目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年07月13日(月) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- ドル円は40年ぶり高値圏で推移: 前週末は162.20〜162.60円台で推移し、現在162.01円。約40年ぶり高値(162.84円前後)の更新を試すか注目。
- 米国株は最高値更新も原動力は半導体・AI株: 前週末のS&P500・ナスダックはともに最高値を更新(週間ではともに1%超上昇)。SKハイニックスの米国上場初日は+13%高と話題に。
- 日経平均は急伸も内実は値がさ株偏重: 前週末は813円高(+1.2%)の68,557円で終えたが、TOPIXは+0.39%にとどまり、上昇の中身は半導体関連への偏重が鮮明。
- 米・イラン情勢が引き続き重し: トランプ大統領はイラン側の回答に不快感を表明し交渉難航観測。ホルムズ海峡の通航正常化を巡る不透明感が原油相場を左右。
- 貴金属は反落基調: ゴールド・シルバーともに前週末から続落。地政学リスクの一服観測が「質への逃避」需要を後退させている。
- 本日は主要指標が少なめの月曜日: 週後半の中国4-6月期GDP(7/15)、米CPI・PPI、カナダ中銀(BOC)会合が今週の最大の注目材料。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 前週末(7/10)の米国株式市場はS&P500が前日比0.42%高の7,575.39、ナスダック総合が0.29%高の26,281.61でともに最高値を更新し、週間でもそれぞれ1%超の上昇となった。ダウ工業株30種平均も半導体・AI関連株への買いを支えに小幅続伸。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2.6%高で最高値を更新し、韓国SKハイニックスの米国預託証券(ADR)は上場初日に約13%上昇、$265億ドル規模の外国企業による米国株最大の新規上場として話題を集めた。米新規失業保険申請件数は21.5万件と市場予想(22.3万件)や前週(21.7万件)を下回り、労働市場の底堅さを示した。一方でトランプ大統領は米・イラン交渉について「気に入らない」「ばかげている」と発言し、地政学リスクが投資家心理の重荷となっている。
見通し: 今週は米CPI・PPI(週半ば発表予定)が最大の焦点。本日18:25のボウマンFRB副議長発言、7/14未明のウォラーFRB理事発言でのタカ派/ハト派トーンにも注目したい。CPIが市場予想を上回れば利下げ期待の後退からドル高・米株軟化のリスクシナリオとなる一方、予想を下回れば株高基調が続きやすいものの、AIバリュエーションへの警戒感がくすぶる可能性がある。原油がホルムズ海峡リスクの再燃で80ドル台を突破するようだと、インフレ再燃観測からFRBの利下げ観測が後退し、株安・ドル高の複合的な動きとなるリスクも意識される。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 前週末(7/10)の日経平均株価は前日比813.88円高(+1.20%)の68,557.73円と大幅続伸。米ハイテク株高を引き継ぎ、ソフトバンクG・アドバンテスト・東京エレクトロンの3銘柄だけで日経平均を1,000円超押し上げた。一方、東証株価指数(TOPIX)の上昇は+0.39%にとどまり、値がさ半導体株への資金集中による歪な上昇であったことがうかがえる。業種別では金属製品(+4.55%)、非鉄金属(+4.47%)、情報・通信業(+3.05%)が上昇した一方、海運業(-2.51%)、小売業(-2.13%)、保険業(-2.12%)は下落した。ドル円は162.20〜162.60円台で推移し、約40年ぶり高値(162.84円前後)を意識する展開が続いている。
見通し: オプション手口を踏まえると、下値は67,500〜68,000円の機関投資家による押し目買い・裁定買いが支持線として機能し、上値は68,000〜69,500円のプット売り建玉が抵抗帯として意識されやすい。67,500円〜69,500円のボックス圏内での高ボラティリティな値動きを想定。本日の東京市場は米要人発言や原油動向を受けた海外市場の地合いに素直に反応しやすく、半導体偏重の相場が幅広い業種への物色に広がるかが焦点。7/15の中国4-6月期GDPが市場予想を下回れば、アジア株全体への波及からリスク回避地合いが強まり、日経平均も67,500円割れを試す展開もあり得る。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: 中国6月消費者物価指数(CPI)は前年比+1.0%と市場予想(+1.1%)および前月(+1.2%)を下回る伸びにとどまり、デフレ圧力の根強さを示した。一方、生産者物価指数(PPI)は前年比+4.1%と予想通り前月(+3.9%)から加速し、2022年7月以来の高水準となった。ドル人民元(USD/CNH)は6.78272近辺で小動き。
