朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年11月06日(金) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米国雇用統計: 22:30に10月非農業部門雇用者数、失業率、平均時給が発表される。市場予想は雇用者数が前月比6.5万人増、失業率4.2%、平均時給が前月比0.3%増。米国株急落後だけに、結果次第で米金利、ドル円、ハイテク株が大きく振れやすい。
- AI関連株の急落: 11月5日の米国市場ではAIデータセンター投資や規制への警戒から、ナスダック総合が5.52%安、S&P500が4.36%安となった。日本の半導体株や暗号資産など、リスク資産への連鎖に注意したい。
- 欧州景気指標: 16:00のドイツ鉱工業生産、19:00のユーロ圏小売売上高が景気減速懸念を左右する。弱い結果が重なればユーロ売り、欧州金利低下、景気敏感株の下落につながる可能性がある。
- 中央銀行関係者の発言: FRB、ECB、BOE、SNB関係者の発言に加え、翌11月7日01:00には植田日銀総裁の講演を予定。ドル円が159円に接近する局面では、日銀の追加利上げ姿勢や円安への言及が相場を動かすリスクがある。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 11月5日の米国株は急落し、ダウ平均は51,523.06ドルと前日比1,833.06ドル安、S&P500は7,353.73と4.36%安、ナスダック総合は24,315.00と5.52%安で終了した。AIデータセンター投資や規制強化への警戒からハイテク株に売りが集中した。米10年債利回りは4.90%近辺へ低下し、ドル円は158.365円と0.21%下落した。
見通し: ドル円は157.40~159.20円を中心レンジとする。22:30の米雇用統計で非農業部門雇用者数が10万人を超え、平均時給が前月比0.3%以上、失業率が4.2%以下なら、米金利上昇から159円台を試しやすい。反対に雇用者数がゼロ近辺まで失速するか失業率が4.3%以上へ上昇すれば、157.40円割れから157円方向を想定する。ただし弱い雇用統計が景気後退不安を強める場合は、株安、円買い、金買いが同時進行するリスクがある。米金利上昇とAI株安が重なれば、ナスダックから日経平均、暗号資産へ売りが波及しやすい。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 11月5日の日経平均株価は61,077.90円と前日比1,110.73円安、1.79%下落して4日続落した。AI・半導体関連株への売りが指数を押し下げ、終値は200日移動平均線を下回った。11月6日08:30発表の9月現金給与総額は前年比4.6%増となり、前回および市場予想を上回った。ドル円は157.40~158.76円で推移し、158.365円で取引を終えた。
見通し: 日経平均は60,500~62,000円、ドル円は157.40~159.20円を想定する。賃金の上振れは日銀の追加利上げ観測を支え、円高要因となる一方、米雇用統計が強ければ米金利上昇が優勢となり159円突破を試す可能性がある。日経平均が60,500円を割れる場合は、米ハイテク株安から国内半導体株、指数先物、円買いへ連鎖するリスクが高まる。翌11月7日01:00の植田日銀総裁講演で追加利上げに前向きな発言があれば157円割れ、慎重姿勢なら159円台への円安進行を警戒したい。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: オフショア人民元は1ドル=6.66965元とほぼ横ばいで、高値6.68552元、安値6.66460元の範囲で推移した。11月6日の対象時間帯には中国の主要経済指標は予定されておらず、人民元と中国関連資産は米国の雇用統計、世界的な株式市場のリスク回避、原油価格の動向に左右されやすい。
見通し: USD/CNHは6.65~6.70元を想定する。米雇用統計が強く米金利が上昇すれば6.70元方向へドル高・人民元安、弱い結果で米金利が低下すれば6.65元方向への人民元高を見込む。AI関連株の売りが中国・香港のテクノロジー株へ広がれば、資本流出警戒から人民元安が進むリスクがある。一方、原油安は中国の輸入コストと企業収益には追い風となり、株価下落を部分的に緩和する可能性がある。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: ユーロドルは1.12638ドルと0.64%上昇し、ユーロ円も178.354円と0.40%上昇した。11月6日はドイツ9月鉱工業生産、フランス9月貿易収支、ユーロ圏9月小売売上高が発表される。英国ではLloyds住宅価格指数が予定され、ポンドドルは1.34914ドル、ポンド円は213.635円まで上昇した。
見通し: ユーロドルは1.1180~1.1320ドル、ユーロ円は177.20~179.20円を想定する。ドイツ鉱工業生産が前月比予想のマイナス0.1%を上回り、ユーロ圏小売売上高も前月比マイナス0.1%を上回れば、1.1300ドル突破を試しやすい。反対に両指標が下振れれば1.1180ドル方向への反落を警戒する。欧州景気悪化、域内金利低下、ユーロ売りが連鎖する一方、米雇用統計が弱ければドル安がユーロの下値を支える。原油の再上昇でインフレ懸念が強まる場合は、景気減速と金利高が併存するリスクがある。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドル米ドルは0.70183ドルと0.73%上昇し、豪ドル円は111.128円と0.51%上昇した。NZドル米ドルは0.56391ドルと0.76%上昇、NZドル円は89.308円と0.75%上昇した。対象時間帯に豪州とNZの主要経済指標はなく、米ドル、商品市況、中国景気、世界株のリスク選好が主な変動要因となる。
見通し: 豪ドル米ドルは0.6950~0.7050ドル、NZドル米ドルは0.5580~0.5680ドルを想定する。米雇用統計が弱く米金利が低下すれば、0.7050ドルと0.5680ドルを試す可能性がある。一方、米雇用統計が強くドル高となるか、AI株安がアジア市場へ波及すれば下限方向を警戒する。中国関連株の下落から鉄鉱石、豪ドルへ売りが連鎖するシナリオに加え、原油安が資源国通貨全体の上値を抑えるリスクがある。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 金は4,043.714ドルと2.89%上昇し、高値4,051.422ドル、安値3,920.00ドルとなった。米国株急落と安全資産需要が買いを支えた。本日は4,000~4,100ドルを想定し、米雇用統計が弱ければ米金利低下と株安から4,100ドル方向、強い結果なら金利上昇で3,980~4,000ドルへの調整を警戒する。株安が信用不安へ発展すれば、ドル高と金高が同時進行する可能性もある。
