目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年10月01日(木) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 日銀短観: 08:50に9月調査の日銀短観が発表されます。大企業製造業業況判断は前回プラス22からプラス25への改善、設備投資計画は前年比プラス12.2%が予想されており、上振れすれば日銀の追加利上げ観測と円買いが強まりやすくなります。
- 欧米の製造業景況感: 欧州の製造業PMI確報値に続き、22:45に米製造業PMI確報値、23:00にISM製造業景況指数が発表されます。米ISMは前回54.6から54.9前後への改善が見込まれ、支払価格の上昇を伴う場合は米金利上昇・ドル高・株安の連鎖に注意が必要です。
- スイスの物価と豪州貿易: 10:30の豪州貿易収支、15:30のスイスCPIが資源国通貨と欧州通貨の材料になります。スイスCPI前年比が予想プラス1.0%を上回れば、追加緩和観測の後退を通じてスイスフランが買われる可能性があります。
- 米雇用需給: 21:30の米新規失業保険申請件数は20.0万件、継続受給者数は172.5万人が予想されています。申請件数の増加とISMの悪化が重なれば景気減速懸念が強まり、米金利低下とドル売りにつながる可能性があります。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 9月30日の米国株はまちまちでした。S&P500は19.30ポイント安の7,651.54、NYダウは443.87ドル安の50,906.05となる一方、ナスダック総合は63.52ポイント高の26,861.06で終了しました。8月の物価指標が市場予想を下回ったことで朝方は買いが先行しましたが、米経済の底堅さを示す指標を受けて長期金利が高止まりし、景気敏感株を中心に上値が抑えられました。米10年債利回りは5.29%付近、30年債利回りは5.64%付近まで上昇しました。ドル円は156.837円から157.782円の範囲で推移し、157.07円で取引を終えました。
見通し: ドル円は156.50円から158.00円、S&P500は7,580から7,720を中心レンジとして想定します。21:30の新規失業保険申請件数が予想20.0万件を下回り、23:00のISM製造業景況指数も54.9を上回れば、米10年債利回りの5.30%超えと158円方向へのドル高が進みやすくなります。ただし、ISM支払価格が予想72.5を上回る場合は、インフレ懸念による金利上昇が株価の重荷となり、ドル高と株安が同時進行するリスクがあります。反対に、失業保険申請件数の増加とISMの54割れが重なれば、156.50円割れと米株の調整が視野に入ります。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 9月30日の日経平均株価は前日比1,272.45円高の66,753.72円で終了しました。米半導体株の上昇を受けてAI・半導体関連株に買いが広がり、期末の先物買いも上昇幅を拡大させました。日中高値は66,946.14円、安値は66,014.48円でした。為替ではドル円が157.07円、ユーロ円が180.04円となり、円は主要通貨に対して底堅く推移しました。
見通し: 日経平均は66,000円から67,500円、ドル円は156.50円から158.00円を想定します。08:50の日銀短観で大企業製造業業況判断が予想プラス25を上回り、設備投資計画もプラス12.2%を超えれば、日銀の追加利上げ観測から円高が進み、輸出株の上値を抑える可能性があります。一方、製造業DIが22以下に低下した場合は円売りが優勢となり、半導体株高と円安が重なれば日経平均は67,000円台を試しやすくなります。期末買いの反動と米長期金利上昇が同時に起きる場合は、66,000円割れへの調整がリスクシナリオです。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 中国本土市場は国慶節の休場期間に入り、当日の主要統計発表も予定されていません。オフショア人民元は1ドル6.69968元となり、前日比0.11%の人民元安でした。中国市場が休場となるため、アジア時間の人民元と資源国通貨は外部市場の金利・商品価格に左右されやすい状況です。
見通し: ドル人民元は6.68元から6.72元を想定します。豪州貿易収支が予想の20.00億豪ドルを上回れば、中国向け輸出への期待から豪ドルと資源株が支えられ、人民元安圧力も和らぐ可能性があります。一方、WTI原油が再び92ドルを超え、米ISM支払価格が上振れすれば、世界的なインフレ懸念とドル高を通じて6.72元方向への人民元安が進むリスクがあります。休場中は流動性が低下しやすく、通常より小さな材料でも値幅が拡大する点に注意が必要です。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 9月30日のユーロドルは1.14348から1.14798の範囲で推移し、1.14620で終了しました。ユーロ円は179.760円から180.837円の範囲で推移し、180.04円となりました。フランスの財政懸念から国債利回り格差が拡大した一方、9月の速報PMIが製造業の改善を示していたことがユーロを下支えしました。ドイツ10年債利回りは3.59%付近まで低下しました。
見通し: ユーロドルは1.1400から1.1520、ユーロ円は179.50円から181.00円を想定します。16:50以降のフランス、ドイツ、ユーロ圏製造業PMI確報値が速報値を上回り、18:00の失業率も6.4%以下を維持すれば、景気回復期待からユーロドルは1.1500超えを試しやすくなります。反対に、フランスPMIが50を割り込み、ドイツも速報値53.8から下方修正されれば、欧州株安とユーロ売りが連鎖する可能性があります。米ISMの上振れで米欧金利差が拡大した場合は、1.1400割れが主なリスクです。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドル米ドルは0.70925から0.71263の範囲で推移し、0.71151で終了しました。豪ドル円は111.758円で前日比0.25%下落しました。NZドル米ドルは0.57403と前日比0.37%上昇し、NZドル円も90.163円へ上昇しました。原油価格の下落は資源国通貨の上値を抑えましたが、NZドルには住宅・景気回復への期待が入りました。