見通し: 週半ばの7/15(水)に発表される4-6月期GDP、6月小売売上高・鉱工業生産が今週最大の注目材料。CPI鈍化は内需の弱さを、PPI加速は川上コストの上昇を示しており、GDPが市場予想を下回れば人民元安とともに豪ドル・NZドルなど資源国通貨への売り圧力が強まりやすい。逆に予想を上回れば半導体・資源セクターへの追い風となり、日経平均や上海総合など主要指数への好影響が期待できる。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: 欧州中央銀行(ECB)は6月理事会の議事要旨を公表し、約3年ぶりとなった利上げについて「供給ショックに対応して慎重に政策を調整するという戦略に沿っている」と評価。「連続利上げの始まりか一度きりの措置かどちらを示唆するものでもなく、中立的な発信を維持するべきだ」としつつ「継続的な警戒は不可欠」との認識も示した。ユーロドル(EUR/USD)は1.13933(-0.08%)、ユーロ円(EUR/JPY)は184.580(+0.1%)で推移。
見通し: ECBは中立姿勢を維持しており、今後のデータ次第の判断となる公算が大きい。ユーロドルは1.135〜1.145円のレンジを想定。7/14未明に予定されるシュナーベルECB専務理事の発言がタカ派寄りとなれば、米CPI下振れも重なった場合にユーロドルの一段高につながる可能性がある。逆に米指標が強く出てドルが優勢となれば、ユーロは軟化しやすい。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドル米ドル(AUD/USD)は0.69340(-0.24%)、豪ドル円(AUD/JPY)は112.343(-0.05%)。NZドル米ドル(NZD/USD)は0.57504(-0.19%)、NZドル円(NZD/JPY)は93.163(横ばい)と、資源国通貨は総じて小幅安で推移。中東情勢を巡るリスク回避地合いがやや重石となった。
見通し: 資源国通貨は中国の経済指標と原油動向に連動しやすい地合いが続く。7/15の中国4-6月期GDPが市場予想を下回れば、豪ドル・NZドルともに下押し圧力が強まりやすい一方、原油高が続けば資源国通貨の下支え要因となり、方向感が定まりにくい展開が予想される。当面はAUD/USDが0.690〜0.698円、NZD/USDが0.572〜0.580円のレンジを想定。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 前週末(7/10)のNY金は反落し4,113.70ドルで引けた。現在は4,086.231ドル(-0.85%)とさらに軟化しており、米・イラン情勢を巡る過度な緊張の後退観測が「質への逃避」需要を後退させている。シルバーも58.80151ドル(-1.78%)と同様に反落基調。目先は米CPI発表を控えて方向感を欠きやすいが、中東情勢の再悪化があれば買い戻しが入りやすい。
原油 (WTI): 前週末(7/10)のWTIは続落し71.41ドルで引けた(週間ベースでは約4%高)。現在は73.850ドル(+3.37%)と週明けは切り返しており、ホルムズ海峡の通航正常化を巡る懐疑的な見方と米・イラン交渉の難航観測が下値を支えている。80ドル台を試すようだとインフレ再燃観測からFRBの利下げ期待後退リスクにもつながる。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは63,777.0ドル(-0.65%)。地政学リスクとハイテク株への資金集中で仮想通貨への資金流入はやや一服気味。週後半の米CPI結果次第でリスク資産全体の方向性に追随しやすい局面が続く。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 18:25 | 🇺🇸 | ボウマン・FRB副議長 発言 | - | - | ★ |
| 7/14 01:30 | 🇺🇸 | ウォラー・FRB理事 発言 | - | - | ★ |
| 7/14 01:45 | 🇪🇺 | シュナーベル・ECB専務理事 発言 | - | - | ★ |
| 7/14 03:00 | 🇬🇧 | ピル・英中銀(BOE)チーフエコノミスト 発言 | - | - | ★ |
| 7/14 03:00 | 🇺🇸 | 財政収支 | -2926億USD | -1283億USD | ★★ |
注記:
重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。
本日(7/13・月)は主要国の重要指標発表が少ない一日です。表末尾の4件は日付をまたいだ翌7月14日(火)未明の発言・指標のため、時刻に日付を明記のうえ表の最後に記載しています。
フランス消費者物価指数(確報)・カナダ雇用統計・カナダ住宅建設許可はいずれも7/10に既に発表済みのデータ混入のため、トルコ・メキシコの指標は対象国外のため、それぞれ掲載を除外しました。