目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年08月19日(水) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 英国7月CPI: 15:00発表。前年比は前回の2.6%から2.9%へ加速する予想で、上振れならBOEの利下げ期待後退を通じてポンド高・英国債安、下振れならポンド売りにつながりやすい。
- ユーロ圏7月HICP確報値: 18:00発表。総合前年比2.9%、コア前年比2.5%の速報値が維持されるかを確認する。上方改定ならEUR/USDは1.1650方向、下方改定なら1.1500方向が意識される。
- 豪州賃金とRBA副総裁発言: 10:30の賃金コスト指数と11:45のハウザーRBA副総裁発言が豪ドルの方向を左右する。賃金上昇率が予想を上回れば追加引き締め観測が強まりやすい。
- 円安と160円の攻防: 8月19日08:25時点のUSD/JPYは159.56円。原油高による日本の貿易収支悪化懸念が円売り材料となる一方、160円台では政府・日銀のけん制や介入警戒が強まる。
- FOMC議事要旨: 日本時間8月20日03:00に7月28~29日会合分を公表。政策金利据え置きに対する反対票の背景や、原油高・供給ショックに対する委員の評価が米金利、ドル、ハイテク株を動かす可能性がある。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 8月18日の米国株はAI・半導体関連株への利益確定売りが続き、S&P500は7,691.76で前日比53.30ポイント安、ダウ平均は53,343.40で116.38ポイント安、ナスダック総合は26,289.71で355.20ポイント安となった。ナスダックの下落率は1.33%と主要指数で最も大きく、高値圏にあるAI関連株のバリュエーション警戒が表面化した。原油高によるインフレ再燃懸念も長期金利と成長株の重荷となった。
見通し: 本日は20:00のMBA住宅ローン申請指数、23:30の米原油在庫、翌03:00のFOMC議事要旨が焦点となる。議事要旨がインフレと原油高を強く警戒する内容なら米10年債利回り上昇、ドル高、ハイテク株安の連鎖が想定され、USD/JPYは160.00~160.80円を試す可能性がある。反対に利下げ余地を残す内容なら金利低下とグロース株の買い戻しが起こり、USD/JPYは158.80~159.30円へ調整しやすい。S&P500は7,650が目先の支持、7,780~7,820が上値抵抗となる。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 8月18日の日経平均株価は67,460.73円と前営業日比1,759.52円安、下落率2.54%で終了した。直前まで上昇していた半導体・AI関連株を中心に利益確定売りが広がり、米国ハイテク株安への警戒も重なった。ドル円は8月19日朝に159.56円付近まで上昇し、原油高による輸入負担増と貿易赤字拡大への懸念が円の重荷となっている。
見通し: 08:50発表の6月機械受注は前月比7.8%、前年比10.8%の増加予想。予想を上回れば設備投資関連株の下支えとなる一方、円への影響は原油と米金利に相殺されやすい。下振れなら国内景気への懸念から日経平均は67,000円割れを試すリスクがある。USD/JPYは158.80~160.20円を中心レンジとし、160円突破時は160.50円方向への追随買いと為替介入警戒の急反落が併存する。WTIが85ドルを明確に上回る場合は、輸入インフレ、貿易赤字、円安という連鎖が強まりやすい。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 8月18日の上海総合指数は3,982.65と前日比55.47ポイント高、上昇率1.41%となり、政策支援への期待から3日続伸した。8月19日朝のUSD/CNHは6.7467付近で、人民元は比較的安定している。中国国家統計局の主要月次指標は8月17日に公表済みで、本日の対象時間帯に主要な新規発表は確認されなかった。
見通し: 本日は中国固有の重要指標がないため、人民元と中国株は中東情勢、原油、米金利、国内政策期待に左右されやすい。USD/CNHは6.72~6.78を想定し、6.78を上抜ければ資本流出警戒から豪ドルやアジア株にも売りが波及する可能性がある。一方、原油の反落と米金利低下が重なれば6.72方向への人民元高が見込まれ、中国株や資源国通貨の支援材料となる。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 8月19日08:25時点でEUR/USDは1.1577、EUR/JPYは184.72円付近。米ドルの上値が抑えられる一方、原油高による欧州の輸入インフレ懸念がユーロ相場に交錯している。7月のユーロ圏HICP速報値は前年比2.9%で、6月の2.8%から加速した。
見通し: 17:00のユーロ圏経常収支、18:00の7月HICP確報値が焦点。総合前年比2.9%、コア前年比2.5%が維持されればEUR/USDは1.1500~1.1650、EUR/JPYは183.80~185.80円のレンジを想定する。上方改定ならECBの追加緩和期待が後退し、欧州債利回り上昇からユーロ買いが進みやすい。下方改定に英国CPIの下振れが重なる場合は欧州通貨全体が売られ、EUR/USDは1.1500割れを試すリスクがある。原油高が続けば、物価上昇と景気減速が同時進行するスタグフレーション懸念にも注意が必要となる。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 8月19日08:25時点でAUD/USDは0.7081、AUD/JPYは112.99円、NZD/USDは0.5875、NZD/JPYは93.73円付近。NZの4~6月期PPIは前期比1.6%となり、前回の0.8%から伸びが加速した。上流物価の強さはNZ中銀の早期利下げ期待を抑える材料となる。
見通し: 10:30の豪州賃金コスト指数は前期比0.8%、前年比3.2%の予想。上振れ後にハウザーRBA副総裁がインフレ警戒を示せばAUD/USDは0.7150、AUD/JPYは113.80円方向を試しやすい。下振れや慎重な発言ならAUD/USDは0.7000、AUD/JPYは112.20円が下値目安となる。NZD/USDは0.5800~0.5950を想定するが、NZのPPI上昇を受けて0.5800近辺では下値が支えられやすい。中国株安や鉄鉱石下落が起きた場合は豪ドル主導でオセアニア通貨が下落するリスクがある。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 8月19日08:25時点のXAU/USDは4,332.62ドル付近。米金利上昇は金の逆風だが、中東情勢とインフレ不安による安全資産需要が下値を支えている。4,300ドルが目先の支持、4,350~4,400ドルが上値抵抗。FOMC議事要旨がタカ派なら4,300ドル割れ、ハト派なら4,400ドル回復が視野に入る。
