目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年09月29日(火) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 豪中銀は利上げ予想: 13:30の豪中銀政策金利は4.35%から4.60%への引き上げが予想されています。利上げと追加引き締め示唆がそろえば豪ドル高、据え置きや慎重な声明なら豪ドル売りが強まりやすい重要イベントです。
- 米労働需要と消費者心理: 23:00に米JOLTS求人件数とコンファレンス・ボード消費者信頼感指数が同時発表されます。強い結果は米金利とドルを押し上げる一方、株式の割高感を意識させる可能性があります。
- 原油と米金利が市場の軸: 9月28日は中東情勢を背景にWTIが一時96ドル台へ上昇し、米10年債利回りも5.24%付近まで上昇しました。原油高からインフレ懸念、利上げ観測、株安へ波及する連鎖に注意が必要です。
- 欧州景況感を確認: 18:00にユーロ圏の消費者信頼感確報値、経済信頼感、鉱工業信頼感が発表されます。景況感の改善が確認できなければ、高いエネルギー価格と金利がユーロ圏経済を圧迫するとの見方が強まりそうです。
- 月末・四半期末フロー: 9月末を翌日に控え、通常の材料に加えて機関投資家のリバランスや実需の為替取引が値動きを増幅する可能性があります。指標発表前後の急変と流動性低下に警戒が必要です。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 9月28日の米国株は全面安となり、S&P500は7,683.69で前営業日比0.77%安、ダウ平均は51,481.51で0.67%安、ナスダック総合は26,820.38で0.92%安となりました。中東情勢を巡って原油価格が一時急伸し、米10年債利回りが5.24%付近へ上昇したことから、高PERのハイテク株を中心に売りが広がりました。ドル円はニューヨーク市場終盤に157.38円付近、9月29日08時台の収集値では157.07円となり、円安けん制への警戒から157円台後半では上値が抑えられました。
見通し: 本日のドル円は156.50円から158.20円、S&P500は7,600から7,760を中心レンジとして想定します。22:00の住宅価格指数に続き、23:00の消費者信頼感指数が予想89.1、JOLTS求人件数が予想722.8万件を上回れば、米金利上昇を通じてドル円は157.80円から158.20円を試す一方、株式には逆風となります。両指標が弱ければ利上げ観測が後退し、ドル円は156.50円方向へ下落、ナスダックには買い戻しが入りやすくなります。WTIが95ドルを再び超え、米10年債利回りが5.30%を上回る場合は、インフレ再燃、債券安、株安、ドル高が同時進行するリスクシナリオに注意が必要です。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 9月28日の日経平均は前営業日比486.58円安の65,877.62円と6営業日ぶりに反落し、TOPIXも16.59ポイント安の4,112.00となりました。日経平均は一時67,034.74円まで上昇した後、安値引けとなり、イビデン、アドバンテスト、キオクシアなど半導体・電子部品株の下落が指数を押し下げました。ドル円の157円台は輸出企業の採算を支える水準ですが、米金利上昇による世界的な株安と、日本当局による円安けん制が投資家心理を冷やしています。
見通し: 日経平均は64,800円から66,200円、ドル円は156.50円から158.20円を想定します。14:00の7月景気動向指数改訂値が速報値から上方修正され、ドル円が157円台を維持すれば、輸出株を中心に65,500円近辺で下値を固める可能性があります。一方、米株安を受けて65,000円を明確に割り込む場合は64,500円方向への調整が視野に入ります。米指標の上振れで米金利とドル円が上昇しても、原油高が同時進行すれば企業コスト増と世界株安が円安の恩恵を打ち消すため、単純な円安・株高にならないリスクがあります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 9月28日の上海総合指数は3,823.62で1.67%安、深セン成分指数は12,858.75で3.44%安となり、ハイテク株を中心にリスク回避の売りが広がりました。人民元は米金利上昇とドル高を受け、オンショア市場で1ドル=6.7142元付近まで小幅に下落しました。一方、強い輸出が人民元の中期的な支えになるとの見方は残っています。
見通し: 上海総合指数は3,780から3,880、ドル人民元は6.68元から6.74元を中心に想定します。本日の対象時間帯には中国の主要指標がないため、米金利、原油価格、翌30日に予定される中国PMIへの事前ポジションが主な変動要因です。上海総合指数が3,800を維持し、ドル人民元が6.70元を下回れば自律反発が見込めますが、3,800割れと人民元安が重なる場合は、中国株安から鉄鉱石安、豪ドル安、アジア株安へ波及するリスクがあります。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 9月28日の欧州株は、ドイツDAXが25,374.40で0.13%安、フランスCAC40が8,078.48でほぼ横ばい、ユーロ・ストックス50が0.02%安となりました。高い原油価格と世界的な金利上昇が上値を抑え、ユーロドルはニューヨーク市場終盤に1.1370付近でした。9月29日08時台の収集値は1.14620で、月末フローを伴う振れの大きい展開となっています。
見通し: ユーロドルは1.1350から1.1500、DAXは25,150から25,600を中心レンジとして想定します。18:00のユーロ圏経済信頼感が予想99.0、鉱工業信頼感が予想マイナス4.8を上回れば、ユーロドルは1.1450から1.1500を試しやすくなります。反対に景況感が悪化し、米JOLTSが強ければ1.1350割れが視野に入ります。原油の再上昇は輸入インフレと企業コストを押し上げるため、ユーロ安、欧州債利回り上昇、株安が重なるリスクシナリオに注意が必要です。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 9月28日の豪州ASX200は8,679.70で0.17%高となりました。資源株の一角が支えとなった一方、米金利上昇と中国株安が上値を抑えました。9月29日08時台の豪ドル米ドルは0.71151、豪ドル円は111.758円、NZドル米ドルは0.57403、NZドル円は90.163円です。NZドルは前日比で上昇しましたが、中国景気への警戒は引き続き重石です。
