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朝の経済レポート
経済・為替市況 2025年9月2日(火) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米ISM製造業景気指数 (23:00):本日の最重要指標。米国の景況感を示すため、結果次第でFRBの利下げ期待が大きく変動し、ドル相場や株式市場の方向性を決定づける可能性があります。
- ユーロ圏消費者物価指数 (18:00):ユーロ圏のインフレ動向を示す速報値。ECBの金融政策の先行きを占う上で重視され、ユーロの動向に直結します。
- 安全資産(金)の動向:国内金価格が史上最高値を更新するなど、金への資金流入が加速しています。FRBの独立性への懸念や利下げ期待を背景とした動きであり、市場のリスクセンチメントを測る上で注目されます。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 昨日はレイバーデーの祝日で市場は休場。先週末はFRBの利下げ期待が相場を下支えする一方、AI関連銘柄には利益確定売りが見られました。ドル円は146円台後半で膠着感の強い展開でした。
見通し: 本日発表のISM製造業景気指数の結果に全ての注目が集まります。市場予想を下回る弱い結果となれば利下げ期待が一段と高まりドル売りが強まる一方、予想を上回ればドルが買い戻される展開が予想されます。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 米国市場が休場だったため、手掛かり材料難のなか小動きとなりました。ドル円は147円を挟んだ値動きとなり、積極的な売買は手控えられました。
見通し: 海外市場の動向、特に今夜の米ISM製造業景気指数を待つ展開となります。それまでは方向感の出にくい相場が続く可能性があります。金価格が国内で過去最高値を更新しており、円建て資産への関心も高まっています。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 不動産市場の低迷や景気減速への懸念が根強く、株式市場は上値の重い展開が続いています。当局による景気刺激策への期待感が相場を支える場面も見られます。
見通し: 引き続き経済指標や当局の政策対応が注目されます。人民元の動向は、アジア全体の通貨の動きに影響を与えるため注視が必要です。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 昨日の市場は米国休場で薄商いの中、小高く推移。ECBラガルド総裁の「インフレ目標2%は達成された」との発言が伝わり、ユーロは対ドルで底堅く推移しました。
見通し: 本日発表の8月消費者物価指数(HICP)が最大の焦点です。インフレの鈍化が確認されれば、ECBの利下げ観測が強まりユーロ売り圧力となる可能性があります。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドルは、中国経済の先行き不透明感を背景に上値の重い展開が続いています。本日の第2四半期経常収支の結果が注目されます。
見通し: RBA(豪準備銀行)の金融政策スタンスを見極める上で、今後の経済指標が重要となります。ブロック総裁の講演が明日3日に控えており、発言内容に注目が集まります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 米利下げ観測と安全資産への需要から、価格は急騰。国内小売価格は1グラム18,000円を突破し、史上最高値を更新。NY金先物も3,500ドルを超えるなど、高値圏での推移が続いています。
原油 (WTI): 1バレル64ドル近辺での比較的落ち着いた値動きが続いています。OPECプラスの動向や世界経済の需要見通しが今後の焦点となります。
🪙 仮想通貨
BTC: 史上最高値更新後、利益確定売りに押され1,600万円台まで下落。歴史的に9月は下落しやすいアノマリーも意識され、上値の重い展開となっています。短期的な下落リスクへの警戒感も出ています。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)
時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
---|---|---|---|---|---|
08:50 | 🇯🇵 | 8月 マネタリーベース | - | - | ★★☆☆☆ |
10:30 | 🇦🇺 | 第2四半期 経常収支 | - | - | ★★★☆☆ |
未定 | 🇦🇺 | 金融規制当局評議会 四半期声明 | - | - | ★★★☆☆ |
17:30 | 🇬🇧 | 8月 サービス業PMI・改定値 | - | - | ★★★★☆ |
18:00 | 🇪🇺 | 8月 消費者物価指数(HICP)・速報値 | - | - | ★★★★☆ |
23:00 | 🇺🇸 | 8月 ISM製造業景気指数 | - | - | ★★★★★ |
注記:
本日、FRB、ECB、BOEの各総裁・理事クラスによる主要な講演は予定されていません。市場の関心は明日以降に予定されているRBAブロック総裁やBOEベイリー総裁の議会証言などに移っています。