目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年07月23日(木) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 豪州雇用統計とECB理事会: 本日は10:30発表の豪雇用統計、21:15発表のECB政策金利が最大の注目材料。政策金利は2.40%据え置きが有力視される中、ラガルド総裁会見のトーンに市場の関心が集まる。
- ドル円は約39年7ヶ月ぶりの高値圏: 中東情勢の緊迫化を背景とした原油高・インフレ懸念から、ドル円は一時163.239円まで上昇。163円台では当局の為替介入警戒も意識されている。
- 金は反落、原油は高値圏でもみ合い: 米・イスラエルによるイラン攻撃の長期化で原油が上昇する一方、インフレ懸念による利上げ観測の高まりから金(XAU/USD)は前日比-1.32%と反落した。
- 日経平均は小幅反落も底堅い展開: 7月22日の東京市場は日経平均66,115.60円(-116.59円)とわずかに反落。前場は一時67,500円台まで急伸する場面もあり、半導体関連株が相場を支えた。
- 米国株は4日ぶり反発、SOX急伸: NYダウは前日比385.38ドル高、ナスダックは329.14ポイント高。半導体株指数(SOX)が5%超の大幅高となり、投資家心理の改善を示した。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 7月22日のNY市場は4日ぶりに反発。NYダウは前日比385.38ドル高の52,224.64ドル、ナスダック総合指数は同329.14ポイント高の25,837.21ポイントで取引を終了した。堅調な値動きが続く半導体関連株を中心に上昇し、3M(スリーエム)の好決算・通期収益予想の引き上げも追い風となった。ドル円は夕刻から円安が進行し、一時163.239円と1986年12月以来約39年7ヶ月ぶりの高値を付けた。米・イスラエルによるイラン攻撃の長期化を背景に原油価格が上昇し、インフレ懸念から年内の利上げ観測を織り込む形でドル買いが加速している。
見通し: 本日21:30発表の新規失業保険申請件数(予想21.1万件、前回20.8万件)に注目。予想を上回る増加なら労働市場減速観測からドル売り・株安要因となりやすく、下振れなら底堅い雇用を背景にドル買いが継続しやすい。同時刻発表のシカゴ連銀全米活動指数、失業保険継続受給者数もあわせて確認したい。中東情勢の緊迫化が続く限り原油高・インフレ懸念からドル高圧力は残るが、原油が85ドルを明確に上抜ければインフレ再燃・利下げ観測後退で株安リスクも意識される。163円台では財務省・日銀による為替介入警戒感が上値を抑える可能性がある。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 7月22日の東京市場は日経平均株価が66,115.60円(前日比-116.59円、-0.18%)と小幅反落、TOPIXは4,033.13で取引を終えた。前場は米株高・SOX急伸を受けた買いが先行し一時67,500円台まで急伸したが、後場は決算発表本格化を前にポジションを取りたくない投資家による利益確定売りが優勢となり伸び悩んだ。キオクシアの急落からの切り返しや太陽誘電・村田製作所などAI半導体関連への短期資金流入が相場を下支えした。自動運転関連のティアフォーが新規上場し、初値は公開価格を割り込んだ。
見通し: ドル円163円台の円安進行を追い風に、本日も輸出関連株への物色が期待される。ただし66,000円台後半では戻り待ちの売りも想定され、67,000円処での攻防が焦点となりそうだ。米半導体株や本日発表が本格化するハイテク企業決算が失望材料となれば、半導体主導の東京市場も連れ安となるリスクがある。中東情勢の緊迫化で原油高が続けば、コスト高懸念から内需・輸送関連株の重しとなる可能性もある。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 7月22日の上海総合指数は前日比+0.87%高で取引を終えた一方、香港ハンセン指数は寄り付きで-0.61%安と軟調にスタートした。USD/CNHは6.77113(+0.04%)とほぼ横ばいで推移している。
見通し: 本日は中国本土の主要指標発表は予定されていないが、当局の景気下支え策や人民元動向が引き続き焦点となる。米中対立や半導体輸出規制を巡る報道次第で上海ハイテク株のボラティリティが高まりやすい。中東情勢の緊迫化を背景に原油高が続けば、資源輸入国である中国の輸入コスト増懸念が意識され、人民元の上値を抑える要因となりうる。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: ユーロ圏は方向感に乏しい展開。EUR/USDは1.14596(前日比-0.06%)、EUR/JPYは185.905(同+0.02%)とユーロはやや軟調に推移した。
