目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年08月04日(火) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米雇用需要の確認: 23:00の6月JOLTS求人件数は747.0万件が予想の中心。予想を上回れば米金利とドルの反発要因、下回れば労働需要の鈍化を通じて金利低下とドル売りにつながる可能性があります。
- 米貿易・製造業データ: 21:30の米貿易赤字は730億ドル、23:00の製造業新規受注は前月比0.2%増が予想されています。両指標が強ければ景気不安が後退する一方、金利上昇が株価の上値を抑える展開にも注意が必要です。
- 円相場と介入警戒: 日米当局による協調的な円買い介入の確認後、ドル円は163円超から一時155.20円近辺まで急落しました。値動きが荒く、反発局面でも追加介入への警戒が継続します。
- 原油安とリスク選好: ブレント原油が83.77ドルへ4.7%下落し、インフレ懸念と米長期金利が後退しました。原油安が続けば株式の追い風ですが、中東情勢が再び緊迫すれば原油高、金利上昇、株安の連鎖が再燃します。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 8月3日の米国株は、原油安によるインフレ懸念の後退と長期金利低下を好感して大幅高となりました。S&P500は110.78ポイント高の7,600.50、NYダウは693.38ドル高の53,178.41と最高値を更新し、ナスダック総合は540.04ポイント高の25,913.90でした。米10年債利回りは前週末の4.75%から4.68%へ低下し、燃料費低下の恩恵を受ける航空・旅行関連株も上昇しました。
見通し: S&P500は7,520~7,610を中心レンジとし、7,610を明確に上回れば最高値更新を試す展開を想定します。本日21:30の貿易赤字が予想の730億ドルより小さく、23:00の製造業新規受注が0.2%、JOLTS求人件数が747.0万件を上回れば、米景気の底堅さからドルと金利が反発しやすくなります。ただし金利が再び4.75%を超える場合は高PERのハイテク株が失速するリスクがあります。反対に指標が一斉に弱ければ利下げ期待は強まるものの、景気不安が勝って株安となる可能性もあります。原油安からインフレ鈍化、金利低下、株高へ続く現在の連鎖がメインシナリオです。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 8月3日の日経平均株価は607円12銭安の63,754円90銭で終了しました。日米当局による円買い介入で円相場が急伸し、輸出企業の採算悪化が意識されました。ドル円は前週の163円超から一時155.20円近辺まで下落し、その後は156円台後半へ戻すなど、通常より大きな値幅を伴う相場となりました。
見通し: ドル円は155~159円を中心とする広いレンジを想定します。本日08:50の7月マネタリーベースが前回の前年比13.7%減から一段と縮小すれば、日銀の引き締め姿勢が意識されて円高圧力が強まりやすくなります。米JOLTSと製造業受注が強ければ米金利上昇を通じて158~159円方向への反発余地がありますが、160円接近では追加介入警戒が上値を抑える見込みです。原油安は輸入物価と日本の貿易条件を改善し、円と内需株を支える一方、急激な円高が続けば自動車・機械・半導体株から日経平均へ売りが波及するリスクがあります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 8月3日に公表された中国の7月RatingDog製造業PMIは50.9となり、前回の51.7と市場予想の52.0を下回りました。景気拡大・縮小の境目である50は維持したものの、製造業の回復力に対する慎重な見方が残り、中国株や資源国通貨の上値を抑える材料となりました。
見通し: 本日は中国の主要統計が予定されていないため、米貿易収支とJOLTSを通じた世界需要・リスク選好の変化が中心材料です。米指標が適度に強く株高が続けば、中国株と豪ドルにも買いが波及しやすくなります。一方、米貿易赤字の拡大やJOLTSの大幅な下振れは外需不安を強める可能性があります。人民元安と資源価格下落が同時進行する場合は中国景気への懸念が再燃し、豪州株や銅、アジア株へ売りが連鎖するリスクがあります。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 8月3日の独DAX指数は25,612.03と0.60%上昇しました。原油安が企業コストとインフレへの警戒を和らげ、欧州株を支えました。為替市場では円買い介入をきっかけとしたドル売りが主要通貨へ広がり、ユーロドルは1.15近辺を中心に底堅く推移しました。
