目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年09月02日(水) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- RBNZの利上げ判断: 11:00の政策金利は2.50%から2.75%への引き上げが予想されています。予想どおりでも、追加利上げを示唆すればNZドル高、慎重な見通しなら材料出尽くしのNZドル売りが想定されます。
- 豪州GDP: 10:30発表の4-6月期GDPは前期比0.3%、前年比1.8%が予想されています。上振れは豪ドルと豪州金利を押し上げ、下振れはRBAの利上げ観測後退につながります。
- 北米の金融政策と雇用: 21:15の米ADP雇用統計、22:45のカナダ中銀政策金利が焦点です。ADPが予想4.8万人を上回れば米金利とドルが上昇しやすく、カナダ中銀の声明は加ドルの方向性を左右します。
- 原油高と金利上昇: WTIは9月1日に5.20%上昇して90.22ドルとなり、米10年債利回りも4.79%へ上昇しました。原油高からインフレ懸念、利上げ観測、株安へ波及する連鎖に注意が必要です。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 9月1日の米国株は3日続落しました。S&P500は54.67ポイント安の7,631.47、ダウは419.02ドル安の52,766.88、ナスダック総合は271.11ポイント安の26,099.77。中東情勢の緊迫化でWTIが90ドル台へ上昇し、米10年債利回りが4.79%まで上昇したことから、金利に敏感な大型テクノロジー株を中心に売りが広がりました。ドル円は160.18円、ユーロドルは1.1593ドルで取引を終えています。
見通し: S&P500は7,550~7,700を中心に不安定な推移を想定します。本日21:15のADP雇用統計が予想4.8万人を上回り、23:00の製造業新規受注も予想0.7%を上回れば、米金利上昇とドル高が進み、7,600割れから7,500方向を試すリスクがあります。反対に雇用と受注が弱く、WTIが88ドルを下回れば利上げ観測が後退し、7,700回復が視野に入ります。原油高が続く場合は、インフレ懸念からFRBの引き締め観測が強まり、株安・債券安・ドル高が同時進行するシナリオに警戒が必要です。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 9月1日の日経平均は96.59円安の66,215.34円でしたが、TOPIXは25.57ポイント高の4,181.86と上昇しました。原油高を受けて資源・商社株が買われる一方、世界的な金利上昇を受けて半導体・成長株が軟調となる業種間ローテーションが続きました。日本の10年国債利回りは一時3%に達し、ドル円は9月1日の159.64~160.27円のレンジを経て160.18円で終了しました。
見通し: ドル円は159.10~160.85円を想定します。10:30の高田日銀審議委員の発言で追加利上げへの積極姿勢が示されれば159円台へ円高が進む可能性がありますが、160.20円を明確に上抜ければ160.85円が次の抵抗線です。日経平均は64,800~66,200円を中心に、米株安と原油高が上値を抑える見通しです。原油高による輸入物価上昇が日銀利上げ観測を強めれば円高要因となる一方、企業収益の圧迫と米ハイテク株安が重なる場合は、半導体株主導で64,800円を割り込むリスクがあります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 9月1日の上海総合指数は0.16%安の3,979.89でした。中国国家統計局の8月製造業PMIは49.8と7月の49.2から改善したものの、50を下回り全体では縮小が続きました。一方、民間企業を多く反映するRatingDog製造業PMIは51.5と予想51.0を上回り、官民調査の温度差が鮮明です。オフショア人民元は1ドル=6.72元近辺で推移しました。
見通し: 本日は中国の主要指標が予定されていないため、USD/CNHは6.68~6.75を中心に、米雇用指標と原油価格の影響を受ける見通しです。米ADP雇用統計が強ければドル高から6.75方向、弱ければ6.68方向を想定します。民間PMIの改善は中国株の下支え要因ですが、原油高が輸入コストを押し上げ、不動産需要の弱さが再び意識されれば、上海総合指数は3,950割れを試すリスクがあります。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 9月1日に発表されたユーロ圏の8月HICP速報値は前年比3.3%と7月の2.9%から加速した一方、コア指数は2.4%へ鈍化しました。欧州株は原油高と長期金利上昇を嫌気し、独DAXは1.10%安の25,970.11、仏CAC40は0.39%安の8,301.85、英FT100は0.32%安の10,789.28で終了しました。ユーロドルは1.1593ドルでした。
見通し: ユーロドルは1.1520~1.1660のレンジを想定します。09:30のナーゲル独連銀総裁発言でインフレ警戒が強調されればユーロの下値を支える一方、欧州金利上昇を通じて株式市場には逆風となります。米ADP雇用統計が予想を下回れば1.1660方向、上回れば米金利上昇から1.1520方向を試す可能性があります。原油が95ドルへ上昇すると、輸入インフレ上昇、ECBの引き締め観測、景気減速懸念が重なり、ユーロ高と欧州株安が併存するリスクがあります。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドル米ドルは0.7147、豪ドル円は114.47円、NZドル米ドルは0.5894、NZドル円は94.40円近辺です。9月1日に発表された豪州4-6月期経常収支は272億豪ドルの赤字となり、前期から赤字幅が拡大しました。一方、純輸出はGDP成長率を0.1ポイント押し上げる見込みです。RBNZの政策金利は2.50%で、本日は2.75%への引き上げが予想されています。
