朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年11月02日(月) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 世界の製造業PMI: 日本、中国、フランス、ドイツ、ユーロ圏、英国、カナダ、米国などで10月製造業PMIが公表されます。中国RatingDog製造業PMIが予想52.0を上回れば資源国通貨と景気敏感株の支援材料となる一方、50割れなら中国景気への警戒が強まります。
- ドイツ小売売上高: 16:00発表の9月小売売上高は前月比プラス0.4%が予想されています。上振れと欧州PMIの改善が重なればユーロドルは1.1250方向、下振れなら1.1150割れを試す可能性があります。
- 米国製造業と金利: 23:45のS&P Global製造業PMI確報値に続き、11月3日00:00にISM製造業景況指数と建設支出が発表されます。ISMが予想54.7を上回れば米金利とドルが上昇しやすく、弱ければドル円の157円割れが焦点です。
- 原油高とハイテク株安: WTIは103ドル台を維持する一方、10月30日のナスダック総合指数は2.86%下落しました。原油高によるインフレ懸念と半導体株の調整が同時進行すれば、金利上昇、株安、ドル高が連鎖するリスクがあります。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 10月30日の米国株はハイテク・半導体株への売りが強まり、S&P500は前日比1.82%安の7,580.07、ナスダック総合指数は2.86%安の25,437.00、ダウ平均は1.09%安の51,770.31で終了しました。AI投資の収益性や半導体需要への警戒が強まり、資金は生活必需品やエネルギーなどのディフェンシブ分野へ移動しました。米10年債利回りは4.94%付近、ドル円は157.30円付近でした。
見通し: ドル円は156.70~158.10円、S&P500は7,480~7,680を想定します。11月3日00:00のISM製造業景況指数が予想54.7を上回り、支払価格も高止まりすれば、米金利上昇を通じてドル円は157.90~158.10円を試す可能性があります。反対にISMが53を下回れば156円台後半へのドル売りを想定します。WTIが105ドルを突破すると、原油高からインフレ期待と金利が上昇し、半導体株のバリュエーション調整が再加速するリスクがあります。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 10月30日の日経平均は前日比1,369.36円安、2.12%安の63,290.11円で終了しました。米ハイテク株への警戒を先取りする形でAI・半導体関連株に売りが膨らみ、安値は62,711.42円まで下落しました。ドル円は157.128~157.905円で推移し、157.297円付近で取引を終えました。
見通し: 日経平均は62,500~64,300円、ドル円は156.70~158.10円を想定します。09:30の日本製造業PMI確報値が速報値53.3を上回れば景気敏感株を支えますが、米半導体株急落の影響から上値は限定されやすい状況です。中国PMIと豪州住宅建設許可がともに弱ければアジア株全体へ売りが波及し、62,500円割れがリスクとなります。一方、米ISMの上振れで円安が進んでも、原油高による輸入コスト増加が企業収益を圧迫するため、株高と円安が素直に連動しない可能性があります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 中国国家統計局が10月31日に発表した10月の公式製造業PMIは49.3と、9月の50.1から低下して再び景気拡大・縮小の境目である50を割り込みました。生産指数は49.8、新規受注指数は49.4となり、内需と輸出受注の弱さが意識されています。オフショア人民元は1ドル=6.651元付近でした。
見通し: USD/CNHは6.61~6.70を想定します。10:45のRatingDog製造業PMIが予想52.0を上回れば、民間・輸出企業の底堅さが確認され、人民元高から6.61方向、豪ドル米ドルは0.7080方向を試す可能性があります。50割れなら公式PMIの悪化を追認するため6.70方向への人民元安を警戒します。中国需要の減速が原油や金属価格の下落につながれば資源国通貨に逆風となりますが、中東情勢による供給不安で原油高が続く場合は、中国企業のコスト増加と景気減速が重なるリスクがあります。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: ユーロドルは10月30日に1.11705~1.12155で推移し、1.12021付近で終了しました。ユーロ円は176.207円でした。10月速報値ではフランス製造業PMIが49.3と縮小圏にとどまる一方、ドイツは54.2、ユーロ圏全体は52.4と拡大圏を維持しており、域内格差が鮮明です。
見通し: ユーロドルは1.1140~1.1270、ユーロ円は175.20~177.30円を想定します。16:00のドイツ小売売上高が前月比予想プラス0.4%を上回り、17:55以降のドイツ・ユーロ圏PMI確報値も速報値以上なら1.1250~1.1270が視野に入ります。小売売上高がマイナスへ転じ、フランスPMIも49を下回れば1.1140割れがリスクです。WTIが105ドルを超えると輸入インフレがECBの緩和余地を狭める一方、企業収益を圧迫するため、ユーロ高と欧州株安が併存する可能性があります。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドル米ドルは0.70306、豪ドル円は110.580円、NZドル米ドルは0.56435、NZドル円は88.760円付近でした。豪ドルは資源価格の上昇に支えられたものの、世界的なハイテク株安と中国景気への警戒が上値を抑えました。
