朝の経済レポート

経済・為替市況 2025年08月05日 | 市場動向と経済指標カレンダー

🎯 本日の最重要注目ポイント

• 米ISM非製造業景況指数：先週末の弱い雇用統計を受け、市場の景気減速懸念が強まる中、米国経済の大部分を占めるサービス業の動向を示すこの指標に注目が集まります。結果次第では、FRBの9月利下げ期待がさらに強まる可能性があります。
• 中国財新サービス業PMI：世界経済の先行指標として、中国の景気回復ペースを測る上で重要です。市場予想を上回るか下回るかで、世界的なリスクセンチメントが左右される可能性があります。
• 米雇用統計ショック後の市場の反応：週明けの各市場が、先週末の米雇用統計ショックをどう織り込んでいくか。特に、米国の利下げ期待を背景としたドル安・株安の流れが継続するのか、あるいは自律反発の動きが見られるのかに注目です。

🇺🇸 米国経済・為替

動向: 前週末に発表された7月の雇用統計が市場予想を大幅に下回り、景気減速懸念が台頭。これを受け、株価は下落し、米長期金利も低下。為替市場ではドルが主要通貨に対して下落しました。

見通し: 本日発表のISM非製造業景況指数が最大の焦点となります。弱い結果となれば、9月のFOMCでの利下げ観測が一段と強まり、ドル安圧力が継続する可能性があります。一方、市場予想を上回る強い結果が出れば、過度な景気後退懸念が和らぎ、ドルは買い戻される展開も想定されます。

🇯🇵 日本経済・為替

動向: 米国の株安・ドル安の流れを受け、週明けの日本市場も上値の重い展開となりました。日経平均株価は下落し、ドル円は一時147円台前半まで円高が進行しました。

見通し: 基本的に米国の金融政策の方向性に左右される展開が続きそうです。本日は日銀金融政策決定会合の議事要旨（6月分）が公表されますが、新たな材料とはなりにくく、市場への影響は限定的と見られます。米国の経済指標の結果を受けたドル円の動きを注視する必要があります。

🇨🇳 中国経済・為替

動向: 米ドル安の流れを受け、人民元は対ドルで上昇しました。しかし、不動産市場の低迷やデフレ懸念など、国内経済の先行き不透明感は根強く残っています。

見通し: 本日発表される財新サービス業PMIが、今後の中国経済の方向性を占う上で注目されます。市場予想を上回る結果となれば、景気回復期待から投資家心理が改善する可能性がありますが、弱い結果であれば、世界的なリスク回避の動きを強める要因となりかねません。

🇪🇺 ユーロ圏経済・為替

動向: ドル安を受けてユーロは対ドルで上昇しました。先週発表された製造業PMIは市場予想の範囲内となり、相場への影響は限定的でした。

見通し: 本日はサービス業PMI確報値や生産者物価指数（PPI）が発表されますが、市場の関心は主に米国の経済指標に集まっています。ECBが金融政策の「様子見」姿勢を続ける中、ユーロ圏独自の材料には反応しにくい地合いが続きそうです。

🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替

動向: 米国の景気減速懸念を背景としたリスク回避の動きから、豪ドルは対円、対米ドルで下落しました。資源国通貨である豪ドルは、世界経済の先行き不安に弱い側面があります。

見通し: 来週のRBA（オーストラリア準備銀行）理事会での追加利下げ観測が強く意識されており、豪ドルの上値は重い展開が予想されます。本日はオーストラリアからの主要な経済指標発表はなく、米国の経済指標や株価の動向を睨んだ展開となりそうです。

🥇 ゴールド & 🛢️ 原油

ゴールド: 米国の利下げ期待の高まりを背景に、金価格は堅調に推移しています。金利を生まない資産である金は、金利低下局面で魅力が増します。安全資産としての需要も根強く、上昇基調が続くと見られます。

原油 (WTI): 米国の景気減速懸念は、原油需要の減少につながるとの見方から、WTI原油価格は下落しています。世界経済の先行き不安が、原油価格の上値を抑える要因となっています。

🪙 仮想通貨

BTC: 米雇用統計の悪化を受けて一時下落しましたが、その後は大口投資家の買いなども観測され、持ち直しの動きを見せています。リスク資産として株式市場との連動性が見られる一方、独自の材料にも反応しており、方向感の定まらない展開が続きそうです。

🗓️ 本日発表予定の主要経済指標 (完全版)

注記:
本日はFRBメンバーの発言予定はありません。