目次
朝の経済レポート
経済・為替市況 2026年08月13日(木) | 市場動向と経済指標カレンダー
🎯 本日の最重要注目ポイント
- 米国PPI: 21:30発表の7月生産者物価指数は、総合が前月比プラス0.2%、前年比プラス4.9%、コアが前月比プラス0.3%、前年比プラス4.1%の予想です。上振れすれば米金利上昇、ドル高、金・グロース株安、下振れすればその逆の連鎖が想定されます。
- 英国GDP: 15:00に4~6月期GDP速報値と6月月次GDP、生産・貿易統計が一斉発表されます。四半期GDPが予想の前期比プラス0.4%を上回ればポンドの下値を支える一方、月次GDPのマイナス0.1%予想を下回る場合は景気減速懸念が強まります。
- 日本の企業物価: 08:50の7月国内企業物価指数は前年比プラス7.4%が予想されています。上振れは日銀の引き締め観測と円買いを促す可能性がありますが、米PPIが強ければ日米金利差を意識したドル買いが勝るリスクがあります。
- オセアニア指標: 10:30の豪州平均週間賃金と12:00のNZ・2年先インフレ予想に注目です。賃金・期待インフレの上振れは豪州・NZの金利高止まり観測を強め、豪ドルとNZドルを支えます。
- 原油とインフレの連鎖: WTIは1バレル83ドル前後、ブレントは88.98ドル近辺にあり、原油高が長引けば企業物価から消費者物価への波及懸念が再燃します。PPI上振れと原油高が重なる場合は、米金利上昇・株安・ドル高の複合シナリオに注意が必要です。
🇺🇸 米国経済・為替
動向: 8月12日の米国株は、7月CPIの伸び鈍化とAI関連企業の好決算を受けて底堅く推移しました。S&P500は前日比20.30ポイント高の7,748.50、ナスダック総合は143.04ポイント高の26,588.49、ダウ平均は21.58ドル安の53,770.27で終了しました。7月CPIは前年比3.4%と6月の3.5%から鈍化し、米10年債利回りは4.70%から4.68%へ低下しました。ドル円は8月13日早朝に158円台半ばで推移しています。
見通し: ドル円は157.80円~159.80円を中心レンジとします。21:30の米PPI総合が前月比プラス0.2%、コアがプラス0.3%を上回れば、159.50円を試し、160.00円突破を意識する展開です。反対に総合・コアがともに予想を下回り、新規失業保険申請件数が20.2万件を上回れば、158.00円割れから157.50円方向への調整が想定されます。原油が85ドルを超えて上昇する場合は、インフレ再燃懸念による金利上昇が株価を圧迫しながらドルを押し上げるリスクがあります。
🇯🇵 日本経済・為替
動向: 8月12日の日経平均株価は67,524.06円で終了し、休場明けの東京市場では円安と半導体関連株への資金流入が支えとなりました。韓国の半導体株高も投資家心理を支えましたが、米インフレ指標を控えた警戒から値動きは不安定でした。ドル円は158円台、ユーロ円は182円台で推移しています。
見通し: 日経平均は66,800円~68,300円、ドル円は157.80円~159.80円を想定します。08:50の国内企業物価指数が前年比予想のプラス7.4%を上回れば、日銀の政策正常化観測から円買いが入りやすく、輸出株の上値を抑える可能性があります。一方、米PPI上振れでドル円が159.50円を超えれば、円安を追い風に日経平均は68,000円台を試す展開です。半導体株高が失速し、米金利と原油が同時に上昇する場合は、グロース株の利益確定売りが広がるリスクがあります。
🇨🇳 中国経済・為替
動向: オフショア人民元は1ドル6.75元近辺で推移し、前営業日から大きな方向感はみられません。中国株と人民元は、国内需要の回復力、金融支援の規模、原油高による輸入コストの影響を見極める局面です。中国の7月CPIとPPIは8月11日に発表済みであり、本日の指標としては扱いません。
見通し: USD/CNHは6.72元~6.79元を想定します。本日の米PPIが弱く米金利が低下すれば、ドル売りを通じて6.72元方向へ人民元高が進む可能性があります。反対に米PPI上振れと原油高が重なれば、輸入コスト増とドル高から6.79元突破がリスクです。中国の金融統計が予定時刻未確定のまま公表された場合は、新規融資と社会融資総量の弱さが豪ドル・NZドル、資源株へ波及する可能性にも注意が必要です。
🇪🇺 ユーロ圏経済・為替
動向: ユーロドルは8月13日早朝に1.15ドル台前半、ユーロ円は182円台半ばで推移しています。欧州株は8月12日にまちまちとなり、米CPI鈍化による金利低下は支援材料となった一方、エネルギー価格の高止まりと域内製造業の弱さが上値を抑えました。
見通し: ユーロドルは1.1450~1.1600、ユーロ円は181.50円~184.00円を想定します。18:00のユーロ圏鉱工業生産が前月比予想の0.0%、前年比予想のマイナス0.6%を上回れば、1.1600方向へのユーロ買いが見込まれます。弱い結果に加えて米PPIが上振れすれば、1.1450割れがリスクです。原油高が欧州の輸入物価を押し上げる一方で生産を圧迫する場合は、スタグフレーション懸念から欧州株安とユーロ安が同時進行する可能性があります。
🇦🇺🇳🇿 オセアニア経済・為替
動向: 豪ドル米ドルは0.703ドル前後、豪ドル円は111円台前半で推移しています。NZドル米ドルは0.587ドル近辺、NZドル円は93円近辺です。豪州では金融引き締めの累積効果、中国需要、資源価格が意識され、NZではインフレ期待と政策金利の高止まり期間が焦点となっています。
見通し: 豪ドル米ドルは0.6980~0.7100、NZドル米ドルは0.5820~0.5920を想定します。10:30の豪州平均週間賃金が前回の週2,051.10豪ドルから大きく伸びれば豪ドルは0.7100を試し、12:00のNZ・2年先インフレ予想が前回の2.53%を上回ればNZドルは0.5920方向へ上昇しやすくなります。反対に両指標が弱く、米PPIが上振れすれば米ドル高と中国景気懸念が重なり、豪ドル・NZドルがレンジ下限を割り込むリスクがあります。
🥇 ゴールド & 🛢️ 原油
ゴールド: 金は8月13日早朝に1オンス4,250ドル近辺で推移しています。米CPIの伸び鈍化と米長期金利の低下は支援材料ですが、地政学リスクの変化とドルの方向性によって値動きが大きくなりやすい状況です。本日は4,210~4,310ドルを想定し、米PPI下振れなら4,310ドル超え、上振れして米10年債利回りが4.75%へ向かう場合は4,210ドル割れがリスクです。
