目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年03月31日(火) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 中東地政学リスク激化: 米国・イスラエルがイラン核関連施設を空爆し、イランはホルムズ海峡閉鎖を警告。原油WTIは$106超えで推移しており、エネルギー価格高騰によるインフレ加速が世界的な懸念材料に。週末にはフーシ派によるイスラエル攻撃も発生し、中東全域の緊張が一段と高まっている。
- 有事のドル買いでUSD/JPY 160円台: ドル円は一時160.41円(2024年7月以来)まで上昇。片山財務相による円安けん制発言が出ており、政府による口先介入・実弾介入への警戒感が高まっている。
- 本日の注目指標: 東京CPI(08:30)、中国PMI(10:30)、独雇用統計(16:55)、ユーロ圏HICP速報(18:00)、独CPI速報(21:00)、カナダGDP(21:30)。エネルギー価格上昇の影響がインフレ指標にどう反映されるかが焦点。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 3月27日(金)のNYダウは前日比84.41ドル安の46,124.06ドルで取引を終え、続落。S&P500は6,556.37(-24.63)、ナスダック総合は21,761.89(-184.87)と軟調。中東の戦闘終結を巡る不透明感が重荷となった。米10年債利回りは4.37%に上昇。FRBのクック理事・バー理事・ジェファーソン副議長がそろってインフレリスクへの懸念を表明。3月ミシガン大消費者信頼感指数確定値は53.3に下方修正(速報55.5)、1年先インフレ期待は3.8%に上方修正された。30日(月)のS&P500は6,403.37で寄り付き(+0.54%)と小反発スタートも、中東リスクの不透明感が継続。
見通し: 中東紛争の長期化懸念と原油高によるインフレ加速リスクが米国株の上値を抑える展開が続く。FRB高官が相次いでインフレ懸念を表明しており、利下げ期待の後退も重荷。「有事のドル買い」が継続する中、本日のシカゴPMI(22:45)やCB消費者信頼感(23:00)、JOLTS求人件数(23:00)に注目。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 30日(月)の日経平均は前週末比1,487円安の51,885円と大幅3日続落。下げ幅は一時2,800円に達する場面もあり、5万円の大台割れも意識され始めている。75日移動平均線(53,485円)を割り込み、上値抵抗ポイントとなっている。USD/JPYは一時160.41円まで上昇(2024年7月以来)した後、片山財務相の円安けん制もあり159円台後半で推移。1ドル=160円台突入で政府の介入警戒が一段と高まっている。
見通し: 中東情勢の不透明感に加え、160円台の円安とエネルギー高によるインフレ促進が警戒されている。本日08:30の東京CPIコア(前回1.8%)は、エネルギー価格上昇の影響が注目される重要指標。失業率・有効求人倍率も同時発表。口先介入の強化が予想される中、東京市場では一方的な円安は進みにくいとの見方が多いが、中東情勢次第では「有事のドル買い」が再燃する可能性。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 30日(月)の上海総合は3,923.29(+9.57、+0.24%)と小幅高。深セン成分指数は13,726.19(-34.18、-0.25%)とまちまち。香港ハンセン指数は24,750.79(-201.09、-0.81%)と下落。USD/CNHは6.9187と小幅な元安ドル高。中東リスクを受けた世界的なリスクオフの影響は限定的だったが、原油高が中国経済への下押し要因として意識されている。
見通し: 本日10:30に3月製造業PMI(前回49.0)とサービス業PMI(前回49.5)が発表される。前回は製造業・サービス業ともに50を下回る景気縮小圏にあり、回復の兆候が見られるかが焦点。原油高が製造コスト上昇を通じて景気の足かせとなるリスクにも留意。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: EUR/USDは1.14541(-0.07%)、EUR/JPYは183.06(-0.05%)と小幅安。30日のDAXは22,213.86で寄り付き(-0.39%)。中東紛争によるエネルギー価格高騰がユーロ圏経済の下押し要因として意識されている。GBP/USDは1.31731(-0.08%)、GBP/JPYは210.52とほぼ横ばい。
見通し: 本日は独雇用統計(16:55、失業率前回6.3%)、ユーロ圏HICP速報(18:00、前月比前回0.6%)、独CPI速報(21:00、前回0.2%→予想1.0%)と重要指標が集中。特に独CPI速報は予想が前月比+1.0%と大幅上昇が見込まれており、エネルギー価格高騰の影響がどこまで反映されるかが最大の注目点。ECBの金融政策見通しにも影響する。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: AUD/USDは0.68462(-0.10%)、AUD/JPYは109.42(-0.05%)と小幅安。NZD/USDは0.57155(-0.08%)、NZD/JPYは91.34(-0.04%)。30日のASX200は8,461.00(-55.30、-0.65%)と下落。韓国KOSPI(-2.97%)とともにアジア・オセアニア市場はリスクオフの影響を受けた。