見通し: ユーロドルは1.1450~1.1600のレンジを想定します。本日の米貿易収支、製造業受注、JOLTSが予想を下回れば米金利低下とドル売りから1.1600突破を試す可能性があります。反対に米指標がそろって強ければ1.1450割れがリスクです。15:45のフランス財政収支は国債市場を通じてユーロに影響する可能性があり、赤字拡大が意識されればフランス国債とユーロの上値を抑えます。原油安から欧州インフレ鈍化、金利低下、株高へ続く連鎖が基本ですが、中東情勢の再緊迫によるエネルギー高が最大の逆風です。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 8月3日の豪S&P/ASX200指数は8,967.70と0.78%下落しました。中国製造業PMIの下振れが資源需要への警戒につながった一方、ドル安を受けて豪ドル米ドルは0.70近辺、NZドル米ドルは0.58近辺を維持しました。NZドル円は円買い介入の影響を受けやすく、変動率が高まりました。
見通し: 豪ドル米ドルは0.6950~0.7050、NZドル米ドルは0.5750~0.5850を中心に想定します。本日の米JOLTSが747.0万件を下回り米金利が低下すれば、両通貨は対米ドルで上昇しやすくなります。一方、強い米指標と中国景気不安が重なる場合はレンジ下限割れがリスクです。原油安は世界のインフレ懸念を和らげますが、鉄鉱石や銅まで下落すれば資源企業、豪州株、豪ドルへ売りが連鎖します。NZドルは翌5日07:45の雇用統計を控えており、本日の対象時間終了後も持ち高調整が強まりやすい点に注意が必要です。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 8月3日の金先物は1トロイオンス4,100ドル近辺へ上昇しました。ドル安と米10年債利回りの4.68%への低下が支援材料です。本日は4,050~4,150ドルを想定し、米JOLTSと製造業受注が弱ければ4,150ドル突破、強ければ金利上昇を通じて4,050ドル割れを試す可能性があります。中東情勢の再緊迫は安全資産需要を強める上振れリスクです。
原油 (WTI): WTI原油は1バレル81ドル前後へ約5%下落し、ブレント原油も4.7%安の83.77ドルとなりました。米国がイランへの新たな攻撃を見送る姿勢を示し、供給途絶への警戒が後退しました。WTIは78~85ドルを中心に見込みますが、海上輸送の正常化期待が強まれば78ドル方向、軍事的緊張が再燃すれば85ドルを超えて90ドル方向へ急反発するリスクがあります。原油反発はインフレ、米金利、ドルを押し上げ、株式を圧迫する連鎖につながります。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは64,690ドル近辺で推移し、前日比では小幅高となりました。原油安、米金利低下、株高というリスク選好の改善が支えです。本日は63,000~67,000ドルを想定します。米JOLTSが弱く金利低下が続けば67,000ドル突破を試す一方、強い米指標で10年債利回りが4.75%へ戻れば63,000ドル割れがリスクです。ナスダックの上昇が失速した場合は暗号資産にも利益確定売りが連鎖しやすくなります。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:50 | 🇯🇵 | 7月マネタリーベース(前年比) | -13.7% | - | ★ |
| 15:45 | 🇫🇷 | 6月財政収支(年初来) | -933億EUR | - | ★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 6月貿易収支 | -776億USD | -730億USD | ★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 6月国際商品貿易 | +42.4億CAD | +30.0億CAD | ★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 6月製造業新規受注(前月比) | -1.3% | +0.2% | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 6月JOLTS求人件数 | 759.4万件 | 747.0万件 | ★★ |
注記:
対象時間は2026年8月4日(火)JST 06:00から8月5日(水)JST 05:59までです。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認し、この時間帯に確認できた対象指標のみを掲載しています。ドイツ、ユーロ圏、英国、豪州、NZ、中国、スイスには該当する発表がなく、翌日00:00~05:59にも対象となる主要指標・主要中銀関係者発言は確認されませんでした。香港小売売上高は対象国・地域外のため掲載していません。米耐久財受注確報値は製造業新規受注と同時に公表される内訳・改定項目であり、独立したイベントとしての重複掲載はしていません。時刻と予想値は変更される場合があります。