見通し: 豪ドル米ドルは0.6960~0.7100、豪ドル円は109.40~111.40円を想定します。09:30の豪州住宅建設許可が予想プラス2.0%を上回り、10:45の中国RatingDog製造業PMIも予想52.0以上なら豪ドル米ドルは0.7080~0.7100を試す可能性があります。両指標が下振れれば0.7000割れから0.6960方向がリスクです。NZの住宅建設許可は対象時間帯終了後の11月3日06:45発表であり、本レポートの表には含めていません。原油・金属高は豪ドルを支えますが、同時に米金利上昇と株安が進む場合はリスク回避の豪ドル・NZドル売りが優勢になる可能性があります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 金スポットは3,989.354ドル付近と前日比0.80%下落し、高値4,026.433ドルから反落しました。本日は3,940~4,050ドルを想定します。米ISMが弱く米金利が低下すれば4,020~4,050ドルへの反発が見込まれる一方、ISMと支払価格の上振れで実質金利とドルが上昇すれば3,940ドル割れがリスクです。株安による安全資産需要と、換金売り・金利上昇圧力の綱引きが続きます。
原油 (WTI): WTIは103.07ドル付近と前日比1.05%上昇し、日中は104.00ドルまで買われました。本日は100.50~105.50ドルを想定します。中国PMIが予想を上回れば需要期待から105ドル台を試しやすい一方、50割れなら101ドル方向への調整を想定します。供給不安で105.50ドルを突破すると、インフレ期待上昇、FRBの引き締め長期化観測、株価下落という連鎖が強まるリスクがあります。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは77,485ドル付近で、取得時点では前日比0.06%高でした。日中レンジは76,311~78,835ドルです。本日は75,000~80,000ドルを想定します。米ISMが弱く金利が低下し、ナスダック先物が反発すれば80,000ドル回復が視野に入ります。一方、ISMと支払価格の上振れ、WTIの105ドル突破、ハイテク株安が重なれば75,000ドルを割り込み、73,000ドル方向へ下落するリスクがあります。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:00 | 🇦🇺 | 10月S&P Global製造業PMI・確報値 | 49.6 | 49.7 | ★★ |
| 09:30 | 🇦🇺 | 9月住宅建設許可件数[前月比] | -6.1% | +2.0% | ★★★ |
| 09:30 | 🇯🇵 | 10月S&P Global製造業PMI・確報値 | 54.1 | 53.3 | ★★ |
| 10:45 | 🇨🇳 | 10月RatingDog製造業PMI | 52.1 | 52.0 | ★★ |
| 14:00 | 🇯🇵 | 10月自動車販売台数[前年比] | +2.5% | — | ★★ |
| 16:00 | 🇩🇪 | 9月小売売上高[前月比] | +1.3% | +0.4% | ★★ |
| 16:00 | 🇩🇪 | 9月小売売上高[前年比] | -0.4% | -0.2% | ★★ |
| 16:30 | 🇨🇭 | 9月実質小売売上高[前年比] | +3.2% | +3.0% | ★★ |
| 17:30 | 🇨🇭 | 10月procure.ch製造業PMI | 55.3 | 55.7 | ★★ |
| 17:50 | 🇫🇷 | 10月HCOB製造業PMI・確報値 | 50.6 | 49.3 | ★★★ |
| 17:55 | 🇩🇪 | 10月HCOB製造業PMI・確報値 | 53.9 | 54.2 | ★★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 10月HCOB製造業PMI・確報値 | 52.9 | 52.4 | ★★ |
| 18:30 | 🇬🇧 | 10月S&P Global製造業PMI・確報値 | 51.9 | 52.8 | ★★ |
| 21:00 | 🇩🇪 | ナーゲル独連銀総裁 発言 | — | — | ★★ |
| 23:30 | 🇨🇦 | 10月S&P Global製造業PMI | 51.5 | — | ★★ |
| 23:45 | 🇺🇸 | 10月S&P Global製造業PMI・確報値 | 55.9 | 56.0 | ★★ |
| 11/3 00:00 | 🇺🇸 | 10月ISM製造業景況指数 | 54.5 | 54.7 | ★★★ |
| 11/3 00:00 | 🇺🇸 | 10月ISM支払価格指数 | 77.9 | 77.5 | ★★ |
| 11/3 00:00 | 🇺🇸 | 9月建設支出[前月比] | +0.9% | +0.5% | ★★ |
| 11/3 01:15 | 🇺🇸 | グールズビー・シカゴ連銀総裁 発言 | — | — | ★ |
注記:
対象時間帯は2026年11月2日(月)JST 06:00から11月3日(火)JST 05:59まで。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認し、対象時間帯に該当する主要指標と主要中央銀行関係者の発言を掲載しています。NZは追加確認を行いましたが、9月住宅建設許可の発表が対象時間帯終了後の11月3日06:45であるため掲載していません。各指標の発表日と時刻は、各国統計局、ISM、S&P Global、各業界団体などの公表日程と照合しました。同一指標を指す重複データは統合し、トルコなど対象外の国、ニュース見出しの誤抽出、確認できない要人発言は除外しています。確報値の「前回」には前月の確報値、「予想」には原則として今回の速報値を記載しています。表末尾の4件は日付をまたいだ翌11月3日(火)未明の指標・発言のため、時刻に日付を明記したうえで表の最後に記載しています。
