク株と先物中心に買いが先行。SBGとキオクシアが上場来最高値を大幅更新し指数をけん引、太陽誘電・村田製作・京セラも急騰。ただしハイテク以外の銘柄は物色圏外で、トピックスは概ねマイナス圏、プライム市場全体の約3/4が値下がりする偏食相場。ドル円は東京市場で159.40円台から始まり、NY時間に一時159.76円まで上昇後159.36円前後で推移。
見通し: 日経平均は66,000〜67,500円のレンジを想定。SBG・キオクシア主導の偏食相場が当面継続する見込みで、AI関連銘柄への集中が続く。円安(ドル円159円台)が輸出株の下支え要因。本日18:00 JSTのユーロ圏CPI(予想+3.2%)が予想を上回りECBタカ派観測が高まれば、ユーロ高・クロス円上昇を通じて日経平均の一段高を後押しする可能性がある。リスクシナリオ:米・イラン和平交渉の決裂で原油急騰・地政学リスク再燃となれば、ハイテク株主導のリスクオフが発生し日経平均は65,000円台への急調整もあり得る。
🇨🇳 中国経済・為替
動向(6月1日): USD/CNHは6.76303(-0.02%)と元がわずかに上昇。本日(6月2日)は中国からの主要経済指標の発表はなく、外部環境と当局の動向が焦点。
見通し: 人民元(USD/CNH)は6.75〜6.78の安定したレンジでの推移を想定。本日は中国国内からの材料に乏しく、米・イラン和平交渉の動向と原油価格が間接的な変動要因となる。リスクシナリオ:原油急騰でエネルギーコストが上昇すれば、輸入コスト増から元安圧力がかかる。中国当局が6.80台への元安を容認するかが注目点。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向(6月1日): EUR/USDは1.16341(+0.01%)とほぼ横ばい。本日18:00 JSTに発表されるユーロ圏5月CPI速報値(予想前年比+3.2%、前回+3.0%)が最大の注目材料。前月の3.0%から再加速が予想されており、ECBの利下げ判断に直接影響する。
見通し: EUR/USDは本日のCPI結果次第で1.158〜1.170のレンジで方向感が決まる。予想(+3.2%)を上回ればECBの利下げ加速観測が後退しユーロ買いでEUR/USD 1.170超えも視野に。下振れた場合は追加利下げ観測が強まり1.158水準への下押し圧力がかかる。GBP/JPYは214.86円(+0.03%)と底堅く、英国では本日17:30に住宅ローン承認件数(予想62.0千件、前回63.5千件)と23:00にベイリーBOE総裁の発言が予定されており、ポンドの動意を注意したい。リスクシナリオ:コアCPIが予想の+2.4%を大幅に上回ると、ECBの利下げ停止観測まで浮上しユーロが一段高となるリスク。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向(6月1日): AUD/USDは0.71612(+0.03%)と堅調推移。本日10:30 JSTに豪州の経常収支(Q1 2026、予想-234億AUD・前回-211億AUD)と住宅建設許可件数(4月・予想-1.6%・前回-10.5%)が発表予定。NZD/USDは0.59203(-0.13%)と小幅下落。
見通し: AUD/USDは0.712〜0.720のレンジを想定。本日10:30発表の住宅建設許可件数が前月の-10.5%から予想の-1.6%以上に改善すれば豪ドルは0.720試す展開に。下振れた場合はRBAの追加利下げ観測が浮上しAUD売りが優勢となる。NZD/USDは0.590〜0.595のレンジで豪ドルに連動する展開を予想。リスクシナリオ:中国需要の鈍化懸念が高まれば資源国通貨として豪ドル・NZドルともに圧力がかかる。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: XAU/USDは4,482.578ドル(-0.05%)とほぼ横ばい。歴史的高値圏での推移が続く。米・イラン和平交渉の不透明感が地政学リスクとして金の下値を支える。本日23:00のJOLT求人件数が労働市場の軟化を示せばFRB利下げ期待が浮上し、金の上値追いにつながりやすい。レンジは4,450〜4,520ドルを想定。
原油 (WTI): WTI原油は94.512ドル(-0.61%)と下落。米・イラン和平交渉の進展期待が継続し、供給増加懸念から上値を抑える展開。レンジは90〜96ドルを想定。交渉が決裂に向かえばリスクプレミアムで100ドル超えも浮上し、インフレ再燃→FRB利下げ観測後退→株安の連鎖リスクに注意。
🪙 仮想通貨
BTC: BTC/USDは71,328ドル(-2.76%)。高値74,050ドルから70,675ドルまで調整後、71,000ドル台で下げ止まる展開。ナスダックの7連騰と対照的にBTCはリスクオフ気味。ETFフローの動向が鍵で、70,000ドルを維持できるかが焦点。フロー鈍化が続けば68,000ドル台への調整も視野。回復すれば74,000ドルの上値抵抗を再度試す展開。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10:30 | 🇦🇺 | 経常収支 | -211億AUD | -234億AUD | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 企業営業利益[前期比] | +5.8% | +0.5% | ★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 住宅建設許可件数[前月比] | -10.5% | -1.6% | ★★★ |
| 14:50 | 🇺🇸 | カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁 パネルディスカッション | – | – | ★ |
| 15:00 | 🇨🇭 | 貿易収支 | +31.7億CHF | – | ★★ |
| 15:45 | 🇫🇷 | 財政収支[年初来] | -429億EUR | – | ★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 消費者信用残高 | +19億GBP | +17億GBP | ★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 住宅証券融資高[ネット] | +62億GBP | +54億GBP | ★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 住宅ローン承認件数 | 63.5千件 | 62.0千件 | ★★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | マネーサプライM4[前月比] | +0.8% | – | ★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | マネーサプライM4[前年比] | +4.3% | – | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 消費者物価指数[前年比](速報値) | +3.0% | +3.2% | ★★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 消費者物価指数[コア][前年比](速報値) | +2.2% | +2.4% | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | ハマック・クリーブランド連銀総裁 発言 | – | – | ★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | JOLT労働調査[求人件数](4月) | 6,866千件 | 6,866千件 | ★★ |
| 23:00 | 🇬🇧 | ベイリー・英中銀(BOE)総裁 発言 | – | – | ★ |
注記:
重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。時刻はすべてJST(日本標準時)。前回・予想値は収集時点のもので変更される場合があります。発言イベント(グリーン英MPC委員 00:00 JST・ハーパーRBA委員 09:30 JST)は本レポート作成時点で発表済みのため除外。南アフリカ(BER企業信頼感 19:00 JST)は対象国外のため除外。