原油 (WTI): 8月18日のNY原油は84.50ドル付近まで上昇し、中東情勢の不透明感と供給懸念が買い材料となった。本日23:30の米原油在庫が予想以上に減少すれば85~87ドルへ上昇し、インフレ懸念、米金利上昇、株安、ドル高の連鎖が強まりやすい。反対に大幅な在庫増なら82ドル台への調整が想定され、金利低下と株式市場の安定につながる可能性がある。
🪙 仮想通貨
BTC: 8月19日08:25時点のBTC/USDは64,333ドルで、前日比約1.25%高。63,000ドル台から買い戻されているが、65,700ドル近辺が目先の抵抗となる。FOMC議事要旨がハト派でドルと実質金利が低下すれば65,700~67,000ドルを試す可能性がある一方、タカ派内容と米株安が重なれば63,000ドル割れから62,000ドル方向への調整リスクがある。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 07:45 | 🇳🇿 | 4~6月期 生産者物価指数(PPI、前期比) | +0.8% | - | ★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 6月 機械受注(前月比) | -12.4% | +7.8% | ★★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 6月 機械受注(前年比) | -1.9% | +10.8% | ★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 4~6月期 賃金コスト指数(前期比) | +0.8% | +0.8% | ★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 4~6月期 賃金コスト指数(前年比) | +3.3% | +3.2% | ★ |
| 11:45 | 🇦🇺 | ハウザーRBA副総裁 炉辺談話 | - | - | ★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 消費者物価指数(CPI、前月比) | +0.1% | +0.3% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 消費者物価指数(CPI、前年比) | +2.6% | +2.9% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 消費者物価指数(コア、前年比) | +2.6% | +2.5% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 小売物価指数(RPI、前月比) | +0.3% | +0.8% | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 小売物価指数(RPI、前年比) | +3.0% | +3.3% | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 小売物価指数(RPIX、前年比) | +2.9% | +3.2% | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 生産者出荷価格(前月比) | 0.0% | +0.2% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 生産者出荷価格(前年比) | +3.5% | +3.2% | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 生産者仕入価格(前月比) | -2.0% | 0.0% | ★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 7月 生産者仕入価格(前年比) | +7.3% | +6.5% | ★★ |
| 16:10 | 🇪🇺 | ラガルドECB総裁 発言 | - | - | ★★ |
| 17:00 | 🇪🇺 | 6月 経常収支(季節調整済み) | +251億ユーロ | - | ★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 6月 ONS住宅価格指数(前年比) | +2.7% | - | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 7月 HICP確報値(前月比) | -0.1% | +0.2% | ★★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 7月 HICP確報値(前年比) | +2.8% | +2.9% | ★★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 7月 HICPコア確報値(前年比) | +2.5% | +2.5% | ★★ |
| 20:00 | 🇺🇸 | MBA住宅ローン申請指数(前週比) | +3.6% | - | ★ |
| 23:30 | 🇺🇸 | DOE週間原油在庫(前週比) | +1,742.3万バレル | -7.4万バレル | ★★ |
| 8/20 03:00 | 🇺🇸 | FOMC議事要旨(7月28~29日会合分) | - | - | ★★★ |
注記:
対象時間帯は2026年8月19日(水)JST 06:00から8月20日(木)JST 05:59まで。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。表末尾の1件は日付をまたいだ8月20日(木)未明の発表であるため、時刻に日付を明記して表の最後に掲載した。
米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認した。ドイツZEW景況感指数、カナダ住宅着工、米国の輸入・輸出物価、住宅着工、鉱工業生産、中古住宅販売成約指数、スイス鉱工業生産は8月18日発表分と確認できたため除外した。南アフリカのCPIと小売売上高は対象国・地域外のため掲載していない。
発表日はFRB、内閣府、ABS、RBA、ONS、Eurostat、ECBの公表日程および複数の経済指標カレンダーを照合した。時刻や予想値は直前に変更される場合がある。