原油 (WTI): WTIは1バレル83ドル前後、ブレントは88.98ドル近辺です。中東情勢とホルムズ海峡を巡る供給不安が下支えする一方、外交進展への期待が上値を抑えています。本日はWTIで80~86ドルを想定し、85ドル超えが定着すればインフレ期待と米金利を押し上げ、株安・ドル高・金の不安定化につながる可能性があります。供給懸念が後退すれば80ドル方向への調整がメインのリスクシナリオです。
🪙 仮想通貨
BTC: ビットコインは8月13日早朝に64,400ドル近辺で推移しています。米金利低下は支援材料ですが、株式市場の高値警戒と暗号資産への資金流入の鈍さから上値は限定的です。本日は62,000~66,500ドルを想定します。米PPI下振れとナスダック上昇が重なれば66,500ドル突破を試す一方、PPI上振れで米金利が上昇し、AI関連株が反落する場合は62,000ドル割れから60,000ドルを試すリスクがあります。
🗓️ 本日発表予定の主要経済指標
| 時刻 | 国 | 指標名/発言者 | 前回 | 予想 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 08:01 | 🇬🇧 | 7月RICS住宅価格指数 | -33% | -30% | ★★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 7月国内企業物価指数(前月比) | +0.4% | +0.6% | ★ |
| 08:50 | 🇯🇵 | 7月国内企業物価指数(前年比) | +7.1% | +7.4% | ★★★ |
| 10:30 | 🇦🇺 | 5月平均週間賃金(フルタイム成人・通常勤務) | 2,051.10豪ドル | - | ★ |
| 12:00 | 🇳🇿 | 第3四半期2年先インフレ予想 | 2.53% | - | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 4~6月期GDP速報値(前期比) | +0.6% | +0.4% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 4~6月期GDP速報値(前年比) | +0.9% | +1.1% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 6月月次GDP(前月比) | +0.1% | -0.1% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 6月鉱工業生産(前月比) | -0.5% | +0.1% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 6月鉱工業生産(前年比) | +1.0% | +0.3% | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 6月製造業生産高(前月比) | +0.1% | -0.1% | ★★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 6月製造業生産高(前年比) | +2.3% | +1.2% | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 6月商品貿易収支 | -186.60億ポンド | -205.00億ポンド | ★★ |
| 15:00 | 🇬🇧 | 6月貿易収支 | -10.44億ポンド | -27.00億ポンド | ★★ |
| 15:30 | 🇨🇭 | 7月生産者・輸入価格指数(前月比) | -0.3% | - | ★ |
| 15:30 | 🇨🇭 | 7月生産者・輸入価格指数(前年比) | -2.1% | - | ★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 6月鉱工業生産(前月比) | -0.2% | 0.0% | ★★ |
| 18:00 | 🇪🇺 | 6月鉱工業生産(前年比) | -1.2% | -0.6% | ★★ |
| 21:15 | 🇺🇸 | ハマック・クリーブランド連銀総裁発言 | - | - | ★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 7月生産者物価指数(前月比) | -0.3% | +0.2% | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 7月生産者物価指数(前年比) | +5.5% | +4.9% | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 7月コア生産者物価指数(前月比) | +0.2% | +0.3% | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 7月コア生産者物価指数(前年比) | +4.7% | +4.1% | ★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 前週分新規失業保険申請件数 | 19.9万件 | 20.2万件 | ★★★ |
| 21:30 | 🇺🇸 | 前週分失業保険継続受給者数 | 180.1万人 | 179.5万人 | ★★ |
| 23:30 | 🇺🇸 | EIA天然ガス貯蔵量変化 | +33Bcf | +30Bcf | ★★ |
注記:
掲載対象は2026年8月13日(木)JST 06:00から8月14日(金)JST 05:59までです。重要度は★★★(最重要)、★★(注目)、★(参考)の3段階。米国、日本、ドイツ、ユーロ圏、フランス、英国、カナダ、豪州、NZ、中国、スイスを個別に確認しました。ドイツ、フランス、カナダは対象時間帯に掲載基準を満たす主要指標を確認できませんでした。中国の金融統計は複数の民間カレンダーに候補があるものの、人民銀行による正確な発表時刻を確認できないため掲載していません。米中古住宅販売件数は全米不動産業者協会の公式日程で8月11日発表済みと確認できたため除外しました。発表日は日本銀行、英国国家統計局、NZ準備銀行、豪州統計局、スイス連邦統計局、Eurostat、米労働統計局、米労働省、米エネルギー情報局などの公表予定と照合しています。