見通し: 本日21:15発表のECB政策金利(予想2.40%で据え置き)とラガルド総裁会見に最大の注目が集まる。据え置きが有力視される中、声明・会見でのタカ派/ハト派トーンがユーロの方向性を左右しやすい。23:00発表のユーロ圏消費者信頼感(予想-17.0、前回-17.7)が改善すれば景気底堅さを支援するユーロ買い材料となる。15:45発表のフランス企業景況感指数(予想101、前回100)の改善が確認できれば独仏景気の底堅さを示す材料となる一方、米金利上昇観測が続けばユーロ売り圧力の重しとなるリスクがある。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: AUD/USDは0.70104(前日比+0.11%)、AUD/JPYは113.725(同+0.08%)、NZD/USDは0.58551(同+0.29%)、NZD/JPYは94.995(同+0.14%)と総じて底堅い動きとなった。
見通し: 本日10:30発表の豪雇用統計が最大の注目。雇用者数(予想+15.0千人、前回+40.3千人)が予想を上回れば豪州準備銀行の利下げ観測後退から豪ドル買いにつながりやすく、下振れなら追加緩和観測からAUD売り材料となる。失業率(予想4.4%で横ばい)が上振れれば労働市場減速懸念からAUD売り材料となる。豪ドル高が進めばNZDにも連れ高の動きが波及しやすいが、中国景気減速懸念が強まれば資源国通貨として上値の重しとなるリスクがある。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: XAU/USDは4,006.782ドル(前日比-1.32%)と反落。米・イスラエルによるイラン攻撃の長期化を背景にした原油高・インフレ懸念で、市場が年内の利上げ観測を織り込む中、金利のつかない資産である金の相対的な魅力が低下し売られた。銀(XAG/USD)も56.36657ドル(同-2.44%)と大幅安となった。
原油 (WTI): WTI/USDは79.556ドル(前日比-0.25%)とやや軟調ながら、高値圏(80ドル前後)でのもみ合いが続いている。中東情勢の緊迫化長期化を背景に地政学プレミアムが乗り、直近では一時84ドル台まで急伸する場面も見られた。軍事衝突の展開次第で今後も乱高下しやすい地合いが続く見込み。
🪙 仮想通貨
BTC: BTC/USDは64,351ドル(前日比-1.25%)とやや軟調に推移した。株式市場のリスクオン地合いとは対照的に、金利上昇観測を背景としたリスク資産全般の調整局面で上値が重い展開となっている。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10:30 | 🇦🇺 | 雇用者数 | +40.3千人 | +15.0千人 | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 失業率 | 4.4% | 4.4% | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 労働参加率 | 66.7% | 66.7% | ★★ |
| 13:00 | 🇪🇺 | 新車登録台数[EU-27][前年比] | +3.2% | – | ★ |
| 15:45 | 🇫🇷 | 企業景況感指数[季調済] | 100 | 101 | ★★ |
| 15:45 | 🇫🇷 | 生産アウトルック指数 | -15 | -14 | ★ |
| 19:00 | 🇬🇧 | CBI企業動向調査[総受注] | -45 | -40 | ★ |
| 21:15 | 🇪🇺 | 欧州中銀 政策金利 | 2.40% | 2.40% | ★★★ |
| 21:15 | 🇪🇺 | 欧州中銀 上限政策金利[限界貸出金利] | 2.65% | 2.65% | ★★ |
| 21:15 | 🇪🇺 | 欧州中銀 下限政策金利[中銀預金金利] | 2.25% | 2.25% | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | シカゴ連銀全米活動指数 | -0.10 | – | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 新規失業保険申請件数 | 20.8万件 | 21.1万件 | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 失業保険継続受給者数 | 180.5万人 | 180.9万人 | ★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 小売売上高[前月比] | +0.5% | +1.0% | ★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 小売売上高[除自動車][前月比] | +0.1% | +1.3% | ★★ |
| 23:00 | 🇪🇺 | 消費者信頼感 | -17.7 | -17.0 | ★★★ |
| 23:30 | 🇺🇸 | EIA天然ガス貯蔵量変化[前週比] | +41bcf | +29bcf | ★★ |
注記:
重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。本日はオセアニア(豪雇用統計)とユーロ圏(ECB政策金利)が最大の注目材料です。日本・ドイツ・スイス・NZ・中国については、本日発表予定の主要経済指標が確認できなかったため掲載していません(ドイツの製造業・サービス業PMI速報値は翌7月24日に発表予定です)。トルコ中銀・南アフリカ中銀の政策金利発表は対象国・地域外のため掲載を見送りました。