見通し: 豪ドル米ドルは0.7080~0.7220、NZドル米ドルは0.5800~0.6000を想定します。豪州GDPが前期比予想0.3%を上回れば0.7200台、下回れば0.7100割れが焦点です。RBNZが予想どおり25bp利上げし、追加利上げを示唆すればNZドルは0.6000を試す一方、据え置きや慎重な声明なら0.5800方向へ下落する可能性があります。原油・資源価格上昇は豪ドルを支えますが、同時に米金利とリスク回避姿勢が強まる場合は、株安による豪ドル・NZドル売りが優勢になるリスクがあります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 9月1日のスポット金は約4,328ドルと2%超下落しました。原油高にもかかわらず、米長期金利上昇とドル高、200日移動平均線割れを受けたテクニカル売りが安全資産需要を上回りました。本日は4,250~4,420ドルを想定し、米雇用指標が弱ければ4,400ドル回復、強ければ4,250ドル方向を警戒します。中東情勢の一段の悪化と金利低下が同時に起きた場合は、上振れする可能性があります。
原油 (WTI): WTI10月限は4.46ドル高の90.22ドルと5.20%上昇し、約1カ月ぶりの高値で終了しました。米国とイランの戦闘再燃やホルムズ海峡周辺の供給不安が背景です。本日は87~94ドルを想定し、23:30の米原油在庫が予想54.6万バレル減を上回る取り崩しなら94ドル、供給障害が拡大すれば95ドル超が視野に入ります。外交的な緊張緩和や予想外の在庫増加なら88ドル割れがリスクシナリオです。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは約77,300ドルと24時間で1.7%前後下落しました。米スポットBitcoin ETFには前営業日に約2.17億ドルの純流入が確認されたものの、原油高、米金利上昇、株安が短期的な売り圧力となりました。本日は75,000~80,500ドルを想定します。米雇用指標が弱く金利が低下すれば80,000ドル回復、強い指標と株安が重なれば76,000ドル割れから73,000ドル方向へ下落するリスクがあります。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 07:45 | 🇳🇿 | 7月住宅建設許可件数[前月比] | -3.6% | — | ★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 8月マネタリーベース[前年比] | -13.8% | — | ★ |
| 09:30 | 🇩🇪 | ナーゲル独連銀総裁 発言 | — | — | ★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 4-6月期GDP[前期比] | +0.3% | +0.3% | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 4-6月期GDP[前年比] | +2.5% | +1.8% | ★★★ |
| 10:30 | 🇯🇵 | 高田日銀審議委員 金融経済懇談会挨拶 | — | — | ★★ |
| 11:00 | 🇳🇿 | RBNZ政策金利 | 2.50% | 2.75% | ★★★ |
| 12:00 | 🇳🇿 | ブレーマンRBNZ総裁 定例会見 | — | — | ★★ |
| 15:45 | 🇫🇷 | 7月財政収支[年初来] | -1,068億ユーロ | — | ★ |
| 20:00 | 🇺🇸 | MBA住宅ローン申請指数[前週比] | -1.0% | — | ★ |
| 21:15 | 🇺🇸 | 8月ADP雇用統計 | +4.4万人 | +4.8万人 | ★★★ |
| 22:45 | 🇨🇦 | カナダ中銀政策金利 | 2.25% | 2.25% | ★★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 7月製造業新規受注[前月比] | -0.3% | +0.7% | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 7月耐久財受注・確報値[前月比] | +0.5% | +1.1% | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 7月耐久財受注・除輸送用機器・確報値[前月比] | +0.6% | +0.4% | ★★ |
| 23:30 | 🇺🇸 | EIA週間原油在庫[前週比] | +9.5万バレル | -54.6万バレル | ★★ |
| 23:30 | 🇨🇦 | マックレム・カナダ中銀総裁、ロジャーズ上級副総裁 記者会見 | — | — | ★★ |
| 9/3 03:00 | 🇺🇸 | 米地区連銀経済報告(ベージュブック) | — | — | ★★ |
注記:
対象時間帯は2026年9月2日(水)JST 06:00から9月3日(木)JST 05:59まで。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認し、当該時間帯に該当する市場向け主要指標・発言のみを掲載しています。ドイツ、ユーロ圏、英国、中国、スイスについては追加検索を実施し、ナーゲル独連銀総裁の発言以外に掲載対象となる主要指標がないことを確認しました。重要指標の日付と時刻は、各国統計局、中央銀行、米国商務省、FRB、EIA、ADPなどの公表日程と照合しています。耐久財受注は8月26日の速報値ではなく、9月2日に公表される米国商務省M3統計の7月確報値です。表末尾の1件は日付をまたいだ翌9月3日(木)未明の公表のため、時刻に日付を明記したうえで表の最後に記載しています。