朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年11月03日(火) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 豪中銀の追加利上げ観測: 12:30にRBAが政策金利と四半期金融政策報告を公表します。市場予想は4.60%から4.85%への25bp利上げで、据え置きなら豪ドル急落、利上げと追加引き締め示唆がそろえば豪ドル高が強まる可能性があります。
- スイスのインフレ確認: 16:30の10月CPIは前年比1.2%への上昇が予想されています。上振れはスイス中銀の緩和余地を狭めてフラン高要因となり、下振れは欧州全体のインフレ鈍化観測を補強します。
- 米労働需要と製造業: 11月4日00:00に9月JOLTS求人件数と製造業受注が発表されます。求人件数が予想の716.2万件を上回れば米金利とドルを押し上げ、下回れば景気減速懸念からドル売りが強まりやすくなります。
- 原油安と株式市場の綱引き: 11月2日はWTIが96.297ドルへ5.64%下落する一方、米ハイテク株の調整が続きました。エネルギー安によるインフレ期待の低下が景気敏感株を支える半面、AI関連株の不安定さがナスダックの上値を抑えています。
- 米中間選挙リスク: 米国では中間選挙を迎え、財政・通商・エネルギー政策への思惑が金利、原油、ドル、株式へ同時に波及する可能性があります。開票報道に伴う短時間の値幅拡大に注意が必要です。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 11月2日の米国株は、S&P500が7,541.40で0.51%安、ナスダック総合が25,164.32で1.07%安となる一方、ダウ平均は51,983.98と0.41%上昇しました。原油急落で航空や消費関連が買われましたが、AI・半導体関連株への警戒が大型ハイテク株の重荷となりました。ドル円は157.444円から158.000円の範囲で推移し、157.850円で前日比0.17%のドル高・円安でした。
見通し: ドル円は157.30円から158.30円を中心レンジと想定します。11月4日00:00のJOLTS求人件数が716.2万件を上回り、製造業受注も予想の前月比1.2%を超えれば、米金利上昇を通じて158.30円突破を試す展開が考えられます。反対に求人件数が700万件を割り、受注も弱ければ157円割れが視野に入ります。原油安はインフレ懸念を和らげて金利低下と株高を促す一方、米中間選挙で財政拡張や通商摩擦への警戒が強まれば、長期金利上昇、ハイテク株安、ドル高というリスクシナリオが再浮上します。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 11月2の日経平均株価は63,007.69円で取引を終え、前営業日比282.42円、0.45%下落しました。半導体関連株の下落が指数を押し下げる一方、ドル円が157円台後半へ上昇したことで輸出企業には一定の下支えが入りました。本日11月3日は文化の日で日本市場が休場し、日銀も休日のため国内からの主要統計発表はありません。
見通し: 休場中のドル円は157.30円から158.30円を想定し、薄商いによる振れの増幅に注意が必要です。RBAが予想どおり利上げし、豪ドル円が111.50円を超える場合は円全面安へ波及しやすい一方、据え置きなら豪ドル円が109.80円方向へ下落し、円買いがドル円にも波及する可能性があります。原油が96ドル前後で落ち着けば日本の輸入物価には追い風ですが、100ドル台へ急反発するとインフレ懸念と長期金利上昇が再燃し、休場明けの株式市場を圧迫するリスクがあります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 11月2日に公表された中国の10月RatingDog製造業PMIは52.0となり、前回52.1から小幅に低下したものの、景気拡大・縮小の境目となる50を維持しました。ドル人民元は6.64737元で前日比0.08%の人民元高となりました。本日の対象時間帯には、中国国家統計局の主要統計発表は予定されていません。
見通し: ドル人民元は6.62元から6.68元を中心に推移するとみます。原油安は中国の輸入コストと企業収益にプラスですが、米中間選挙を契機に関税や対中規制への警戒が強まれば6.68元超えの人民元安がリスクとなります。反対にRBAの利上げと中国景気への前向きな評価が重なれば、豪ドル高と資源国通貨高を通じて人民元も下支えされやすくなります。中国需要への期待が豪ドルや銅価格を押し上げるかが、アジア市場全体のリスク選好を測る手掛かりです。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 11月2日のユーロドルは1.11975ドルで前日比0.33%上昇し、ユーロ円も176.760円と0.53%上昇しました。原油価格の急落がエネルギー輸入国であるユーロ圏のインフレ・景気懸念を和らげ、ユーロを下支えしました。11月2日に発表された欧州の製造業PMI確報値は本日の対象時間帯外であり、11月3日06:00から11月4日05:59にはドイツ、フランス、ユーロ圏の主要統計は確認されていません。
