目次
ウィークリー経済レポート
今週の総括と来週の展望 [2025年09月20日(土)]
🎯 来週の最重要注目ポイント
- FRB要人発言ラッシュ: FOMCのブラックアウト期間が明け、パウエル議長を筆頭に多数のFRB高官が発言予定。今後の金融政策の方向性を探る上で最大の焦点となります。
- 豪州の重要指標ウィーク: ブロックRBA総裁の議会証言と、RBAが重視する8月消費者物価指数(CPI)が発表。豪ドルの方向性を大きく左右する可能性があります。
- 欧州PMI速報値: ユーロ圏、イギリス、ドイツ、フランスで9月のPMI(購買担当者景気指数)速報値が発表。欧州経済の健全性を測る上で重要な指標となります。
🇺🇸 米国経済・為替
今週の動向: FOMCで0.25%の利下げが決定され、年内追加利下げ観測が強まりました。ドルは主要通貨に対して軟調に推移しました。
来週の見通し: パウエル議長をはじめ多数のFRB要人発言が予定されており、発言内容に市場が神経質に反応する展開が予想されます。特にタカ派、ハト派の発言のバランスに注目。木曜のGDP確定値や金曜のPCEデフレーターも重要です。
🇯🇵 日本経済・為替
今週の動向: 日銀会合は現状維持を決定。植田総裁は会見で経済の下振れリスクに言及し、追加利上げに慎重な姿勢を示しました。ドル円はFRBの利下げと日銀の慎重姿勢の綱引きで、146円〜149円のレンジで方向感に欠ける動きとなりました。
来週の見通し: 来週は日銀からの目立ったイベントはなく、主に米国の金融政策や要人発言、世界経済の動向に左右される展開となりそうです。ドル円は引き続き米長期金利の動向を睨みながらの展開が予想されます。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
今週の動向: ECBのシュナーベル専務理事がインフレの上方リスクを指摘し、金利据え置き支持を表明したことでユーロが買われる場面がありました。
来週の見通し: 独・仏・ユーロ圏全体のPMI速報値が相次いで発表されます。特にユーロ圏最大の経済大国であるドイツのIfo景況感指数は、景気の先行指標として注目度が高いです。これらの結果が市場予想から乖離する場合、ユーロの変動要因となり得ます。
🇦🇺 オセアニア経済・為替
今週の動向: 主に米ドルや世界経済の動向に連動した動きとなりました。
来週の見通し: 週明けのブロックRBA総裁の議会証言と、水曜の8月CPIが最大の注目材料です。インフレ指標が市場予想を上回る場合、利下げ期待が後退し豪ドルが買われる可能性があります。総裁発言と合わせて、RBAのスタンスを見極める重要な週となります。
🇨🇳 中国経済・為替
今週の動向: 不動産市場への懸念がくすぶる中、当局の景気支援策への期待感が相場を下支えしました。
来週の見通し: 本日発表の最優遇貸出金利(LPR)の結果を受けた市場の反応に注目。来週は大きな指標発表はありませんが、月末のPMIを控えており、中国経済の回復ペースを見極めたいとのムードが広がりそうです。
🗓️ 来週発表予定の主要経済指標 (完全版)
時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 重要度 |
---|---|---|---|
9/22(月) 09:00 | 🇦🇺 | ブロックRBA総裁 講演 | ★★★★★ |
9/22(月) 17:00 | 🇩🇪 | 独9月Ifo景況感指数 | ★★★★☆ |
9/22(月) 22:45 | 🇺🇸 | ウィリアムズNY連銀総裁 発言 | ★★★★★ |
9/23(火) 16:30 | 🇩🇪 | 独9月製造業・サービス業PMI | ★★★★☆ |
9/23(火) 17:00 | 🇪🇺 | ユーロ圏9月製造業PMI | ★★★☆☆ |
9/24(水) 02:35 | 🇺🇸 | パウエルFRB議長 発言 | ★★★★★ |
9/24(水) 未定 | 🇦🇺 | 豪8月消費者物価指数(CPI) | ★★★★★ |
9/25(木) 21:30 | 🇺🇸 | 米4-6月期GDP確定値 | ★★★★☆ |
9/27(土) 未定 | 🇺🇸 | 米個人消費支出(PCE) | ★★★★☆ |
注記:
来週はFRBメンバーの発言が多数予定されています。特にパウエル議長、ウィリアムズNY連銀総裁は常任の投票権を持ち、その発言は市場に大きな影響を与えます。他の地区連銀総裁の発言と合わせて、全体のトーンを見極めることが重要です。