原油 (WTI): WTIは93.01ドルと3.18%下落し、高値96.286ドル、安値92.940ドルだった。本日は92~96ドルを中心とし、92ドルを明確に割れば90ドルが次の下値目標となる。米雇用統計が強ければ需要期待から反発しやすいが、96ドル突破から100ドルへ接近すると、インフレ再燃、米金利上昇、株価下落という連鎖を招くリスクがある。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは78,384ドルと1.19%上昇し、75,754~78,798ドルで推移した。米国株の急落に対して底堅さを示したものの、ハイテク株との相関が再び高まれば売りが波及しやすい。本日は75,500~80,000ドルを想定し、弱い米雇用統計と米金利低下なら80,000ドル突破、強い雇用統計や株安加速なら75,500ドル割れを警戒する。75,500ドルを割る場合はレバレッジ解消が連鎖し、73,000ドル方向へ下げが加速するリスクがある。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:30 | 🇯🇵 | 9月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比) | 3.8%(改定3.9%) | 3.8% | ★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 対外証券投資・中長期債 | マイナス926億円(改定マイナス818億円) | - | ★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 対内証券投資・株式 | 1兆1,809億円(改定1兆1,822億円) | - | ★ |
| 09:00 | 🇺🇸 | ローガン・ダラス連銀総裁 発言 | - | - | ★ |
| 16:00 | 🇩🇪 | 9月鉱工業生産(前月比) | 2.0% | マイナス0.1% | ★★★ |
| 16:00 | 🇩🇪 | 9月鉱工業生産(前年比) | 2.3% | 1.2% | ★★ |
| 16:00 | 🇬🇧 | 10月Lloyds住宅価格指数(旧Halifax、前月比) | 0.0% | 0.0% | ★★★ |
| 16:00 | 🇬🇧 | 10月Lloyds住宅価格指数(旧Halifax、前年比) | 0.0% | マイナス0.3% | ★★ |
| 16:45 | 🇫🇷 | 9月貿易収支 | マイナス61.22億ユーロ | マイナス58.0億ユーロ | ★★ |
| 16:45 | 🇫🇷 | 9月経常収支 | マイナス15億ユーロ | - | ★ |
| 17:00 | 🇨🇭 | 10月SECO消費者信頼感指数 | マイナス35.8 | マイナス35.5 | ★ |
| 18:30 | 🇺🇸 | ウィリアムズ・NY連銀総裁 発言 | - | - | ★ |
| 18:30 | 🇪🇺 | レーンECB専務理事 発言 | - | - | ★ |
| 19:00 | 🇪🇺 | 9月小売売上高(前月比) | 0.1% | マイナス0.1% | ★★ |
| 19:00 | 🇪🇺 | 9月小売売上高(前年比) | 0.8% | 0.6% | ★★ |
| 20:00 | 🇨🇭 | テュディン・スイス中銀理事 発言 | - | - | ★ |
| 21:15 | 🇬🇧 | ピル英中銀チーフエコノミスト 発言 | - | - | ★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 10月非農業部門雇用者数(前月比) | 2.9万人 | 6.5万人 | ★★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 10月失業率 | 4.2% | 4.2% | ★★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 10月平均時給(前月比) | 0.1% | 0.3% | ★★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 10月平均時給(前年比) | 3.0% | 2.9% | ★★★ |
| 22:30 | 🇺🇸 | 10月製造業雇用者数 | 0.9万人 | 0.5万人 | ★★ |
| 22:30 | 🇨🇦 | 10月新規雇用者数 | マイナス6.83万人 | 1.50万人 | ★★★ |
| 22:30 | 🇨🇦 | 10月失業率 | 6.5% | 6.5% | ★★★ |
| 22:30 | 🇨🇦 | 10月労働参加率 | 64.8% | 64.9% | ★ |
| 23:10 | 🇺🇸 | ムサレム・セントルイス連銀総裁 発言 | - | - | ★ |
| 11/7 00:00 | 🇨🇦 | 10月Ivey購買部協会指数 | 58.2 | - | ★ |
| 11/7 00:00 | 🇺🇸 | 11月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値 | 48.0 | 47.2 | ★★★ |
| 11/7 01:00 | 🇯🇵 | 植田日銀総裁 講演 | - | - | ★★★ |
| 11/7 02:15 | 🇺🇸 | ボウマンFRB副議長 発言 | - | - | ★ |
| 11/7 05:00 | 🇺🇸 | 9月消費者信用残高 | 82.81億ドル | 138.0億ドル | ★ |
注記:
対象時間帯は2026年11月6日(金)JST 06:00から11月7日(土)JST 05:59まで。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認し、豪州、NZ、中国については対象時間帯に掲載対象となる主要指標が確認されなかった。表末尾の5件は日付をまたいだ翌11月7日(土)未明の指標・発言のため、時刻に日付を明記したうえで表の最後に記載している。
