目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年10月14日(水) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米国CPI: 21:30発表の9月CPIは前月比+0.6%、前年比+3.6%、コアは前月比+0.2%、前年比+2.5%が市場予想です。上振れなら米金利上昇、ドル高、株安、下振れなら金利低下とリスク資産反発が想定されます。
- 中国の物価・貿易統計: 10:30のCPI・PPIと12:00の貿易収支は、人民元、豪ドル、日本株の景気敏感銘柄を左右します。物価と輸出が予想を上回れば中国景気への警戒が和らぎます。
- 主要中銀関係者の発言: ラガルドECB総裁、ピルBOEチーフエコノミスト、ボウマンFRB副議長の発言に加え、翌15日03:00には米地区連銀経済報告が公表されます。高インフレへの警戒度が焦点です。
- 原油から金利への波及: WTIは10月13日に94.14ドルで終了しました。中東情勢による供給不安が再び原油を押し上げれば、インフレ懸念、金利上昇、ハイテク株下落、ドル高という連鎖が強まるリスクがあります。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 10月13日の米国株は、S&P500が7,805.45で前日比0.02%安、NYダウが51,670.10で0.35%安、ナスダック総合が27,204.38で0.15%安となりました。主要銀行の決算は総じて予想を上回ったものの、個別株の反応はまちまちで、CPIを前に利益確定売りが優勢でした。9月中古住宅販売件数は前月比1.5%増の年率399万件と予想を上回りましたが、住宅ローン金利の高止まりが先行きの重荷です。米長期金利が高値圏から低下し、ドル円は158.05円付近まで円高方向へ戻しました。
見通し: ドル円は157.30円から159.20円、S&P500は7,750から7,850を中心レンジと想定します。21:30のCPIが前月比+0.6%、前年比+3.6%を上回り、コアも前月比+0.3%以上となれば、米10年債利回りの再上昇を通じてドル円は159円台を試し、S&P500は7,750割れへ下押しされる可能性があります。反対にコア前月比が+0.2%以下なら金利低下、ドル安、グロース株反発が進みやすくなります。原油が96ドルを突破する場合は、CPIが予想内でもエネルギー主導のインフレ再燃懸念から株安とドル高が同時進行する点がリスクです。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 10月13日の日経平均は前週末比1,253.40円安の67,777.52円となり、4営業日続落しました。AI投資の収益性に対する警戒から、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、アドバンテスト、キオクシアなど指数寄与度の大きい半導体・AI関連株が下げを主導しました。一方、ドル円は158円台前半へ反落し、輸入インフレへの警戒はやや後退しています。
見通し: 日経平均は67,000円から68,500円、ドル円は157.50円から159.00円のレンジを想定します。08:50のマネーストックM2が予想の前年比+1.6%を上回れば国内流動性への安心感が支えになりますが、株式市場への影響は中国統計と米CPIの方が大きいとみられます。中国CPIと貿易収支が強ければ機械、素材、輸送用機器が下支えされ、68,000円台を回復する余地があります。米CPI上振れと原油高が重なれば、米金利上昇による円安よりも半導体株のバリュエーション調整が優勢となり、67,000円割れを試すリスクがあります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 10月13日の上海総合指数は3,800.86で0.10%高となりました。序盤はAI・半導体株への売りで3,741台まで下落しましたが、銀行や国有企業株への買いで切り返しました。深圳成分指数は0.25%安となり、成長株の弱さが残りました。オフショア人民元は1ドル6.694元前後で小動きとなり、本日の物価・貿易統計を待つ展開です。
見通し: 上海総合指数は3,740から3,860、ドル人民元は6.67元から6.72元を想定します。10:30のCPIが予想の前年比+1.0%、PPIが+4.4%を上回り、12:00の貿易黒字も前回の1,190.9億ドルに近い高水準を維持すれば、デフレ懸念の後退と外需の底堅さから人民元高、資源国通貨高、日本の景気敏感株高へ波及しやすくなります。CPIが予想を下回り、輸入の伸びも鈍ければ内需不安が再燃し、人民元安、鉄鉱石などの商品安、豪ドル安へ連鎖するリスクがあります。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 10月13日の欧州株は、EURO STOXX 50が6,166.01で0.57%安、ドイツDAXが25,259.90で0.07%安、フランスCAC40が7,827.63で0.07%安でした。原油安は支援材料となった一方、AI関連投資への警戒から半導体株が下落しました。ユーロドルは1.1187前後へ0.28%上昇し、米金利低下とドルの持ち高調整がユーロを支えました。
見通し: ユーロドルは1.1120から1.1250、EURO STOXX 50は6,100から6,220を想定します。11:10と17:30のラガルドECB総裁発言が物価上昇や長期金利への警戒を強調すれば、ユーロは1.1200超を維持しやすい一方、株式には金利面の逆風となります。15:00のドイツ卸売物価が前月比+0.4%、前年比+7.0%の目安を上回り、さらに米CPIも上振れすれば、世界的な金利上昇から6,100割れが意識されます。原油反落と米CPI下振れが重なれば、債券高を通じて欧州株が反発する余地があります。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドル米ドルは0.6970前後へ0.15%上昇した一方、豪ドル円は110.15円前後へ0.22%下落しました。NZドル米ドルは0.5604前後へ0.28%上昇し、NZドル円は88.58円前後でほぼ横ばいでした。米ドルの反落が対米ドル相場を支えましたが、アジアの半導体株安と中国景気への警戒が対円相場の上値を抑えました。