見通し: ユーロドルは1.1120ドルから1.1250ドル、ユーロ円は175.80円から177.50円を想定します。16:30のスイスCPIが前年比1.2%を上回ればフラン買いが欧州通貨全体へ波及し、ユーロドルも1.1250ドルを試す可能性があります。一方、米JOLTSが強く米金利が上昇すれば1.1120ドル割れがリスクです。原油安が欧州のインフレ期待を下げればECBの緩和観測が強まり、株式には追い風でもユーロには上値抑制要因となる点に注意が必要です。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 11月2日の豪ドル米ドルは0.70161ドルで0.22%下落し、豪ドル円は110.747円で0.05%下落しました。NZドル米ドルは0.56290ドルで0.04%安、NZドル円は88.861円で0.15%高でした。今朝06:45に発表されたNZの9月住宅建設許可は前月比7.9%減となり、前回値も5.6%増から5.3%増へ修正されました。
見通し: 最大の焦点は12:30のRBA政策金利です。4.85%への利上げと追加引き締め姿勢が示されれば、豪ドル米ドルは0.7060ドル、豪ドル円は111.50円方向を試す可能性があります。利上げが十分に織り込まれているため、利上げ実施でも声明が慎重なら材料出尽くしで0.6950ドルや109.80円へ下落するリスクがあります。原油・資源価格の下落は豪州の輸出条件には逆風ですが、インフレ圧力の低下を通じて株式には追い風となります。NZドルは弱い住宅指標を受け、0.5600ドルを割ると0.5550ドルが次の下値目安です。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 11月2日の金価格は3,961.905ドルで前日比2.23%上昇し、安値3,875.556ドルから高値3,966.220ドルまで大きく反発しました。原油安によるインフレ懸念の後退と、ハイテク株調整を受けた安全資産需要が支えとなりました。本日は3,900ドルから4,000ドルを想定し、米JOLTSの下振れと金利低下が重なれば4,000ドル突破、強い米指標とドル高なら3,900ドル割れがリスクです。
原油 (WTI): WTIは96.297ドルで5.64%下落し、高値102.05ドルから安値96.00ドルまで売られました。中東情勢を巡る協議への期待から供給不安に伴う上乗せ分が縮小しています。本日は94ドルから100ドルを中心レンジとし、協議進展なら94ドル方向、停戦期待の後退や供給障害の報道が出れば100ドル台回復を想定します。原油反発はインフレ期待、米金利、ドルを同時に押し上げ、株式のバリュエーションを圧迫する連鎖に注意が必要です。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは77,440ドルで前日比0.97%下落し、77,268ドルから78,922ドルの範囲で推移しました。米ハイテク株の調整とリスク資産への慎重姿勢が上値を抑えています。本日は75,000ドルから80,000ドルを想定し、JOLTS下振れによる米金利低下と株式反発がそろえば80,000ドル回復、強い米指標や選挙を巡る金利上昇で77,000ドルを明確に割れば75,000ドル方向への下落がリスクです。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 06:45 | 🇳🇿 | 9月住宅建設許可(前月比) | 5.6%(5.3%へ改定) | - | ★★★ |
| 12:30 | 🇦🇺 | 豪中銀 政策金利 | 4.60% | 4.85% | ★★★ |
| 12:30 | 🇦🇺 | 豪中銀 四半期金融政策報告 | - | - | ★★★ |
| 13:30 | 🇦🇺 | ブロック豪中銀総裁 記者会見 | - | - | ★★★ |
| 16:30 | 🇨🇭 | 10月消費者物価指数(前月比) | 0.0% | 0.0% | ★★ |
| 16:30 | 🇨🇭 | 10月消費者物価指数(前年比) | 1.0% | 1.2% | ★★★ |
| 11/4 00:00 | 🇺🇸 | 9月耐久財受注(確報値、前月比) | 1.8% | 1.8% | ★★★ |
| 11/4 00:00 | 🇺🇸 | 9月耐久財受注・除輸送用機器(確報値、前月比) | 0.5% | 0.5% | ★★ |
| 11/4 00:00 | 🇺🇸 | 9月製造業受注(前月比) | 0.1% | 1.2% | ★★★ |
| 11/4 00:00 | 🇺🇸 | 9月JOLTS求人件数 | 707.9万件 | 716.2万件 | ★★★ |
注記:
対象時間帯は2026年11月3日06:00から11月4日05:59までです。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。発表日時はStats NZ、豪準備銀行、スイス連邦統計局、米労働統計局、米国勢調査局の公表予定で個別確認しました。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に突合し、日本は文化の日で休場、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、中国には対象時間帯の主要指標がないことを確認しています。表末尾の4件は日付をまたいだ翌11月4日(水)未明の指標であるため、日付を明記して表の最後に掲載しています。11月3日00:00の米ISM製造業景況指数、11月2日の欧米製造業PMI確報値、ドイツ小売売上高、スイス小売売上高および製造業PMIは対象時間帯外のため掲載していません。