見通し: 豪ドル米ドルは0.7020から0.7200、豪ドル円は110.50円から113.00円を想定します。13:30の豪中銀会合で政策金利が予想どおり4.60%へ引き上げられ、追加利上げに前向きな声明が示されれば、豪ドル米ドルは0.7180、豪ドル円は112.80円方向を試す可能性があります。据え置き、または声明が慎重なら0.7050割れに注意が必要です。09:00のNZ政府経済・財政見通しで成長率の下方修正や国債発行増加が示された場合は、NZ金利上昇とNZドル安が併存する可能性があります。中国株が3,800を割る場合は資源需要懸念を通じて豪ドルとNZドルの双方に下押し圧力がかかります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 9月28日のCOMEX金12月限は1トロイオンス=4,172.30ドル付近で3.45%下落しました。中東情勢への警戒よりも、米10年債利回りの5.24%付近への上昇とドル高が強く意識され、利息を生まない金から資金が流出しました。本日は4,050ドルから4,300ドルを想定し、米JOLTSと消費者信頼感が強ければ4,100ドル割れ、弱ければ4,250ドル台への反発が見込まれます。原油上昇が米金利をさらに押し上げる場合、安全資産需要があっても金の戻りが抑えられるリスクがあります。
原油 (WTI): 9月28日のWTI11月限は92.60ドルで0.21%高となりました。一時96.54ドルまで上昇したものの、米国とイランの協議再開期待が浮上し、上げ幅を縮小しました。9月29日08時台の収集値は89.433ドルで、外交報道に敏感な状態が続いています。本日は88ドルから94ドルを中心に、交渉進展なら88ドル割れ、供給遮断懸念が再燃すれば95ドル超を想定します。95ドル超では期待インフレと米金利が上昇し、株式、金、暗号資産を同時に圧迫する可能性があります。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは9月28日の米国市場終盤に83,500ドル付近まで下落し、米金利上昇とドル高を受けてリスク資産からの資金流出が目立ちました。その後は反発し、9月29日08時台の収集値では85,862ドルとなっています。本日は82,000ドルから89,000ドルを想定します。米指標が弱く米10年債利回りが5.20%を下回れば88,000ドルから89,000ドルを試す一方、強い指標と原油高で利回りが5.30%を超えれば84,000ドル割れから82,000ドル方向への下落に注意が必要です。ナスダックの下落が続く場合は、レバレッジ解消を通じて値動きが増幅される可能性があります。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 09:00 | 🇳🇿 | NZ政府 2026年選挙前経済・財政見通し | - | - | ★★ |
| 13:30 | 🇦🇺 | 豪中銀 政策金利 | 4.35% | 4.60% | ★★★ |
| 14:00 | 🇯🇵 | 7月景気先行CI指数・改訂値 | 117.9 | - | ★★ |
| 14:00 | 🇯🇵 | 7月景気一致CI指数・改訂値 | 120.6 | - | ★★ |
| 16:00 | 🇨🇭 | 9月KOF景気先行指数 | 106.7 | 106.0 | ★★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 8月住宅ローン純貸付額 | +43億GBP | +44億GBP | ★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 8月住宅ローン承認件数 | 5.61万件 | 5.61万件 | ★★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 8月マネーサプライM4・前月比 | -0.3% | - | ★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 8月マネーサプライM4・前年比 | +4.5% | - | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 9月消費者信頼感・確報値 | -16.5 | -16.5 | ★★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 9月経済信頼感 | 98.4 | 99.0 | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 9月鉱工業信頼感 | -5.3 | -4.8 | ★★ |
| 19:00 | 🇫🇷 | 8月失業給付申請者数 | +2.15万人 | +1.50万人 | ★★ |
| 19:00 | 🇫🇷 | 8月求職者総数 | 314.3万人 | 315.8万人 | ★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 7月実質GDP・前月比 | +0.3% | 0.0% | ★★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 7月実質GDP・前年比 | +2.0% | +1.3% | ★★★ |
| 22:00 | 🇺🇸 | 7月FHFA住宅価格指数・前月比 | 0.0% | +0.1% | ★★ |
| 22:00 | 🇺🇸 | 7月ケース・シラー住宅価格指数・20都市前年比 | +2.1% | +2.2% | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 9月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数 | 89.4 | 89.1 | ★★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 8月JOLTS求人件数 | 727.1万件 | 722.8万件 | ★★ |
| 9/30 00:30 | 🇬🇧 | テイラー英MPC委員 発言 | - | - | ★ |
| 9/30 03:00 | 🇺🇸 | ウィリアムズNY連銀総裁 講演 | - | - | ★ |
注記:
対象時間帯は2026年9月29日(火)JST 06:00から9月30日(水)JST 05:59までです。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。表末尾の2件は日付をまたいだ9月30日(水)未明の発言であるため、時刻に日付を明記したうえで最後に掲載しています。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に照合し、ドイツと中国には対象時間帯内の掲載対象となる主要指標が確認されませんでした。豪中銀政策金利は豪準備銀行、景気動向指数は内閣府、英国金融統計はイングランド銀行、ユーロ圏景況感は欧州委員会、フランス雇用統計はDARES、カナダGDPはカナダ統計局、米住宅価格指数はFHFA、JOLTSは米労働統計局の公表予定で発表日と時刻を確認しました。候補データに混入していたニュース見出し、対象外国の指標、主要中銀の政策判断に直接関与しない発言者、および9月29日JST 00:00から05:59の前日分は除外しています。