見通し: 豪ドル米ドルは0.7060から0.7160、NZドル米ドルは0.5690から0.5780を想定します。06:45のNZ住宅建設許可が前回のマイナス4.5%から大きく改善すれば、NZドル米ドルは0.5780方向を試す可能性があります。10:30の豪州貿易収支が予想20.00億豪ドルを上回れば、豪ドル米ドルは0.7150超えが視野に入ります。一方、貿易黒字の縮小に加えて原油・金属価格が続落する場合は、豪ドル安、資源株安、アジア株安の連鎖から0.7060割れに注意が必要です。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 金価格は4,330.703ドルで終了し、前日比0.30%下落しました。日中は4,291.580ドルから4,375.940ドルまで大きく変動しました。本日は4,290ドルから4,380ドルを想定します。米失業保険申請件数の増加とISMの下振れが重なれば、金利低下を通じて4,380ドル超えを試す可能性があります。一方、ISMと支払価格が同時に上振れし、米10年債利回りが5.30%を明確に上回れば、実質金利上昇から4,290ドル割れがリスクとなります。
原油 (WTI): WTI原油は89.433ドルとなり、前日比2.43%下落しました。高値93.332ドルから急反落し、中東情勢による供給不安と輸出回復への期待が交錯しています。本日は87.50ドルから92.00ドルを中心レンジとします。供給正常化が進めば88ドル割れが視野に入る一方、地政学的な供給障害が再燃して92ドルを突破すると、インフレ懸念、米金利上昇、株安、ドル高の連鎖が再び強まる可能性があります。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは85,862ドルとなり、前日比1.82%上昇しました。日中レンジは84,005ドルから87,392ドルでした。本日は84,000ドルから88,000ドルを想定します。米ISMの下振れで長期金利が低下すれば、87,400ドル突破から88,000ドル台への上昇余地があります。一方、米金利上昇と株式市場のリスク回避が重なり84,000ドルを割り込む場合は、82,000ドル台まで調整が広がる可能性があります。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 06:45 | 🇳🇿 | 8月住宅建設許可件数(前月比) | -4.5% | +5.6% | ★★★ |
| 08:00 | 🇦🇺 | 9月製造業PMI | 49.3 | - | ★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 日銀短観 大企業製造業業況判断 | +22 | +25 | ★★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 日銀短観 大企業製造業先行き | +17 | +22 | ★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 日銀短観 大企業非製造業業況判断 | +37 | +36 | ★★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 日銀短観 大企業非製造業先行き | +28 | +30 | ★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 日銀短観 大企業全産業設備投資(前年比) | +11.5% | +12.2% | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 8月貿易収支 | +19.23億AUD | +20.00億AUD | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 9月ネーションワイド住宅価格(前月比) | +0.2% | 0.0% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 9月ネーションワイド住宅価格(前年比) | +1.6% | +1.3% | ★★★ |
| 15:30 | 🇨🇭 | 9月消費者物価指数(前月比) | +0.4% | 0.0% | ★★ |
| 15:30 | 🇨🇭 | 9月消費者物価指数(前年比) | +0.8% | +1.0% | ★★★ |
| 15:30 | 🇨🇭 | 8月実質小売売上高(前年比) | +2.3% | - | ★★ |
| 16:30 | 🇨🇭 | 9月製造業PMI | 57.1 | 56.3 | ★★ |
| 16:50 | 🇫🇷 | 9月製造業PMI(確報値) | 前月確報値 50.3 | 速報値 50.3 | ★★★ |
| 16:55 | 🇩🇪 | 9月製造業PMI(確報値) | 前月確報値 53.8 | 速報値 53.8 | ★★★ |
| 17:00 | 🇪🇺 | 9月製造業PMI(確報値) | 前月確報値 52.7 | 速報値 52.7 | ★★ |
| 17:00 | 🇬🇧 | ベイリーBOE総裁 講演 | - | - | ★★ |
| 17:30 | 🇬🇧 | 9月製造業PMI(確報値) | 前月確報値 52.0 | 速報値 52.0 | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 8月失業率 | 6.4% | 6.4% | ★★★ |
| 18:30 | 🇺🇸 | 9月チャレンジャー人員削減数(前年比) | -38.5% | - | ★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 新規失業保険申請件数 | 19.7万件 | 20.0万件 | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 失業保険継続受給者数 | 171.9万人 | 172.5万人 | ★★ |
| 22:30 | 🇪🇺 | ラガルドECB総裁 発言 | - | - | ★★ |
| 22:45 | 🇺🇸 | 9月製造業PMI(確報値) | 前月確報値 57.0 | 速報値 57.0 | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 9月ISM製造業景況指数 | 54.6 | 54.9 | ★★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 9月ISM支払価格 | 71.1 | 72.5 | ★★ |
| 23:00 | 🇺🇸 | 8月建設支出(前月比) | -0.5% | 0.0% | ★★ |
| 23:30 | 🇺🇸 | EIA天然ガス貯蔵量変化(前週比) | +53bcf | - | ★★ |
注記:
対象時間帯は2026年10月1日(木)JST 06:00から10月2日(金)JST 05:59までです。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認しました。カナダは対象時間帯内に掲載対象となる主要指標がなく、中国は国慶節による休場で主要統計の発表予定がありません。米ADP雇用統計、米GDP確報値、米PCE価格指数、シカゴPMIは9月30日に発表済みで対象ウィンドウ外のため掲載していません。日本の自動車販売台数は当日の発表日と時刻を一次情報で確認できなかったため除外しました。PMI確報値は前月の確報値を「前回」、9月速報値を「予想」として記載しています。