見通し: 原油高は資源国通貨にとってプラス要因となりうるが、世界的なリスクオフムードがそれを相殺している。本日09:00にNZのANZ企業信頼感(前回59.2)が発表される。中東情勢の推移と原油動向がオセアニア通貨の方向性を左右する展開。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: XAU/USD 4,504.02ドル(-7.15、-0.16%)。COMEX金先物は4,402ドル(-5.30)と5営業日続落し、1月初旬以来約2カ月半ぶりの安値水準。中東紛争終結に向けた協議の行方が注視される中、利益確定売りが優勢。ただし地政学リスクが再び高まれば逃避需要で反発の可能性も。銀(XAG/USD)は69.73ドル(-0.52%)。
原油 (WTI): 106.60ドル(+1.13、+1.07%)。NYMEX WTI先物5月物は92.35ドル(+4.22、+4.79%)と反発。イランのホルムズ海峡閉鎖警告が原油供給途絶リスクを大幅に高めている。世界の原油輸送の約20%が通過する同海峡の閉鎖が現実化すれば、原油価格のさらなる急騰は避けられない。時間外取引では一時86ドルまで急落する場面もあり、ボラティリティが極めて高い状況。
🪙 仮想通貨
BTC: 66,622ドル(+621、+0.94%)。高値68,160ドル、安値65,786ドル。中東リスクの高まりにもかかわらず、ビットコインは小幅反発。「デジタルゴールド」としての逃避需要と、リスクオフによる売り圧力が拮抗する展開。金の続落を横目にBTCへの資金シフトが一部で見られるとの指摘も。引き続き中東情勢と米国株の動向に連動しやすい相場環境。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:30 | 🇯🇵 | 東京消費者物価指数 03月 [生鮮食料品除くコア・前年比] | 1.8% | - | ★★★ |
| 08:30 | 🇯🇵 | 雇用統計 02月 [完全失業率] | 2.7% | - | ★★★ |
| 08:30 | 🇯🇵 | 雇用統計 02月 [有効求人倍率] | 1.18倍 | - | ★★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 鉱工業生産(速報値) 02月 [前月比] | 4.3% | - | ★★ |
| 10:30 | 🇨🇳 | 製造業PMI 03月 | 49.0 | - | ★★ |
| 10:30 | 🇨🇳 | サービス業PMI 03月 | 49.5 | - | ★★ |
| 15:00 | 🇩🇪 | 小売売上高 02月 [前月比] | -0.9% | - | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 実質GDP(確報値) Q4 [前期比] | 0.1% | - | ★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 経常収支 Q4 | -121億£ | - | ★ |
| 16:00 | 🇨🇭 | KOFスイス先行指数 | 104.2 | - | ★ |
| 16:55 | 🇩🇪 | 雇用統計 03月 [失業率] | 6.3% | - | ★★★ |
| 16:55 | 🇩🇪 | 雇用統計 03月 [失業者数] | 0.1万人 | - | ★★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 消費者物価指数(HICP・概算値速報) 03月 [前月比] | 0.6% | - | ★★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | ユーロ圏景況感指数 | 98.3 | - | ★ |
| 21:00 | 🇩🇪 | 消費者物価指数(CPI・速報) 03月 | 0.2% | 1.0% | ★★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 実質GDP 01月 [前月比] | 0.2% | - | ★★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 実質GDP 01月 [前年比] | 1.0% | - | ★★★ |
| 22:00 | 🇺🇸 | S&Pケースシラー住宅価格(20都市) 01月 [前年比] | 1.38% | - | ★ |
| 22:45 | 🇺🇸 | シカゴ購買部協会景気指数(PMI) 03月 | 57.7 | - | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | コンファレンスボード消費者信頼感指数 03月 | 91.2 | - | ★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | JOLTS求人件数 02月 | 694.6万人 | - | ★ |
注記:
・表示時刻は日本時間(JST)です。発表時刻は予告なく変更される場合があります。
・重要度は★★★(最重要)>★★(重要)>★(注目)の3段階で表示しています。
・「前回」は前回発表値、「予想」は市場コンセンサス予想です。「-」は予想値が未公表であることを示します。