見通し: 豪ドル米ドルは0.6920から0.7020、NZドル米ドルは0.5560から0.5650を想定します。09:00の豪ウエストパック景気先行指数が前回の前月比0.0%から改善し、中国CPIと貿易統計も強ければ、資源需要期待から豪ドルが0.7000を上抜ける可能性があります。NZの国際旅行・移民統計が底堅ければNZドルの下支えとなります。中国統計の下振れに米CPI上振れが重なる場合は、商品安と米ドル高が同時に進み、豪ドルとNZドルがレンジ下限を割り込むリスクがあります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 10月13日の米金先物12月限は前日比0.3%安の4,177.30ドルで終了しました。米CPIを前に利益確定売りが出た一方、中東情勢とインフレへの警戒が下値を支えました。本日は4,120ドルから4,220ドルを想定し、米コアCPIが前月比+0.3%以上なら実質金利上昇から4,120ドル方向、+0.2%以下ならドル安を伴って4,220ドル方向を試す可能性があります。中東情勢の急激な悪化では、金利上昇を伴っても安全資産需要が優勢となるリスクがあります。
原油 (WTI): 10月13日のWTI先物は前日比0.40ドル高の94.14ドルで終了しました。ロシア産燃料の供給増加期待がブレントを押し下げた一方、サウジアラビアや紅海周辺の供給不安がWTIを支えました。本日は91ドルから96ドルを想定します。96ドルを明確に超えると期待インフレと米金利を押し上げ、ドル高、株安、金利敏感資産安へ波及しやすくなります。供給不安の緩和で91ドルを割れば、インフレ懸念後退を通じて債券と株式の支援材料になります。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは10月13日に81,000ドル台から反発し、米国時間の終盤には83,300ドル前後、14日早朝には83,900ドル近辺まで回復しました。本日は81,000ドルから85,000ドルを想定します。米CPIが予想以下なら米金利低下とドル安を背景に85,000ドル突破を試す可能性があります。反対にCPI上振れで米10年債利回りが再上昇し、ナスダックが下落する場合は、レバレッジ解消を伴って81,000ドルを割り込むリスクがあります。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 06:45 | 🇳🇿 | 国際旅行・国際移民統計(8月) | 訪問者数前年比 +8.5% | 訪問者数前年比 +4.3% | ★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | マネーストックM2(9月、前年比) | +2.0% | +1.6% | ★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | マネーストックM3(9月、前年比) | +1.2% | - | ★ |
| 09:00 | 🇦🇺 | ウエストパック景気先行指数(9月、前月比) | 0.0% | -0.1% | ★ |
| 10:30 | 🇨🇳 | 消費者物価指数(CPI、9月、前年比) | +0.8% | +1.0% | ★★★ |
| 10:30 | 🇨🇳 | 生産者物価指数(PPI、9月、前年比) | +3.8% | +4.4% | ★★ |
| 11:10 | 🇪🇺 | ラガルドECB総裁 発言 | - | - | ★★ |
| 12:00 | 🇨🇳 | 貿易収支(9月、米ドル建て/人民元建て) | 1190.9億ドル/8093億元 | 1145億ドル/8050億元 | ★★ |
| 15:00 | 🇩🇪 | 卸売物価指数(9月、前月比/前年比) | +0.9%/+6.8% | +0.4%/+7.0% | ★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | ピルBOEチーフエコノミスト 発言 | - | - | ★ |
| 17:30 | 🇪🇺 | ラガルドECB総裁 発言 | - | - | ★★ |
| 18:40 | 🇺🇸 | ボウマンFRB副議長 発言 | - | - | ★ |
| 20:00 | 🇺🇸 | MBA住宅ローン申請指数(前週比) | -4.2% | - | ★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 消費者物価指数(CPI、9月、前月比) | +0.4% | +0.6% | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 消費者物価指数(CPI、9月、前年比) | +3.4% | +3.6% | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | コア消費者物価指数(9月、前月比) | +0.3% | +0.2% | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | コア消費者物価指数(9月、前年比) | +2.4% | +2.5% | ★★★ |
| 21:30 | 🇨🇦 | 住宅建設許可(8月、前月比) | -17.3% | +3.0% | ★★ |
| 10/15 01:15 | 🇪🇺 | シュナーベルECB専務理事 講演 | - | - | ★★ |
| 10/15 03:00 | 🇺🇸 | 米地区連銀経済報告(ベージュブック) | - | - | ★★★ |
注記:
掲載対象は2026年10月14日(水)JST 06:00から10月15日(木)JST 05:59までです。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認しました。フランスとスイスは対象時間帯に掲載基準を満たす主要指標がなく、各国の次回CPI・生産者輸入価格は10月15日の日中で本レポートの対象外です。表末尾の2件は日付をまたいだ翌10月15日(木)未明の講演・公表のため、時刻に日付を明記したうえで表の最後に記載しています。カレンダーに混入していた米中古住宅販売件数は10月13日23:00に発表済みで対象ウィンドウ外のため除外しました。発表日時は米労働統計局、FRB、日本銀行、中国国家統計局、カナダ統計局、ECB、BOE、ドイツ連邦統計局、NZ統計局などで確認しています。